北前船交流拡大機構と地域連携研究所、北陸などの伝統的工芸品展示 羽田利用者に世界進出や復興への支援紹介

2025年3月14日(金) 配信

除幕式のようす。(左から)早川統括室長、髙橋顧問、杉山次長、坂口市長、土屋会長、印田執行役員、森理事長代行

 北前船交流拡大機構(濵田健一郎理事長)と地域連携研究所(同)は3月23日(日)まで、羽田空港第2ターミナルの国際線エリア3階でミラノデザインウイークに出品予定の石川県と福井県、秋田県の伝統工芸品のほか、SGCが復興支援の一環で石川県輪島市へ寄贈する黄金のフェニックス像の展示会を開いている。

伝統的工芸品やフェニックス像(中央奥)を展示した会場のようす

 伝統的工芸品の世界進出に向けたサポートによる産地組合の経済基盤の強化や、北陸の復興を支援しようと、4月9日(水)~13日(日)に開かれるミラノデザインウイークに出展。こうした取り組みを多くの人に知ってもらうため、同空港での展示会の開催を決めた。

 羽田空港での展示会は、同ターミナルの運営会社である日本空港ビルディング(横田信秋社長、東京都大田区)がクリエイティブの魅力を世界へ発信することを目的に実施しているイベント「Tokyo Creative Salon 2025」の枠組みで行われている。

 3月13日(木)には除幕式が開催され、Tokyo Creative Salon理事で日本空港ビルディングの早川徹統括室長は「フェニックスは、旅の安全と期待感を高めることで知られている。安全が求められる空港に合った大変素晴らしい企画で、ありがたい」と謝辞を述べた。

早川徹統括室長

 秋田県産業労働部の杉山重彰次長は「北陸地方との連携を強化し、販売拡大のほか、インバウンドを含めた交流拡大につなげていきたい」と語った。

杉山重彰次長

 同空港での展示会でデジタルガイドを作成したリコーITソリューションズの印田悦久執行役員は「全国各地の最新情報を多言語の文字や音声で案内することで、地域活性化につなげたい」と述べた。

印田悦久執行役員

 前観光庁長官で日本空港ビルディングの髙橋一郎顧問は「能登では未だに観光需要を創出することが難しいなか、復興に向けてさまざまな企業や団体と連携できることは喜ばしく、感謝申し上げる」と話した。

髙橋一郎顧問

 SGCの土屋豊会長は「フェニックスが(復興に向けた)輪島市のシンボルになるよう、応援したい」と贈呈への想いを語った。

土屋豊会長

 輪島市の坂口茂市長は「応急的な復興の目途が立ったが、本格的な復旧には時間が掛かる。フェニックスは復旧の心の支えになり、本当にありがたい。必ず復興・復旧を成し遂げる」と強調した。

坂口茂市長

 北前船交流拡大機構と地域連携研究所の森健明理事長代行は2月、ミラノへ事前調査に行ったことを報告し、「日本の伝統的工芸品に対する関心の高さを実感した。フェニックス寄贈にも込められた、復興への想いを発信する」と意気込みを述べた。

森健明理事長代行

今夏はJAL直行便で親子ハワイ留学ツアーへ ジャルパック

2025年3月14日(金) 配信

アクティビティイメージ

 ジャルパック(平井登社長、東京都品川区)は3月13日(木)から、6歳から参加できる留学プログラムを組み込んだ、親子で行く今夏のハワイツアーを売り出した。日本航空(JAL)直行便を利用し、ホノルル・アラモアナ地区に位置するグローバルビレッジハワイの短期語学留学プログラムに参加する。

 宿泊は学校から徒歩圏内の「ルネッサンス ホノルル ホテル&スパ」または「アラモアナ・ホテル バイ マントラ」の2コースを用意した。

 留学プログラムは英語レッスンとアクティビティが組み込まれた「6~11歳向け」「12~17歳向け」と英語レッスンのみの「大人向け」の3種。親子ともに留学プログラムに参加できるほか、子供だけ留学プログラムに参加し、家族はハワイ滞在を楽しむことも可能で家族ごとに内容を選べるのがポイント。

 出発前の問い合わせは留学経験豊富なスタッフが対応するほか、グローバルビレッジハワイの講師陣は分かりやすい授業と親切で熱心だと評判という。同社は「家族一緒の渡航のため、初めての留学体験におすすめです」とアピールしている。

 出発日は7月20日(日)、27日(日)、8月3日(日)、10日(日)、17日(日)で出発地は成田・羽田・関空・中部を設定する。詳細は同社サイトから。

熱川温泉の夜を演出 台湾提灯が街中を彩る

2025年3月14日(金) 配信

「熱川に九份が灯る」

 静岡県・東伊豆町の熱川温泉は現在、「熱川に九份が灯る」と題し、夜になると約1200個の台湾提灯が街中を彩り、台湾の九份さながらの景色が広がっている。

 暖かな灯りと温泉の白い湯けむりが織りなす光景は、幻想的かつ心を癒すひとときを観光客に体感させる。点灯時間は毎日午後6時ごろから11時まで。

 また、4月5日(土)には温泉全域を会場とした「春色夜食市」が開催される。当日は正午から午後9時までの間、地元グルメや台湾グルメが味わえる屋台や、台湾の物産や文化が感じることができる店など20店舗以上の店舗が並ぶ。

 さらに中華獅子舞の演舞や二胡の演奏、天燈上げとといった台湾の伝統文化を体感できるイベントも行われる。

3月17日から「ジャパン・ツーリズム・アワード」募集開始 他薦も可能に

2025年3月13日(木) 配信

 ツーリズムEXPOジャパン(主催=日本観光振興協会・日本旅行業協会・日本政府観光局)は3月17日(月)から、第9回「ジャパン・ツーリズム・アワード」の募集を開始する。ツーリズムの発展や拡大に貢献した国内外の団体や組織、企業、個人の持続可能で優れた取り組みを表彰するもので、今回から他薦応募も可能にする。具体例を示しながら、第三者からの視点で優れた取り組みの紹介を促す。

 また、今回からこれまで設定していた、国内・訪日、海外の2つの領域を廃止。より多くの取り組みにスポットを充てられるように進化させるという。

 対象となるのは、持続可能な観光地域づくりや国際相互交流促進、国内交流拡大、アウトバウンド拡大への取り組みに関するもので、具体例は国内旅行や海外旅行から、観光地経営、テクノロジー、サービス、MICE、スタートアップなど幅広く示している。企業や組織だけではなく、個人も対象となる。

 応募に際して法人格は不要で、前回からの進展が明示できれば連続応募も可能。同一団体、組織からの複数案件応募もできる。

 表彰は大賞として「国土交通大臣賞」「経済産業大臣賞」を各1本ずつ選出するほか、「観光庁長官賞」として3本、「実行委員長賞」1本、「UN Tourism特別賞」2本などを用意する。「学生が選ぶジャパン・ツーリズム・アワード」は前回まで1本だったが、「若者は目線が斬新。1本では勿体ない」(ツーリズムEXPOジャパン推進室・町田光朗副部長)と、今回から2本に増設する。

 応募は5月30日(金)まで。詳細はホームページから。

太平洋管財(北海道帯広市)が特別清算開始命令受ける(帝国データバンク調べ)

2025年3月13日(木) 配信

 太平洋管財(旧商号:笹井ホテル、代表清算人=岩田圭只弁護士、北海道帯広市)は2月14日(金)に、釧路地裁帯広支部に特別清算を申請し、19日に開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約7億3728万円。

 同社は、1926(大正15)年6月創業、57(昭和32)年5月に法人改組された。美肌効果が高いと評される十勝川温泉エリアで「笹井ホテル」を運営していた。一般的な宿泊プランに加え、観劇をメインとした宿泊・日帰りプランも設けて差別化をはかり、中高年層のリピーターを獲得していた。

 帯広市・十勝エリアへのビジネス客向けプランにも注力し、92年4月期には年間収入高約16億4100万円を計上していた。

 しかし、「過年度の設備投資に伴う借り入れ負担が重荷になっていたうえ、観光客数の減少」(帝国データバンク)により、19年4月期の年間収入高は約4億6100万円に落ち込んだ。

 20年以降は新型コロナの影響で収入が伸び悩むなか、再建策として同社は21年9月8日、スポンサーによって同年7月に設立されたSH(同年11月に商号を笹井ホテルに変更)に吸収分割により温泉施設・旅館運営事業に関する権利義務を承継する公告を行ったあと、同年11月1日に事業を承継。22年4月15日開催の株主総会の決議により解散していた。

 なお、同社が運営していたホテルは、事業を承継した笹井ホテルが現在も通常通り営業を継続している。

JATAがカスハラに対する基本方針を策定 会員へ独自の基本方針策定と周知を提案

2025年3月13日(木) 配信

JATA消費者相談室・鈴木宏治室長

 日本旅行業協会(JATA)はこのほど、「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定し、3月12(水)に会員各社へ発信した。この基本方針を参考に、各社が自社の業務に応じた独自の「基本方針」を策定することに加え、ホームページなどで広く発信していくことを提案している。

 近年、顧客らが理不尽な要求などを突き付ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題となるなか、東京都は4月1日から「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」を施行する。また、政府は3月11日、カスハラ防止策を企業に義務付けることなどを盛り込んだ、労働施策総合推進法の改正法案を閣議決定するなど、対策が進んでいる。

 旅行業界でも以前から顧客からの理不尽な要求が課題とされており、JATAは昨年末、業務改善委員会のなかにワーキンググループを設置。カスハラ対策の検討を重ねてきた。実態を調査するため、このほど会員会社の経営者にアンケートも実施し、241社から回答を得た。これによると約10%の会社が、コールセンターなどの電話応対業務や添乗業務などの場面で、「過剰要求や無理な要求」「長時間の執拗な主張」などを受けていたことが分かった。一方、カスハラ対応の基本方針などを作成しているのは全体の15%ほどという。

 厚生労働省は「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」のなかで、業種によりカスハラの判断基準が異なることから、各社でカスハラの判断基準を明確にしたうえで、考え方や対応方針を統一して現場と共有していくことが重要だと明示。こうしたことから、JATAは各社が雛形として利用できるよう、今回の基本方針を策定した。

 このなかでは、就業者がカスハラ行為を受けた場合には、毅然とした態度で臨むことや、就業者がカスタマーハラスメントの行為者にならないよう措置を講じることを基本方針として掲げたうえで、カスハラの定義や対象となる具体例を示した。

 JATAが3月13日(木)に開いた定例会見で、消費者相談室の鈴木宏治室長は今回の基本方針は「考えうる最大限のことを盛り込んだフルバージョンとなっている」とし、各社が業務に応じて修正して独自の方針を策定してほしいとした。また、「基本方針を社内外に周知することで、安心して仕事に取り組めるのではないか」と大切な人材を守るために広く発信することも重要だとした。

 今後ワーキンググループでは、東京都の「カスタマー・ハラスメント防止のための各団体共通マニュアル」などを参考に、カスハラ対応のモデルマニュアルを作成していく。発表は11月ごろとなる見通し。

令和トラベル、総額3億円分のポイントをプレゼント 3月13日(木)正午スタート

2025年3月13日(木) 配信

たびガチャのイメージ

 令和トラベル(篠塚孝哉社長、東京都渋谷区)は3月13日(木)正午から、旅行アプリ「NEWT」のサービス開始から3周年を記念して、総額3億円分のポイントが当たる「たびガチャ」を始める。

 参加者は1日1回引くことができる。さらに、結果をXやLINEなどで共有することで、再度1回チャレンジ可能になる。

 ガチャの賞品のうち、ツアー限定ポイントは、3万円相当の特賞や1万円相当の1等などを用意。宿・ホテル限定ポイントとして、1万円相当の特賞や5000円相当の1等などを贈る。

 参加を希望する人はNEWTアプリのダウンロードと会員登録を行い、同社のウェブサイトでガチャを引くことができる。なお、賞品を利用する際の予約期限は2025年4月30日(水)午後11時59分まで。

大瀬館(沼津市)、特別清算開始へ(帝国データバンク調べ)

2025年3月13日(木) 配信

 大瀬館(代表清算人=安田幸則氏、静岡県沼津市、登記面=東京都千代田区)は2月6日(木)、東京地裁から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約2億5000万円。

 同社は1963(昭和38)年7月に設立された旅館の運営業者。旅館「大瀬館」は、首都圏や中京圏からのダイバーの宿泊利用を主体とするほか、ダイビング機材のレンタルや関連備品の販売も行っていた。

 2004年6月からは本店近隣で姉妹旅館「山さくら」の運営を開始し、06年5月期には年間収入高約1億8000万円を計上。10年8月に旅館「山さくら」を他社に賃貸し、同社は同旅館の運営から撤退した。

 同時期に本店旅館を「シーサイドイン大瀬館」に改称し、引き続きダイビング愛好家の宿泊と機材レンタルの需要を捉えていた。

 しかし、新型コロナの影響で業況は悪化。存続会社としてネイチャーイン大瀬館(沼津市)が設立され、24年1月17日に同社に事業を移管。大瀬館は同年5月31日開催の株主総会の決議により解散していた。

 なお、ネイチャーイン大瀬館により、旅館およびダイビング機材レンタルともに「ネイチャーイン大瀬館」の屋号で運営は継続されている。

ユニバーサル車両で巡る「東京観光お花見タクシー」 国際自動車が予約開始

2025年3月13日(木) 配信

東京観光お花見タクシー

 国際自動車(石井仁社長、東京都港区)は3月12日(水)から、車いすスロープなどがあるユニバーサル車両でゆったり桜の名所を巡る「東京観光お花見タクシー」の予約を開始した。人混みを避け、プライベート空間で移動できるため高齢者や小さな子供連れの家族にもおすすめという。

 東京23区から武蔵野市、三鷹市、神奈川県横浜市内のホテルや自宅など、希望の場所に送迎する。定番の桜スポットや隠れた穴場まで、東京観光の資格を持つドライバーが希望に沿った最適なコースを提案してくれる。移動中も観光ガイドとして桜にまつわる話などを紹介し、東京の魅力を発信する。

 3時間のモデルコースとしては、東京駅を出発し、皇居千鳥ヶ淵、靖国神社、青山霊園、東京ミッドタウン六本木を訪れ、東京駅に戻る例を挙げる。3時間コースは1台1万7080円で、延長は30分ごとに2770円。各施設の入場料や高速道路料金などは別途発生する。各施設で予約が必要な場合は自身で行う。

雨風太陽、百戦練磨のSTAY JAPAN譲受を決議 訪日客に農家を目的地とした旅提供へ

2025年3月12日(水) 配信

 雨風太陽(高橋博之社長、岩手県花巻市)は3月12日(水)、取締役会を開き、同社の関連会社である百戦錬磨(上山康博社長、宮城県仙台市)から、民泊予約サイト「STAY JAPAN」を譲り受けることを決めた。4月1日(火)から、同サイトを新たな事業として運営していく。

 雨風太陽は全国の農家や漁師から、食材を直接購入できるアプリ「ポケットマルシェ」や、生産者が畑の上に太陽光発電設備を設置し、電気と食材を同時に生産できるソーラーシェアリングを推進する電力事業などを展開している。

 昨年9月には、STAY JAPANを運営する百戦錬磨を関連会社化した。両社の持つノウハウやサービスを合わせることで、生産者のもとでの体験と現地での宿泊をセットにしたサービスを提供し、拡大するインバウンド需要の取り込みを目指してきた。

 雨風太陽は、ポケットマルシェで培った企画・開発のノウハウを活用したSTAY JAPANの機能拡充や、訪日客向けに日本全国の農家・漁師の生産現場を旅の目的地としたプログラムを提供するためのマーケティングを強化していくため、同事業を譲り受けることを決議した。