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「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(10月号)」

2019年10月25日
編集部

2019年10月25日(金) 配信

http://zoomjapon.info

〈巻頭言〉

クロード編集長

 去る9月26日、親日家としても知られるジャック・シラク元仏大統領が死去しました。連日さまざまなエピソードがテレビやネットで流れていますが、氏の気さくな人柄や、政党を超えた「国全体の大統領」であったこと、そしてイラク戦争に反対したことは誰もが讃えるところです。ところで、死去が伝えられた日、シラク政権時に彼の側近であったラファラン元首相は、中国建国70周年の式典に出席するため、北京に滞在していました。式典で習主席は、親中派として名高いラファラン氏の長きにわたる中仏親交活動に対して、国家勲章を授与。中仏関係の発展を印象付ける出来事でした。さて、日本のアジア外交は?本誌10月号では、フランスでも報道されている日韓関係悪化の事情について特集。文化面では仏語訳された「昭和天皇物語」を、旅頁では秋の猪苗代湖を紹介しています。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 「日韓関係悪化」

韓国では日本製品のボイコット運動が続いている

 日韓関係に陰りが見え始めた数カ月前、ここまで2国の関係性が悪化するとは誰が想像していただろうか。アメリカと同盟を組むこのアジアの隣国同士が対立する根本的な原因と、和解の可能性を探ってみた。■元ジャーナリストとしてソウル在住経験のある、韓国政治に詳しい静岡県立大准教授・奥薗秀樹氏による日韓関係の解説。同氏は、政治レベルと市民レベルの日韓交流の温度差を冷静に分析し、政治が次世代の文化交流に及ぼす影響を危惧。■在日韓人歴史資料館を取材。在日コリアンたちの証言を元に過去の歴史を紐解くと、現在の緊張関係の理由が見えてくる。近代の日韓関係は、韓国を大日本帝国の保護国とする日韓協約(1905年)、朝鮮半島が大日本帝国の植民地となることをうたった韓国併合条約(1910年)など、そのベースには戦争の歴史が存在する。■カルチャーに国境はない?日韓関係の対立がエスカレートするなかで、日本におけるなど「韓流」人気は衰え知らず。東京のコリアンタウン・新大久保の韓流ショップは、若い女性を中心とした客で連日賑わっている。過去の韓流ブームも合わせ、日本におけるドラマや音楽、コスメなど韓国カルチャーを総括した。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉ラグビーW杯

Bir-Hakeim駅で開催されたおりがみのアトリエ©Nicolas Martin-RATP

 フランスにおける最近の「日本」の話題と言えば、何と言ってもラグビーW杯。開催前はさほど「日本」そのものがクローズアップされてはいませんでしたが、いざ始まると自ずとホスト国にも注目がいきます。仏国内で最も視聴率の高いテレビ局TF1は、この時期に合わせて「日本の旅の手帖」なる30分番組を6回のシリーズで放映しました。日本に初めて訪れるフランス人の視点で観光情報をバランスよく取り込みながら、W杯開催地である釜石のほか、祭、修験道など伝統文化を紹介。パリ市内では、パリ交通公団RATPが、エッフェル塔に最寄りの地下鉄駅でおりがみアトリエを開催して、フランスチームを応援。日本人おりがみ作家と共に、地下鉄を利用する老若男女がトリコロールカラーで自国のシンボルである雄鶏を折っていました。こうした趣向を凝らしたイベントがある一方、W杯期間中に最も日本が注目されたのは、アイルランドチームに勝利したことです。本誌が昨年あえて特集を組んだ通り、欧州では日本にラグビーの歴史があることはほとんど知られていません。強豪アイルランドを倒した日本代表は、昨今の日本イメージアップの最大の立役者かもしれません。

 

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

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