【領土・主権展示館】「体感する展示」へ、4月18日リニューアルオープン

2025年4月14日(月) 配信

「体感する展示」へリニューアル

 内閣官房領土・主権対策企画調整室が運営する「領土・主権展示館」(東京都千代田区)は4月18日(金)午後1時30分にリニューアルオープンする。

 「若年層を含めたより多くの方に、日本の領土・主権をめぐる情勢について理解を深めていただけるように」(同館)と、年間約1万人が訪れる施設が、体験型学習ができるスポットへと生まれ変わる。

 大きな特徴は、従来の「読む展示」から、イマーシブ(没入)技術など最新の映像技術を活用した「体感する展示」へと転換し、30代未満の若い世代の来館を促す。

 さらに、地球を模した1㍍程度の球体に地図を投影した「デジタル地球儀~ハンズ・オン・アース~」では、授業で取り上げるべき内容を学習指導要領に沿ってわかりやすく解説。このため、「児童・生徒自ら考える総合学習や、探究の授業ニーズにも対応できる」(同館)としている。

 開館時間午前10時~午後6時。入館料は無料。

金丸弘美氏「地元にあるものを上手く使って連携を」 比較住宅都市研究会で講演

2025年4月14日(月) 配信

金丸弘美氏

 比較住宅都市研究会(主宰=海老塚良吉氏)は4月11日(金)、東京都内で食環境ジャーナリスト、内閣官房地域活性化伝道師・総務省地域力創造アドバイザーの金丸弘美氏を招き、「地域の力が未来を創る―活力ある地方創生の新たな動き」をテーマに講演会を開いた。

 金丸氏は和歌山県田辺市の地域づくりを取り上げた。同市では、2016年から若い世代の人材を育成する「たなべ未来創造塾」がスタート。塾生が古民家を活用したゲストハウスや、空き店舗でパン屋の開業、さらには、工務店の社長が会社の倉庫を開放して“多目的スペース”としたことで、新たな出会いや仕事が生まれたエピソードなど、「地元のスモールビジネスを創る」事例を紹介。

 そのうえで、金丸氏は「地元にあるものを上手く使って連携させて、逆転の発想で未来を創造していく」ことの重要性を語った。

 活力ある地域の共通点としては、若い人材育成や、ものづくりに時間と労力を注いでいることを挙げた。さらに、「外部との接点で対外的に売れる新たなチャンネルを作っている」や、「消費者の接点を創り、何が求められるか把握しポイントを絞って商品開発をしている」などの特徴を説明した。

東武トップツアーズ、和歌山県と連携 災害時の迅速な住居確保で

2025年4月14日(月) 配信

締結式の百木田康二社長(左)、岸本周平和歌山県知事

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は4月8日(火)、和歌山県(岸本周平知事)と「災害時における被災者の住まいの確保に関する協定」を結んだ。災害発生時に被災者の迅速な住居確保に関して、賃貸型応急住宅の円滑な提供に向けた協力などを定めた。

 同協定により、和歌山県が既存のアパートやマンションの空室を借り上げ、東武トップツアーズが被災者の要望などに応じた入居受付や問い合わせに対応する窓口業務の受託運営などを想定している。加えて、災害発生時の混乱下で対応すべき諸事項の取り決めを事前に行い、当日の対応を円滑に行うとともに、日常時における防災訓練などの継続で対応力も強化するのが狙い。

 具体的には、賃貸型応急住宅や建設型応急住宅の円滑な提供のほか、被災した住宅の応急修理の円滑な実施、その他被災者の住居の確保などの協力に取り組む。

 同社は協定を契機に、関係者との連携をより強化し、防災啓発事業や防災訓練の参加協力やセミナーを開催していく。これにより、より効果的な防災対策を構築するとともに地域の課題解決に向けた取り組みを推進し、持続可能な社会づくりに貢献していくとした。

H.I.S.ホテルホールディングス、変なホテル浅草でカルピスルーム アンケートから内装やサービス決定

2025年4月14日(月) 配信

カルピスルーム

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)はこのほど、運営する変なホテル東京 浅草田原町(東京都台東区)で、アサヒ飲料(米女太一社長、東京都墨田区)のカルピスとコラボレーションしたカルピスルームの予約受付を始めた。

 同客室の内装やサービスは、カルピスのファンコミュニティ「『カルピス』みずたまラボ」で行ったアンケートへ寄せられた200を超える投稿を参考に決定した。

 客室の壁紙とカーテン、ベッドはカルピスのパッケージをイメージしてデザイン。好みの飲み方でカルピスを楽しんでもらおうと、専用ピッチャーと希釈タイプのカルピスを用意。宿泊客はカルピスを飲み放題で堪能できる。また、非売品のカルピス香りスティックをお土産としてプレゼントする。

 1泊1部屋の宿泊料金は朝食付が2万8700円から、素泊まりは2万6500円から。

島根県安来市で築155年の料亭宿を再生 泊まれるアナログ写真館「YASUYA」開業

2025年4月14日(月) 配信

昔の趣を残す温かみのある宿泊棟玄関

 写真スタジオ事業などを手掛けるフレーム(鈴木健之社長、島根県松江市)はこのほど、島根県安来市の築約155年の料亭宿を再生した宿「YASUYA」をオープンした。アナログカメラでの撮影体験ができる体験型の宿泊施設で、同市の観光拠点として地域活性化に貢献していきたい考え。

 同施設は、鈴木社長の曽祖父が明治から昭和にかけて営んでいた料亭宿「安屋」をリニューアルしたもの。施設が位置する広瀬町で人口減少・高齢化などが進み、活気を失っていることに危機感を覚えた鈴木社長が地域再生をはかろうと、家族の思い出が詰まった建物を再興した。

 オープニングセレモニーには同市の観光業を盛り上げるため、田中武夫安来市長を招いたほか、大河ドラマ「べらぼう」の主題曲奏者のツィンバロン奏者・斉藤浩氏による演奏会なども実施。約120人が来場し、盛況だったという。

 オープン記念特別企画として、5月8日(木)までにYASUYA公式インスタグラムをフォローし、対象の投稿へ「いいね」をした人のなかから、抽選で3組に無料宿泊をプレゼントする。

埼玉・日高市の「サイボク」がGWイベント 5月3~6日に「とこトンまつり」

2025年4月14日(月) 配信

豚のテーマパーク「サイボク」のフォトスポット

 豚の育種から精肉、加工品の製造販売までを手掛ける、サイボク(笹﨑浩一社長、埼玉県日高市)は5月3~6日まで、同社の本社敷地内で「とこトンまつり」を開く。同社の敷地は工場のほか、同社製品を販売する店舗やレストラン、日帰り温泉なども備える“豚のテーマパーク”として運営している。

 同期間中は、大道芸や地域の高校生によるパフォーマンスなどをステージイベントとして開催する。また、午後3:30から同社キャラクター「ヨーク」との記念撮影会を行う。先着200人限定。

 なお、期間中は各施設が特別料金となっており、有料アスレチック「サイボクの森」は大人500円、子供(小学生)250円、未就学児は無料。天然温泉「花鳥風月」の入館料は大人(中学生以上)が1250円、子供(3歳~小学生)は750円。2歳以下は無料だが、オムツやトレーニングパンツ使用の場合は入浴できない。

キッズプレイルームが人気 新潟・月岡温泉のホテル清風苑

2025年4月14日(月) 配信

キッズプレイルーム

 新潟県月岡温泉のホテル清風苑に昨年末誕生した、キッズプレイルーム(対象は幼児から小学校低学年)が人気となっている。

 幼児連れの宿泊客が子供を伸び伸び遊ばせられるスペースを確保したことにより、「親御さんから『(子供が)思いっきり遊んだことで、ぐっすり寝てくれた』」などの声があるという。

 キッズプレイルームは3階の個室宴会場の一部を模様替え。ボールプールやすべり台、キッズテント、大型ぬいぐるみなど20を超える遊具を用意した。利用時間は午後3~9時。利用には保護者の立ち合いが必要。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(171)お客様に想いを寄せるおもてなし お客様への興味・関心を

2025年4月13日(日) 配信

 初めて宿泊するホテルにチェックインしたあとに、予約をしていたレストランに向かう必要がありました。その日は雨が降っていましたが、宿泊したホテルにはタクシーの待機所がなく、フロントにお願いすることにしました。

 1時間後、ロビーに降りて、フロントスタッフにタクシーをお願いしていることを伝えると「すでに到着しています。ご案内いたします」と、わざわざフロントから出てタクシーまで案内してくれました。そして、歩きながら「これからお食事ですか? 傘をお持ちではないようですが?」と雨の降る外を見ながらおっしゃったのです。

 「雨が降るとは思っていなかったので」と応えると、「少しお待ちいただけますか?」とフロントに戻って行きました。それから間もなく傘を持って戻って来て、「よろしければお使いください」とうれしい声を掛けてくれました。

 ありがたく受け取りホテルの入口でお借りした傘を差そうとすると、「どうぞこちらに」とスタッフが持つ傘を差し掛けてくれたのです。

 わずかな距離であっても傘を濡らしてしまうと、タクシーの中で扱いに困ることを予想してのことです。そして迎えに来てくれたタクシーに乗り込むときにホテルスタッフが発した言葉には本当に驚きました。

 「大切なお客様ですので、安全運転でお願いします」。

 これまでに数度聞いたことのある素敵な言葉を久しぶりに聞くことができたことに感動しました。

 食事を終えてホテルに戻り、お借りした傘を返しにフロントに行くと、「お食事はいかがでしたか?」と声を掛けられました。

 これまでにもフロントで近くの食事処を伺ったことがあります。戻ったときにも同じスタッフがフロントに立っていることも多くありましたが、勧めてくれたお店がどうだったかを尋ねられたことは残念ながらほとんどありませんでした。

 こちらから「美味しかったですよ、ありがとう」ということがほとんどでしたが、傘を差し掛けて見送りをしてくれたスタッフは、私が戻って来ると笑顔で声を掛けてくれたのです。 

 自分が勧めたお店をお客様が喜んで下さったのかどうかを気に掛ける言葉は、お客様への関心の大きさでもあると思います。私たちサービスを提供する者がお客様への興味・関心を強く持ち、それを伝えることでお客様はうれしさを感じるものなのです。

 こうした声掛けがあるからこそ、「私どもにも自慢のレストランがありますので、次にお越しいただいたときにはぜひご利用ください」と、その後におっしゃった言葉が生きて来るのです。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

「観光革命」地球規模の構造的変化(281) 大阪・関西万博の開幕

2025年4月12日(土) 配信

 大阪・関西万博がいよいよ4月13日(日)に開幕する。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに6カ月間開催される。約160の国・地域のほか企業や文化人らの展示館が点在し、最新技術や文化芸術の発信が行われる。

 本来はいのち輝く未来社会への夢を育む万博であるが、前評判は非常に良くない。毎日新聞が2月中旬に実施した世論調査では「万博に行きたいと思う」は16%、「行きたいとは思わない」が67%。ある月刊誌は開幕直前に「大阪万博『大失敗』にまっしぐら:巨額赤字を埋めるのは『国民の血税』」という厳しい批判記事を掲載。

 想定来場者数は2820万人で、前売り入場券の販売目標は1400万枚であったが、1月末時点で55%しか販売できていない。そのため開幕前から赤字が危惧されている。

 万博は国家的事業と位置付けられ、会場整備費や安全対策費などに1千億円の国費が投入され、そのうえに会場周辺の道路・港湾・下水道などのインフラ整備に10兆円以上の資金が必要で、それに対しても巨額の国費投入が想定されている。

 莫大な税金を投入する国家的事業なので早くから国民に的確に情報提供を行い、万博を大成功させることが必要不可欠だ。しかし万博の実務を担う「2025日本国際博覧会協会」の上層部に元政府高級官僚が居座り、実働部隊は官民寄せ集め集団で機能不全に陥っているようだ。このままでは誰も責任を取らないままに万博が大失敗し、万博に関心の無い国民もそのツケを払わされることになる。

 本来であれば「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマの下で、次代を担う子供たちが科学技術や地球環境問題や生命の尊さなどに関心を持つ絶好の機会になるように事業運営がなされるべきだ。万博には世界各国からの出展が行われるので国際交流が円滑に実施されることも大切だ。さらに万博は新しいビジネスが芽生えるチャンスでもあるので若手起業家の着想に期待したい。

 万博会期中には大きな人流が生じるので旅行者が大阪を起点にして日本各地を訪れることができるように旅行業界の頑張りに期待している。

 万博関係者は汚名返上の意気込みで会期中の事業運営・情報提供・トラブル防止に全力を尽くし「大阪万博『大成功』にまっしぐら」にしてもらいたい。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

韓国観光公社、2025韓日観光交流の夕べ開く 女性顧客へのプロモや地方誘客強化へ

2025年4月11日(金) 配信

日韓両国の観光関係者が交流をはかった

 韓国観光公社は4月10日(木)、東京都内で2025韓日観光交流の夕べを開いた。日韓の観光業界の関係者が出席し、両国における観光需要のさらなる拡大へ向けて懇親を深めた。24年の訪日韓国人客数は約882万人、訪韓日本人客数が約322万人と交流人口は不均衡なことから、今年は日本の20~30代と50~60代の女性顧客に対するプロモーションを強化。さらに、訪韓日本人の約8割がソウルのみ訪問しているため、地方への誘客をはかる。

 韓国政府文化体育観光部の張美蘭(チャン・ミラン)次官は、韓国の若い世代が日本の地方への直行便を積極的に探していることを紹介。合わせて、日本でも韓国の地方への直行便が拡大することに期待を寄せた。そのうえで、「互いの地方を訪れる双方向の流れが生まれたとき、両国の観光は持続可能なカタチで発展するだろう」と語った。

張美蘭次官

 韓国観光公社の金鐘勳国際観光本部長職務代理は「24年の韓国におけるインバウンド客は日本人が最多だった。そうしたなか、今年、日韓国交正常化60周年を迎え、観光を通じた交流が活発化すること期待している。老若男女に韓国の全国各地でグルメや文化、祭りなどをつなげて楽しめるよう、事業を推進していく」と語った。

金鐘勳国際観光本部長職務代理

 国土交通省の高橋克法副大臣は「韓国・慶州市で開催されるAPEC首脳会談を通じて、両国間の観光交流のさらなる拡大につなげたい。政府間だけでなく、観光業の協力が必要だ」と交流拡大に向けた一層の協力を求めた。

高橋克法副大臣

 日韓親善協会中央会の河村建夫会長は「尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領は日韓関係を大きく前進させた。新大統領がどのような人になったとしても、この流れを止めてはいけない。こうしたなか観光業界が関係を深める場を設けられたことは大変意義深い」と話した。

日韓親善協会中央会の河村建夫会長

 乾杯のあいさつに立った日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長は「地方の魅力を発信しながら、主力商品であり自由行動の時間が多いフリータイム型のツアーに食や音楽、歴史、自然などを加えた付加価値の高い商品を展開する」方針を示した。そのうえで、「訪韓日本人が訪日韓国人客と同数になるよう努める」と意気込みを述べた。

髙橋広行会長

 韓国旅行業協会の李鎮碩(イ・ジンソク)会長は「世界の観光需要は回復傾向にある。日韓の観光関係者が協力することで、両国のより多くの国民が双方の国を訪れる」と一層、力を合わせることを求めた。

李鎮碩会長

 歓談の前には、日韓両国の登壇者が箱を重ねて1つの大きなつながりをつくるセレモニーが行われた。

セレモニーのようす