test

日本人は他国より「食」が上位にランクイン じゃらんが海外旅行調査

2019年4月16日
編集部:入江千恵子

2019年4月16日(火) 配信

イメージ

リクルートライフスタイルのじゃらんリサーチセンターはこのほど、「じゃらん海外旅行ニーズ調査」の結果を公表した。調査は日本人と中国人、アメリカ人(西海岸地域)、イギリス人(いずれも中間富裕層以上)を対象に行われ、海外旅行で求めることや体験したことを調べた。日本人は他3カ国に比べて「気分転換」や「食」を目的とした旅行が多く、なかでも「食」に関する項目が上位にランクインした。

 中国人は日本や他国に比べて「食」に関する項目が低く、「友達と楽しめること」や「買い物」への関心が高かった。アメリカ人は「冒険心を満たせること」、イギリス人は「同行者とのコミュニケーションを重視する」傾向が出た。これらの結果は、日本人が海外旅行に求めるもの、訪日外国人が日本で何を求めているかのヒントになりそうだ。

海外旅行での渡航国トップ10<観光目的で過去実績のある渡航国に対して複数回答>

※観光目的で海外旅行の 渡航実績ある人数を、表n数として記載

 日本人はハワイが1位で、他国には見られない傾向だった。3位以降は、アジアを中心に移動距離が短い近隣国に渡航していることが分かった。中国人はアメリカが1位、フランスと日本が同率で2位で、地域を問わず幅広くランクインした。アメリカ人はアメリカ大陸とヨーロッパ大陸が上位に入り、アジアからは日本のみだった。イギリス人はヨーロッパ大陸に集中し、それ以外ではアメリカのみランクインした。

海外旅行におけるメインの目的トップ10<複数の海外旅行(直近3回)それぞれのメインとなる目的の延べ単一回答>

※回答者1人当たり観光目的の海外旅行経験直近3回分を延べ回数として集計し、表のn数は延べ回として記載(日本人1267、中国人1千、アメリカ人1116、イギリス人1157、計4540)
※海外旅行の渡航先が国内延長になりえる大陸つづきの隣国などは対象外とする(渡航先除外国/日本:なし、中国:香港、台湾、アメリカ:カナダ・メキシコ、イギリス:アイルランド)

 日本人は「リラックスしたい」「日常から逃れたい」など、気分転換を求める傾向が強い。また他国に比べて「おいしいものを食べたい」が上位にランクインしていた。中国人は「友達と盛り上がりたい」「買い物がしたい」が他の国より高い傾向が伺える。アメリカ人は「冒険心を満たしたい」が1位で、他の3カ国で1位だった「リラックスした」は5位だった。イギリス人は「パートナーと充実した時間を過ごしたい」「家族をおもてなししたい」など、4カ国の中で最も同行者とのコミュニケーションを重視する傾向となった。

渡航国を決定する重視条件ランキングトップ10<複数の海外旅行(直近3回)それぞれのメインとなる重視条件の延べ単一回答>

※回答者1人当たり観光目的の海外旅行経験直近3回分を延べ回数として集計し、表のn数は延べ回として記載(日本人1267、中国人1千、アメリカ人1116、イギリス人1157、計4540)
※海外旅行の渡航先が国内延長になりえる大陸つづきの隣国などは対象外とする(渡航先除外国/日本:なし、中国:香港、台湾、アメリカ:カナダ・メキシコ、イギリス:アイルランド)

 日本人は「食事がおいしいこと」が2位にランクインし、他国より「食」について重視する傾向となった。中国人は他国では高くない「訪問時期に旅行先がベストシーズンであること」が1位、「自然環境が良く、観光問題が少ないこと」が2位で、訪問先の時期や観光を重視する傾向にあることが分かった。アメリカ人は他国より「旅行先に知人がいること」が高く、移民が親戚に会いに行くことなどが予想され、国の事情が伺える。イギリス人は「天候が良いこと」が他国よりも高かった。

海外で行った体験ジャンルランキング<複数の海外旅行(直近3回)それぞれのメインとなる体験ジャンルの延べ単一回答>

※回答者1人当たり観光目的の海外旅行経験直近3回分を延べ回数として集計し、表のn数は延べ回として記載(日本人1267、中国人1千、アメリカ人1116、イギリス人1157、計4540)
※海外旅行の渡航先が国内延長になりえる大陸つづきの隣国などは対象外とする(渡航先除外国/日本:なし、中国:香港、台湾、アメリカ:カナダ・メキシコ、イギリス:アイルランド)

 日本人は唯一、「フード・ドリンク」が1位となり、「食」への関心が高いことが分かった。また、他国に比べて「ショッピング」の順位も高かった。他3カ国はいずれも「歴史・文化」が1位。4カ国とも1~3位は、「フード・ドリンク」「歴史・文化」「海・川」が占める結果となった。中国人は他国より「ゲーム・エンタメ・ナイフライト」が上位にランクイン。アメリカ人は「歴史・文化」の比率が約4割と、圧倒的な高さを示した。イギリス人は、他国よりも「特定の宿泊施設に泊まる」が上位にランクインした。

調査結果の考察

 実際に行う体験ジャンルは、国によって大きな違いは見られないが、その深層にあるニーズが国によって異なっているのが伺える。またインバウンドが伸びているなかで、日本人が当たり前と思っているニーズや体験内容が異なっていることが分かった。その違いを把握したうえで、外国人の基準でインバウンド誘客もしていくことが大切である。

<ニーズをベースにした訴求ポイント>

日本人:食に対するこだわりや認定コンテンツを組み合わせて訴求

中国人:友達と楽しめるコンテンツやシーズナリティを訴求

アメリカ人:冒険心を満たすなど、自分軸での探究心に響く訴求

イギリス人:同行者との大切な時間を過ごすことができる環境の訴求

調査概要

◆調査名:日本・中国アメリカイギスの 4カ国における「じゃらん海外 旅行ニーズ 調査」
海外旅行で求める ことや体験したこを探るため、日本人と外国に対し同様の調査票でそれぞれ調査を行った。
◆調査方法:インターネット調査
◆調査 対象者:
・日本(全土)、 中国(全土 )、アメリカ西海岸地域※1 、イギリス (全土)の25 ~50 歳の男女(株式 会社インテージの提携モニター)
・日本、アメリカ、イギリスは世帯年収 1千万円以上 、中国は世帯年収500万円以上※2
・観光目的で年に1回以上海外旅行をし た人
◆調査期間
・日本:2019年3月1日(金)~4日(月)
・中国:2018年12月21日(金)~2019年1月7日(月)
・アメリカ:2018年12月17日(月)~2019年1月7日(月)
・イギリス:2018年12月18日(火)~2019年1月7日(月)
◆回収数(割付)
・日本430 人(25~35 歳211人、36~50 歳219人)
・中国406人(25~35 歳204人、36~50 歳202人)
・アメリカ409人(25~35 歳200人、36~50歳209人)
・イギリス415 人(25~35 歳207 人、36~50歳208人) 計1660 人
◆調査委託先
株式会社インテージ
※1 アメリカは広域のため、日本に近い西海岸地域に絞った
※2旅行消費額を下げるバッグパカーのような層を排除するために、最低世帯年収のラインを設けた

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。