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JTBとトリップドットコム、日中ツーリズムサミット開催 中国人旅行者の今後の動向は

2019年12月10日
編集部:木下 裕斗

2019年12月10日(火) 配信

講演のようす

 JTB(髙橋広行社長)はこのほど東京都内で、日中の旅行業関係の経営者や幹部などに向けて中国市場のトレンドなどを議論する「日中ツーリズムサミット」を開いた。

 サミット内の基調講演では、JTBの坪井泰博執行役員とトリップドットコムのワン・ウェイ副総裁が登壇。両者は中国のツーリズム市場における今後の見通しについて考えを示した。

 坪井氏は、中国人は爆買いなどのモノ消費からコト消費に移行しているとしたうえで「とくに、ウィンタースポーツは今後需要が増加する」と予測する。要因として「中国政府が2025年までに、関連人口を3億人まで増やそうとしている」ことを挙げた。

 「日本のスキー場には、中国人を引き付ける力がある」(同氏)。日本のスキー場におけるパウダースノーは、中国にはなく、中国人にとっては魅力的だという。さらに北京や上海などから、中国の多くのスキー場が位置する黒竜江省や吉林省などと、日本のスキー場に行くまでに掛かる時間は、ほぼ同等となっている。

 観光名所も多くあり、温泉などとセットで提案できることもポイントとなっている。坪井氏は「気温が寒すぎない点も優れている」と話した。中国の黒竜江省にあるハルビンではスキーシーズン中、マイナス25~30度になることもあるという。 

 坪井氏は、観光庁が30年に訪日客を6千万人にする政府目標を掲げていることにも触れた。そのうえで「(20年の4千万人から増加を目指す)約2千万人は、ウィンタースポーツが占める」と自信をのぞかせた。

坪井執行役員

中国人海外旅行は過去10年、毎年10%増加

 ワン氏は、中国人の海外旅行について「過去10年間で毎年10%以上増加している」と話した。現在、中国国内におけるGDPのうちツーリズム産業が占める割合0・3%だが、今後も成長し、1%ほどになるという。

 なかでも、「中国人の18年のスポーツツーリズムでの消費額は、前年同期比14%増の約1兆350億円となっている」(同氏)と注目市場を挙げた。

 訪日中国人旅行者の送客力もアピールした。18年には、訪日した中国人の約半数が同社のシートリップを利用したという。「15から18年までの過去4年間、航空券と宿泊予約数は、前年比40%以上の伸びを維持している」と誇った。

 同社は事業を世界に拡大している。トリップドットコムのアプリでは17の言語に対応しているほか、宿泊予約は約200の国と地域でできる。ワン氏は「今後も世界進出を加速していく」と力を込めた。

ワン副総裁

 

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