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【広島県竹原市】12月、竹原港から「うさぎ島」へ定期船就航  新航路生かし市内周遊を 

2019年11月23日
営業部:鈴木 克範

2019年11月23日(土)配信

もふもふ感を求めて多くの人が訪れる(大久野島)

 瀬戸内海国立公園に浮かぶ大小さまざまな島のなかでも、若者や外国人観光客から特に人気を集めているのが広島県竹原市の大久野(おおくの)島だ。通称「うさぎ島」と呼ばれる周囲4・3㌔の小島には、約900羽もの野生のウサギが生息し、癒しや交流サイト(SNS)の「映え」を求める観光客を引き付ける。

 竹原市内からのアクセスは忠海(ただのうみ)港からフェリーで15分ほど。さらに12月からは竹原港発の定期船が就航する。市は新しい航路の誕生を契機に、安芸の小京都と呼ばれるたけはら町並み保存地区や湯坂温泉などのPRにも力を入れ、観光客の周遊を促している。

竹原港から定期船就航

 呉湾艦船巡りやチャーター船を運航するバンカー・サプライは12月14日(土)、大久野島-竹原港間に定期船を就航させる。土・日・祝日、GWは基本1日8往復、平日(火・水は運休、但し、水が祝日の場合は運航し、翌日運休)は同6往復する。所要時間は片道約25分。

 往復利用が基本で、運賃は大人1600円、子供800円。(片道利用の場合は乗船窓口で申し出る。運賃は往復料金の半額)。航路開設に合わせて、新装した50人乗りの船「くれないⅢ」が就航する。

 竹原港へのアクセスは、JR呉線・竹原駅から、たけはら町並み保存地区近くの「道の駅たけはら」を経由し、バスで約10分。

「うさぎの想い出」航路就航のお知らせ
https://www.takeharakankou.jp/news/212
竹原市観光協会が運営する公式観光サイト「ひろしま竹原観光ナビ」。最新のトピックス&お知らせはこちらをチェック!「うさぎの想い出」航路就航のお知らせの情報です。

町並み保存区に分散型ホテル開業

「幸せのハート」型の格子

 国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている「たけはら町並み保存地区」は、今も人が暮らす生活の場だ。掛け声勇ましい店舗は皆無だが、蔵をリノベーションしたカフェなど、空間を楽しめる個店が町中に溶け込んでいる。民家の門前には花が飾られ、まるで観光客を迎えるかのよう。この空気感こそ、竹原流の「もてなし」か。

 当地でガイド歴30年という鈴川律江さん(たけはら観光ガイドの会)は、「工夫された格子や屋根かわらに江戸の息遣いが感じられます」と、その魅力を紹介する。今年6月にはアイドルグループの嵐が出演するコマーシャルで、「幸せのハート」型の格子が紹介され、注目を集めた。

NIPPONIA HOTEL 竹原製塩町の夕食(イメージ)

 8月には、築100年以上の建物を改装した「NIPPONIA HOTEL 竹原製塩町」も開業した。バリューマネジメント(他力野淳社長、大阪市)が運営する分散型ホテルで、町中にフロント・レストラン棟と宿泊棟2棟が点在している。

 旧銀行を改装した客室では、金庫をリビングにするなど、往時のようすを想像するのも楽しい。夕食は製塩で栄えた文化を題材に、フレンチの料理人が和のテイストを取り入れ腕を振るう。ワイングラスで楽しむ地酒とのペアリングもおすすめだ。客室は全10室、レストランは50席。

復活した塩づくり体験

釜で攪拌しながら煮詰めていく

 江戸時代に始まった竹原の塩づくりは、需給と価格の安定を目的とした塩の専売制により、1960(昭和35)年、310年の歴史に幕を下ろした。それを2005年に復活させたのが、NPOネットワーク竹原(佐渡泰理事長)だ。

 かつて塩づくりに携わった人たちが高齢になるなか、「技術を教わるのは今しかない」(佐渡理事長)と声を上げ、「たけはらの塩再生プロジェクト」を立ち上げた。市内吉名(よしな)町で製塩を行うなか、体験学習も受け入れている。

 製法は、竹の枝を組んだ「枝条架(しじょうか)」に海水をかけ、流れ落ちる間に水分を飛ばすことを繰り返し、海水の塩分を濃縮。濃度が18-20%になると灰汁(あく)とりや攪拌(かくはん)を行いながら煮詰めていく。

 最後に「遠心分離機」でにがりを取り出すと完成だ。体験は通常、攪拌作業など、工程最後の2時間程度で行い、できた塩は小袋に入れて持ち帰ることができる。10人程度まで対応可。料金は1人1千円(税込)。

黒滝山からの絶景を

瀬戸内の穏やかな景色が眼下に

 標高266㍍の黒滝山(くろたきさん)は、瀬戸内を一望できる「絶景スポット」だ。JR呉線・忠海駅から中腹の登山口(駐車スペース小型数台有)まで徒歩20分、さらに山頂まで30分の道のりだ。

 途中、陸軍大将・乃木希典が周囲の風光に歓声を放ったという「腰掛岩」や、日本画家・故平山郁夫さんが登り、スケッチを行った場所も。登山道や山頂からは、大久野島や芸予諸島、遠く四国連山まで一望できる。

 山は忠海町のシンボルで、地元の誰もが登るという。「黒滝山を愛する会」という組織もあり、登山道の整備や案内を行っている。

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“【広島県竹原市】12月、竹原港から「うさぎ島」へ定期船就航  新航路生かし市内周遊を ” への 1 件のフィードバック

  1. 大久野島はうさぎが900羽というのは観光の謳い文句で、実際には激減しているのをご存知でしょうか?ボランティア活動をされてる方から直接お聞きした話によると、海を渡ってきたイノシシと誰かが持ち込んだ猫に襲われ、半分以下になっているそうです。あと、猫島と違いお医者様が入ってないのか皮膚病、片目の見えない子、風邪をひき目ヤニ、鼻の周りも膿だらけと、観光、観光と目玉にするのならもう少し配慮出来ないものかと思います。
    それから大久野島は、島にはうさぎの餌はありませし、売ってませんから、観光客がお餌を持参しなければ餌やり体験は出来ません。そのあげた餌の食べ残しを狙ってカラスが子うさぎを襲いますから、食べ残しは片付けてくださいとも言われました。私は数回訪れましたが、大人の兎はあまり見かけず小さな子うさぎが無防備に観光客の餌をねだりに穴から出てきます。夜行性のうさぎを狙ってイノシシが広場をうろつくそうなので、宿泊される方はお気をつけ下さい。
    観光をうたうだけでなく、現実を皆さんに伝えてください。
    イノシシの天敵がいない島では兎の個体数は減少の一途を辿るばかりです。

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