クラブツーリズム、3年連続の受賞へ 「台湾観光貢献賞」

2025年2月13日(木) 配信

トロフィーを授与される長岡徹取締役マーケティング本部副本部長(右)

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都江東区)は2月10日(月)、台湾・台北市の台北圓山大飯店で行われた「2024年台湾観光貢献賞」の授与式で、台湾交通部の陳世凱部長から受賞記念のトロフィーを授与された。同社は3年連続の受賞。

 「台湾観光貢献賞」は、台湾の観光振興に多大な貢献をした企業や団体、個人に対して台湾交通部観光局から贈られるもの。クラブツーリズムはこれまで、さまざまなテーマにこだわった商品を積極的に展開し、送客してきた。加えて、雑誌「サライ」(小学館発行)との共同企画や、台湾花蓮地震復興応援ツアーなどの新しい取り組みが評価され、受賞の運びとなった。

 このほか、台湾交通部観光局によると、全国各地から出発する台湾ツアーを販売。送客拡大をはかるだけでなく、ビジネスクラス利用のツアーや台湾南部を目的地とするツアーなどで市場拡大を目指し、9300人以上の送客を実現したことが受賞の要因と明かした。

「ANA Pocket」でマイルを貯めよう! 石垣島への旅でマイルのポイ活を体験(ANA X)

2025年2月13日(木) 配信

「ANA Pocket」アプリ

 ANA X (神田真也社長、東京都中央区)は近年、「マイルで生活できる世界」の実現を目指し、マイルを貯める・使う商品や、サービスの拡充に注力している。「ANAマイレージクラブ」アプリで利用するスマートフォン決済サービス「ANA Pay」や、移動でマイルが貯まるアプリ「ANA Pocket」など、多様なサービスを運営。1月28日には「ANA Pay」でマイルチャージとクレジットカードなどからのチャージ残高を統合し、少額マイルも使いやすく刷新した。こうした取り組みを広く発信しようと、同社は報道関係者を対象に1月28~30日、沖縄・石垣島でモニターツアーを実施。ツアーに参加し、「ANA Pocket」などを活用して“マイルを貯める楽しさ”を体験した。  

 

 マイルの“ポイ活”ができる「ANA Pocket」は昨年末、サービス開始から3周年を迎えた。同時にアップデートを行い、参加するほど報酬が増える「チャレンジブースト機能」や、他社ポイントに交換できる「ポケマネーガチャ」など、さらに移動が楽しくなる仕組みを導入した。

 今回のモニターツアーでは、同アプリを旅のお供に、ツアー行程中の観光施設や飲食店に特別に設定された「チェックインポイント」でアプリを起動し、チャックインを行った。1日目、2日目とすべての箇所をクリアし、無事にポイントを獲得することができた。

 同ポイントは1000ポイントで1回、「プチマイルガチャ」を引くことができる。当選マイルは1回2マイル以上。同様に50種類以上の他社ポイントに交換できる「ポケマネーガチャ」も1回1000ポイントで、必ず2ポケマネー以上が当たるという。

 今回は同ツアー用の限定チャックインポイントだったが、ユーザーはポイントを獲得するためのさまざまなチャレンジに参加できる。徒歩や自転車、自動車、電車などの移動手段を使って提示された距離を移動するチャレンジや、「全国の温泉観光地にチェックインしよう!」「全国の公園にチェックインしよう!」など、特定の箇所を訪れるチャレンジもある。

 チェックインは設定箇所の100メートル以内に近づくと、チャックインボタンを押すことができる仕掛けだ。見事にボタンを押すことができると、小さな達成感を味わえる。

 このほか、アプリにログインすると毎日もらえるポイントも用意しており、大きな移動がなくてもポイントは日々貯めることが可能だ。

今回ツアーで訪れたチェックインポイントなど紹介

「あじまー食堂」のランチ

 あじまー食堂は2021年4月にオープンした、八重山諸島の名物料理が堪能できる飲食店。ランチは沖縄料理の定食が充実し、夜は沖縄定番の「オリオンビール」をはじめ、土地ならではの「石垣島地ビール」、豊富にそろえられた八重山産泡盛などが楽しめる。

 繁華街にある立地も魅力。一つ路地を入れば土産店や公設市場などが軒を連ねる日本最南端のアーケードモールがある。

グラスボートでウミガメに遭遇

 昼食後は川平湾のグラスボート遊覧へ。船の底が覗ける作りになっており、濡れずに気軽に海の生き物が観察できる。「ウミガメに会えたらラッキー!」との触れ込みで、見事にウミガミに遭遇することができたが、泳いでいるカメと動いている船のなかでは写真に収めるのは至難の業だった。

 2日目はユーグレナ石垣港離島ターミナル竹富島や西表島、小浜島など八重山周辺離島と石垣島を結ぶ船舶が発着する旅客ターミナルビルからスタート。同ビルは各航路の乗船券売り場や観光ツアーデスクなどがある。

 ツアーでは、石垣島トラベルセンター主催の「西表島・由布島2島めぐり」に参加した。西表島は沖縄県の中では本島に次いで2番目の大きさを誇る。島の約90%は亜熱帯の原生林に覆われ、八重山の豊かな水源として、海底パイプで鳩間島など周辺地域に水を届けているという。

仲間川マングローブクルーズ

 石垣島から高速船で西表島の大原港に向かったのち、まずは仲間川マングローブクルーズに出発。仲間川は「仲間川天然保護地区」として国の天然記念物に指定されている。

 ここでは、景観もさることながら、船長の話も魅力の1つ。「マングローブ」は総称で固有名詞ではないことや、同地のマングローブは「ヤエヤマヒルギ」や「オヒルギ」という種類が多いこと、マングローブは特段海水が好きなわけではないことなど、豊富な知識に聞き入っていると、あっという間の1時間だった。下船後はバスの乗船まで、大原港横の売店で土産物の買い物や、島産の黒糖を使用した「黒糖ソフトクリーム」などを堪能した。

水牛車で由布島へ

 大原港からバスに乗り込み、島の東に位置する「美原」へ。ここから水牛に乗り、約400メートル遠浅の海を渡っていくと、由布島に上陸できる。同島は現在、島全体が「由布島植物園」として観光の島になっている。こちらでは昼食と散策を楽しみ、島特有のゆったりとした時間が過ごせた。

石垣島ビーチホテルサンシャインのラウンジ

 今回、宿泊は同社が展開する「ANAトラベラーズホテル」オリジナルの全額マイル支払いプランを体験するため、「石垣島ビーチホテルサンシャイン」と「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」に泊まった。全額マイル支払いプランは通常よりもお得な特典や割引などのプランを多数用意。特典は各ホテルで異なるが、石垣島ビーチホテルサンシャインではラウンジでのウェルカムドリンクを用意しているほか、ANAインターコンチネンタル石垣リゾートでは館内利用券付与を設定している。

 

全旅連青年部、第3回宿フェス開催 一般消費者に全国の魅力紹介

2025年2月12日(水) 配信

テープカットのようす

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(塚島英太部長)は2月5(水)~6日(木)の2日間、東京ビッグサイトで一般消費者向けに宿フェス 2025-Sustainable Journey Expo in Tokyoを開催した。「あなたの知らない日本が、きっとここにある」をテーマに掲げ、日本各地のホテル・旅館や観光の魅力を発信。また、「サステナビリティ」をサブテーマに据え、持続可能な社会の実現について理解を促した。

 オープニング式典で塚島部長は「宿泊施設をはじめ、地域固有の食や文化の魅力を紹介し、さらなる集客をはかる。宿を核とした地方創生の実現につなげたい」と意気込みを語った。

塚島英太部長

 また、「時代とともに、地域における宿の役割は大きく変化している。求められる持続可能性や多様性を意識していく」との考えを示した。

JTB、料理人不足解決へ 宿泊施設とつなぐ事業開始

2025年2月12日(水)配信

新規事業の第1弾企画イメージ

 JTBはこのほど、宿泊施設や観光地での料理人不足という課題解決に向けて、地域のニーズに合致した料理人を全国に派遣する新規事業を始めた。第1弾は岩手県釜石市の旅館「宝来館」で、新進気鋭の若手料理人と同館板長がコラボレーションした特別ディナーを3月1日(土)~6日(木)までの期間限定プランで提供する。

 宝来館は、リアルクオリティ(小林豪社長、東京都渋谷区)傘下のRQ旅館再生ファンドが運営する料理宿。同事業により一定期間、若手料理人コンペティションで受賞歴があり、ヨーロッパでの修業経験を持つフレンチシェフの大渕大樹氏が釜石市に滞在する。地域の食材を発掘・研究したあとに、同館の板長と共同で今回のプラン限定のオリジナルコースメニューを開発する。

フレンチシェフの大渕大樹氏

 コース料理は、板長の伝統的な和食の技法と地元食材への深い知識をベースに、大渕シェフのフランス料理で培った最新の料理技法やトレンドを踏まえ、新たな食材の魅力を引き出すという。

 JTBでは料理人不足に対しての直接的な貢献のほかに、外部目線で地域の隠れた食材を発掘しメニュー開発につなげ、新たな出会いにより地域の料理人のスキル向上にもつなげる狙い。また、同事業により生まれた付加価値の高い料理を組み込んだ宿泊プランは、継続的にJTBで販売していくことを想定し、観光地の「食」に関する課題解決を目指すとした。

「地方誘客促進に向けたインバウンド安全・安心対策推進事業」公募開始(観光庁)

2025年2月12日(水)配信

観光庁(写真はイメージ)

 観光庁は2月7日(金)、「地方誘客促進に向けたインバウンド安全・安心対策推進事業」の公募を始めた。訪日外国人旅行者が安全・安心に旅行できるように、地域における観光危機管理計画の策定補助、観光施設などの避難所機能や多言語対応機能の強化、医療機関での訪日外国人患者の受入機能の強化を支援する。

 同事業は、訪日客の増加によって日本で災害に遭ったり、医療機関を受診したりすることも増加すると想定。さらなる地方誘客の促進に向けて、訪日客が日本各地を安全・安心に旅行できる環境を整備することが必要として推進している。

 地域における観光危機管理計画の策定補助では、各地域における訪日客を含めた観光客に対する災害時の対応方針などの計画策定を支援。また、観光施設などの避難所機能や多言語対応機能では、訪日客の一次的な安全・安心確保のため、観光施設の非常用電源装置や多言語対応AED、多言語機能の強化などの環境整備を支援する。

 加えて、医療機関の訪日外国人患者の受入機能では、訪日客が医療機関を受診する場合の利便性向上に向け、キャッシュレス決済の導入、医療機関内の多言語化などの環境整備を支援するもの。

 対象は地方公共団体、DMO、民間事業者などで、宿泊事業や交通事業に係る施設の整備は対象外となる。補助率は2分の1で、観光危機管理のみ上限は500万円。

 公募期間は2月7日(金)~9月26日(金)午後5時必着まで。予算がなくなり次第終了とする。

阪急交通社と宮崎県が災害時の連携協定結ぶ 宮崎県は旅行会社と初の協定

2025年2月12日(水) 配信

酒井淳社長(左)と河野俊嗣知事

 阪急交通社(酒井淳社長、大阪府大阪市)と宮崎県(河野俊嗣知事)は2月7日(金)、大規模災害や感染症などに備えて「災害時等における連携・協力に関する協定」を結んだ。宮崎県が旅行会社と協定を結ぶのは初めて。

 今回の協定では、大規模災害や感染症などにより、県民の生命や健康を脅かす事態が発生した場合、迅速で円滑な対策を講じることを目的にしている。県の要請に応じて、避難所などの開設・運営や、広域避難時の避難者の輸送、緊急コールセンターや臨時医療施設の運営などの業務を行う。

 近年、日本では自然災害発生のリスクが高まっていることから、同社は2024年4月に災害発生時に自治体などに対して緊急支援を行うDHAT(Disaster Hankyu Assistance Team)を発足。全国の自治体と連携し、災害時の支援活動の推進に取り組んでいる。

日旅、ウズベキスタン3大学と協定結ぶ 日本企業による採用支援など

2025年2月12日(水) 配信

 日本旅行(小谷野悦光社長)はこのほど、ウズベキスタンの3大学(ウズベキスタン国立世界言語大学、シルクロード観光・文化遺産国際大学、タシケント国立交通大学)とパートナーシップ協定を締結した。ウズベキスタン人材の育成と、日本国内での就業機会の提供を目的としている。

 同社は、労働力の減少という社会課題解決に貢献するため、グローバル人財活用推進事業に取り組んでいる。

 今回の協定締結により、日本文化に精通するウズベキスタン人材を、日本企業に高度人材、特定技能、インターンとして紹介することで、日本の人材不足の問題や、多様な人材への需要な高まりに対応していく考えだ。

 具体的には、日本市場での人材雇用の認識向上、日本企業によるウズベキスタン人材の採用支援、技能開発に関するセミナーの共同開催、日本語教育の促進など――で協力していく予定。

E-BIKEで河津町を巡る 「KAWAZUサイクルツーリズム」モデルコースを造成

2025年2月12日(水) 配信

モデルコースパンフレット

 静岡県・河津町観光協会はこのほど、E-BIKEで域内を巡る「KAWAZUサイクルツーリズム」のモデルコースを造成した。伊豆の地形を生かした絶景のサイクリングツアー。

 町内の世界農業遺産・水わさびを栽培するわさび田や国指定重要文化財の26体の仏像群を展示する「伊豆ならんだの里 河津平安の仏像展示館」などの観光資源は、公共交通機関や自家用車でも訪れるのが難しいため、E-BIKEでの観光を提案する。E-BIKEの活用で2次交通の利便性向上と、地域の魅力再発見につなげていきたい考え。

 同事業は3月から取り組みを開始する。河津町観光協会でモデルコースのパンフレットを用意しており、同協会は「河津桜まつりにお越しの際、河津桜交流会館へお立ち寄りください」と呼び掛けている。

「観光革命」地球規模の構造的変化(279) 「楽しい日本」という幻想

2025年2月11日(火) 配信

 1月20日(月)に米国のドナルド・トランプ氏が第47代大統領に就任し、米国第一主義を掲げて「米国の黄金時代が今始まる」と高らかに宣言した。強大な権力を手中に収めたトランプ第2次政権は世界に巨大なインパクトを与えることが必至だ。

 一方1月24日(金)に通常国会が召集され、石破茂首相が就任後初めての施政方針演説を行った。冒頭で国づくりの基本軸として、故・堺屋太一氏の著書(「三度目の日本:幕末、敗戦、平成を越えて」)に基づいて、日本は明治維新の中央集権体制の下で「強い日本」、戦後復興や高度経済成長の下で「豊かな日本」を目指したが、これからは「楽しい日本」を目指すと方向づけた。

 石破首相の目指す「楽しい日本」とは、すべての人が安心と安全を感じ、自分の夢に挑戦し、今日よりも明日は良くなると実感でき、多様な価値観を持つ一人ひとりが互いに尊重し合い、自己実現をはかっていける活力ある国家である。

 国が主導した「強い日本」、企業が主導した「豊かな日本」に加えて、今後は国民一人ひとりが主導する「楽しい日本」を目指す方針だ。

 石破首相は「楽しい日本」を実現するための核心が「地方創生2・0」で、田中角栄元首相にあやかって「令和の日本列島改造」と名付け、その5本柱は①若者や女性にも選ばれる地方②産官学の地方移転と創生③地方イノベーション創生構想④新時代のインフラ整備⑤広域リージョン連携――。実に空疎な言葉が踊る地方創生策であり、絶望を禁じ得ない。

 この約30年間に日本は国力を大幅に減じ、ごく普通の国に成り下がっている。世界的に定評のある国際経営開発研究所(IMD)の「国際競争力ランキング」で、日本は1989年~92年に世界第1位だったが、2024年には38位に低下。とくに政府とビジネスの効率性についての低下が厳しく審査された。

 石破首相は演説の冒頭で「かつて人口増加期に作り上げられた経済社会システムを検証し、中長期的に信頼される持続可能なシステムへと転換していく」ことの必要性を指摘している。多くの国民が日々の暮らしの中で正に「苦しい日本」を実感しているのが現実であり、安直に「楽しい日本」を標榜する前に日本の叡智を結集して信頼に値する国家政策の立案をはかるべきだ。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

日本専門新聞協会、新春講演会開く 北康利氏「先人から学びを」

2025年2月10日(月)配信

北康利氏

 日本専門新聞協会(入澤亨理事長)は1月29日(水)、東京都内で新春講演会を開いた。作家の北康利氏が「先人に学ぶ変化の時代に生き残る経営」をテーマに講演を行った。

 北氏は女性向けの下着などを製造するワコールの創業者塚本幸一氏や、サントリー2代目社長の佐治敬三氏、阪急電鉄の創業者小林一三氏などの経営に対する姿勢を紹介。現代の経営に生かせる具体例も話した。

 最後に「経営を成功させるために、最も重要なことは先人の人生を突き詰めて知り、学ぶことだ」とまとめた。

入澤亨理事長

 講演会後には、レセプションを開いた。入澤理事長は「AIやSNSが普及するなか、弊害として、誹謗中傷が増えた。若者は既存のメディアから離れている」と認識を示した。

 「(メディアは)原点に立ち返って、専門性や正確な情報を発信することで、読者から信頼や期待を寄せられ、必要とされるだろう」と語った。