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〈旬刊旅行新聞9月11日号コラム〉避難所が満員でホテルへ 災害時には地域住民の“シェルター”に

2020年9月11日
編集部:増田 剛

2020年9月11日(金) 配信 

災害時には旅館・ホテルが地域住民のシェルターに(写真はイメージ)

 大型で非常に強い台風10号が沖縄から九州を通過した。

 
 気象庁や国土交通省は、台風が接近する数日前から警戒や早めの避難行動を呼び掛けていた。新幹線や飛行機、フェリーなどの運輸機関も、運休や欠航を早々に決断し、大型台風の猛威に対する準備を進めていた。

 
 昨年、千葉県を中心に襲った台風15号や、令和元年東日本台風19号(ハギビス)などの甚大な被災の記憶が新しいなかで、今回の台風10号の通過が予想される地域の住民たちは、近くの避難所などに身を寄せて過ごすようすがニュースで報じられた。一方で、コロナ禍のなかで、満員となり住民を収容できない避難所もあったという。

 
 真夏の気温と高湿度が続くなか、新型コロナウイルスの感染にも配慮しながら、体育館などの避難所で過ごす時間は、とても緊張し、不安だったことだと思う。

 
 観光業にとっても、7月の豪雨で球磨川が氾濫して被災した熊本県・人吉温泉など、復旧がままならない地域も多い。大型台風の到来シーズンを迎えたが、今後大きな被害が出ないことを願うばかりだ。

 

 
 そのようななか、台風10号が襲来する前に、地元のホテルに避難する動きがあった。

 
 川沿いや海岸に近いところに住居があると、高潮や河川の決壊などの恐れがある。自宅よりも安全なエリアに立地し、頑丈に造られているホテルや、旅館など宿泊施設に避難することは、身の安全のためには理に適っている。非常用発電機を備えている施設も多いし、食料や飲料水もある。

 
 さらに、新型コロナウイルスの感染防止対策も実施されており、衛生管理もしっかりしている。何より個室で過ごせる利点が大きい。

 
 台風や豪雨の際に、自家用車が水没することも多い。そのような不安を解消しようと、無料で立体式の屋内駐車場を解放する商業施設もあった。

 

 
 旅館やホテルは、大規模な自然災害などで被災した地元住民の受け入れや、無料で大浴場の開放、炊き出しなどを積極的に行い、助け合う姿勢がみられる。普段は、「地域の外から訪れる観光客を受け入れる施設」という認識が強いが、実は宴会やパーティー、会合、イベントなど、地域の人にとっても接点が多いのが、地元の旅館やホテルである。

 
 地元に“立派な”旅館やホテルが存在していることが、地域の人たちの誇りであり、地元を大事にしている姿勢が感じられる宿の存在は心強い。

 

 
 新型コロナウイルスの急速な終息が望めないなか、今回の台風10号でも見られたが、避難所の受け入れのキャパシティにも限界がある。それであるならば、旅館やホテルは被災者の受け入れに留まらず、災害時における地域住民の“シェルター”としての役割を1つの柱として据える。

 
 観光客を迎え入れて、地域経済を潤す役割だけでなく、「地域の防災に、重要な役割を担っていること」を、国や地方自治体にしっかりと認識してもらわなければならない。

 
 観光業界は未だ「物見遊山」的な存在として、軽く見られることもある。時間がかかるかもしれないが、これからの宿泊・観光施設は、地域住民にとって「頼もしい存在」「愛される存在」になることを目指してほしいと思う。

 

(編集長・増田 剛)

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