鹿之子温泉(神戸市)、自己破産申請へ(帝国データバンク調べ)
2025年7月30日(水) 配信

鹿之子温泉(大東佳春代表、兵庫県神戸市)は7月16日(水)付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は推定2億円としている。
同社は1997(平成9)年11月に設立。神戸市北区で天然温泉「民話の温泉 かのこの湯」と「六甲の恵み からとの湯」の名称で、2店舗を運営していた。
多種の浴槽や露天風呂、サウナ、岩盤浴のほか、食堂やリラクゼーションコーナーを備え、食堂は自社、リラクゼーションコーナーは委託で運営し、2011年3月期には年間収入高2億4700万円を計上。
しかし、その後は近隣にスーパー銭湯が相次いでオープンしたことで顧客獲得競争が激化し、収入は減少。「リピーター獲得のため割引券を多用したことで利益確保も難しく、散発的に赤字を計上していた」(帝国データバンク)という。
さらに、2020年春以降は、新型コロナの影響で来客数は落ち込み、21年3月期の年間収入高は約1億4000万円に減少していた。



