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2018年の「旅行業界8大トレンド」を予測

2017年10月30日
編集部:平綿 裕一

2017年10月30日(月) 配信 

VR(仮想現実)で旅の下見を

 ブッキング・ドットコム・ジャパン(アダム・ブラウンステイン代表)はこのほど、1億2800万件以上のクチコミと日本を含む26カ国・1万9千人以上を対象にしたアンケート結果をもとに、2018年の旅行トレンドを予想し、発表した。

1、最先端テクノロジーを活用し事前に旅を「体感」

 18年には、行き先や宿泊施設を予約する前に、最先端テクノロジーを駆使して下調べをする人が増えると予想。AI(人工知能)やデジタルテクノロジーが急激な進化を遂げるなか、世界のアンケート回答者の29%が、「旅の履歴などにもとづき、AIに旅行計画を立ててもらうことに不安はない」と回答した。

 日本人も29%が同様に回答。さらに50%が「質問や疑問を解消してくれさえすれば、人による対応でも機械による対応でも構わない」と答えるなど、旅行のさまざまなシーンでテクノロジーの使い方や接し方が変わってきていることが伺える。

 このほか、世界の回答者の64%が「支払いの決断をする前に、VRなどによる疑似体験をしたい」と答え、日本人も45%が同様の回答をした。さらに50%が、旅先やアクティビティのおすすめなど、カスタマイズされた情報を見ると購買意欲が高まると答え、18年はテクノロジーのさらなる進化によって旅行計画の手間や悩みが軽減されることが予想される。

2、バケットリストを叶える旅

死ぬまでに一度は行きたい場所へ

 世界の回答者の45%が「旅行のバケットリスト(死ぬまでに一度は行きたい場所や、やりたいこと)を持っている」と答え、このうち82%が「2018年にはそのリストにある場所へ行きたい」と回答。一方日本人も44%の回答者が旅行のバケットリストを持ち、68%はそのリストにある場所へ行くと考えてる。

 旅行者が「モノ」よりも「体験」を求める現在、より記憶に残るような、「すばらしい旅行に行きたい」という欲求も高まっている。欲しいものがすぐ取得できるという最新テクノロジーの恩恵を受けている反面、待つということに対する耐性が下がってきた人が増えている。同社は、これらを踏まえ「2018年こそ夢を叶える年にすると予想できます」と強調する。

 世界のアンケート回答者のバケットリストに1番多く挙げられるのが、「世界七不思議と呼ばれる場所に行く」ことで、47%が「2018年中に行きたい」と回答した。次に35%が「旅先の名物料理を試したい」、34%が「南国の楽園に行きたい」、34%が「世界的に有名なテーマパークに行きたい」と答えた。

 このほか、28%が、「そこにしかない文化的イベントに行きたい」、27%が「習い事を新たに始めたい」、25%が「車や電車で行く長旅に出たい」、25%が「辺境の地へ行きたい」と回答。一方日本人は、58%が「旅先の名物料理を試したい」、27%が「世界的に有名なテーマパークに行きたい」、23%が「世界七不思議と呼ばれる場所に行く」との結果だった。

3、思い出を巡る旅

行ってみたい場所でなく、思い出の場所へ

行ったことのない場所へ行きたい人もいれば、子供のころの思い出を辿りたいという人もいる。世界のアンケート回答者の34%が「2018年に子供のころに行った場所へ再度訪れたい」と回答。懐かしい気持ちを味わいたいと考える人は多く、子供のころの一番良い思い出として家族旅行を挙げる人の数は、「初恋の人」や「飼っていたペット」を挙げる人を上回った。

 とくに18~34歳のミレニアル世代の44%が、「家族旅行で行った場所へもう一度行きたい」と答え、日本人は世界の平均を上回る45%が回答。また世界の回答者の60%が、「18年の旅行中は毎日SNSに投稿する予定」と答え、友達や知人の思い出深い場所の写真を2018年は目にする機会が増えるかもしれない。

4、SNSや、ポップ・カルチャー巡礼旅

旅先は自分の好みで

 世界中を旅行できるようになり、SNSなど情報源が多様になった今、旅行者はさまざまなメディアを通して旅行に関する情報を検索している。最新トレンドやエンターテインメント、食、歴史など、自分の趣味や好みに沿った旅先を探す傾向が増え、18年にはテレビ番組や映画、スポーツ、SNSなどが持つ影響力がさらに増すと予想さる。

 世界の回答者の39%が、「ブログやユーチューバーなどのおすすめを頼りにする」と答え、36%が「18年にはテレビ番組や映画、PVのロケ地への巡礼を考えている」と回答。さらに22%がスポーツイベントへの生観戦に興味を持っており、うち43%がワールドカップ観戦のためにロシア行きを検討している。

5、美と健康の旅

モノよりも体験を優先が6割弱

 同社は「美と健康の旅」の人気は18年も続くと予想。美と健康の旅を計画している世界の人は17年の10%から、18年には20%に増え、日本人も5%(17年)から、9%(18年)に増加した。

 世界の回答者の56%が「18年にはウォーキングまたはハイキングの旅行に行きたい」と回答。18年に注目を集めるのが「スパやトリートメントの旅」(33%)、「サイクリングの旅」(24%)、「ウォータースポーツの旅」(22%)、「デトックスの旅」(17%)、「ヨガの旅」(16%)、「ランニングの旅」(16%)、そして「瞑想の旅」(15%)だった。

 また、59%が「休暇中は『モノ』よりも『体験』を優先する」と答え、41%の日本人も同様に考えている。世界で一番多く回答があった、56%の「18年にはウォーキングまたはハイキングの旅行に行きたい」に対し、日本人は33%と世界より低い数値となりました。

6、コスパ重視旅

旅先の経済状況を考慮するが約半数

 国籍に関わらず多くの旅行者にとってコストパフォーマンスは重要な要素。世界の回答者の48%が「旅先の経済状況を考慮する」と答え、47%が「18年の旅行の計画には為替レートを考慮する」と回答。さらに「空港の免税店をもっと利用する」と回答した人が30%、26%が「海外のほうが自国よりも安いため、買い物をする旅に行く」と答えた。

 さらに、アンケート回答者の57%が「パッケージツアーではなく個人で手配する旅行を検討している」と回答し、アプリなどのテクノロジーを駆使して、自分でカスタマイズした最もおトクな旅行に出かけることに重きを置いているようだ。日本人はこれに対して、53%が同様に回答しており、世界中で旅に対する「カスタマイズ化」が重要視されている。

 世界の44%が「2018年には旅行アプリをもっと利用する」と答え、41%が「旅行中のアクティビティもスマートフォンを活用し検討する」と回答。GPS機能による宿泊施設へのルート案内など、スマホの活用が増えるなか、旅行者の自由度も高まっている。

7、友達と思い出づくり旅

同伴者は「友達」を

 18年の旅行計画における同伴者について調査した結果、最も伸びがあったのが「友達との旅行」。世界的に17年の21%から25%に増えた。日本人は17年の21%から18年には22%と微増。同社は「これらは旅行目的の『モノ』から『体験』へのシフトと考えられ、仲の良い友達と楽しい思い出が作りたいという人が増えているようだ」と分析する。

 またアンケート回答者の42%が、「友達と一緒に泊まることで、一人では高いと感じる宿泊施設にも泊まることができる」と回答し、経済的な理由もこの傾向の一因になっている。

8、バケーションレンタル旅

バケーションレンタルが注目を

 「そして最後に18年は、バケーションレンタル(民泊を含む、長期滞在型宿泊施設)の年にもなりそうだ」(同社)。世界の回答者の33%が「別荘やアパートメントなどのバケーションレンタルに泊まりたい」と回答。21%が「自分の部屋や別荘を宿泊予約サイトに掲載させてみたい」と考えている一方、日本人は12%が同様に回答し、世界と日本人の感覚にまだギャップがある。

 旅行者による宿泊施設のオーナーへの期待度は割りと高く、世界の25%が「オーナーに対し、名物料理や観光スポットなどの地元の情報の提供を期待する」と回答。一方、オーナーには必要な時に近くにいてほしいものの、「過干渉はイヤ」という回答者は全体の30%に上った。12%は「オーナーと一切話したくない」と答え、オーナーはゲストとの適正距離を測ることが求められていることが分かった。

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