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バーチャル旅行アプリ「ANA GranWhale」開始 リアル旅行と相乗効果狙う(ANA NEO)

2023年12月12日
編集部:飯塚 小牧

2023年12月12日(火) 配信

冨田社長(左から2人目)らがアプリ説明

 ANAグループのANA NEO(冨田光欧社長、東京都港区)は12月11日(月)、無料のバーチャル旅行プラットフォームアプリ「ANA GranWhale(AGW)」の提供を開始した。「スマホ1つでバーチャル旅行へ」をサービスコンセプトに、リアル旅行への相乗効果や越境ECでの特産品販売などで、地域創生につなげるのが狙い。リリース時の旅先は国内61カ所、海外3カ所の計64カ所で順次追加していく。

 AGWは仮想空間にさまざまな旅先を再現することで、自由に旅が楽しめるプラットフォームアプリ。自分のアバターがバーチャル旅行を体験する「V―TRIP」や、リアルとバーチャルそれぞれの買物が楽しめるショッピング空間「Skyモール」などで構成する。バーチャル旅行は複数でも参加でき、離れた人とも一緒に楽しめる。モールには各企業も出店しているほか、地域の伝統工芸品や特産品なども販売する。

V-TRIPイメージ(ANA NEO)

 同日に開いた発表会見で説明を行った冨田社長は「360度実写の映像を使ったグラフィッククオリティの高さが売り」とし、リアリティある旅先づくりに注力したという。旅先を案内してくれるガイドも楽しみの1つで、歴史学者の磯田道史氏など多彩なガイドを用意する。今後もガイドは随時増やしていく。

 一方、リアルに近づけるほど、実際の旅行の代替えとして需要を満たしてしまうのではないかという懸念もあるが、冨田社長は「逆だと思っている」と一蹴。「リアルの価値は下がらない。知らなかった魅力ある所をバーチャルで体験し、それがリアルであればあるほど実際に出掛けたくなるはず。代わるものではなく、入口やきっかけになる」と自信を見せる。

 同アプリはバーチャルとリアルをつなぐことを掲げ、実際のホテル予約サイトに遷移できるほか、将来的にはダイナミックパッケージも視野に入れる。各地域と連動したキャンペーンも展開予定だ。

 初期段階のターゲットは約4000万人のANAマイレージ会員。会員向けのサービスとしては、アプリ内で「グランチップ」を集めると「マイルガチャ」を引くことができ、ANAのマイルが貯められる。ダウンロード数確保を最優先事項に、コンテンツの魅力でメタバースの課題である滞留時間の確保にも努めていく。

 アプリはテストマーケティングとして、6月から先行して東・東南アジアでサービスを提供しているが、今後はインバウンド需要を狙い北米や欧州など世界にも広げていく予定。

 発表時のバーチャル体験はステップ1の段階で、将来的には日常生活の一部を仮想空間で過ごすことを構想しており、大学と連携するなど教育分野や行政サービスの提供なども展望する。

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