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No.436 九州観光推進機構・石原会長に聞く、熊本地震から観光復興へ

2016年7月21日
編集部

九州観光推進機構・石原会長に聞く
熊本地震から観光復興へ

 4月14日から発生した熊本地震で、九州観光は大きな打撃を受けた。直接被災した熊本・阿蘇地区と大分の一部に加え、九州全体が宿泊キャンセルなどの影響を受けた。7月1日からは、国の支援を受けて九州観光推進機構と、九州7県が一体で復興キャンペーンを開始。夏休み、秋の観光シーズンでの宿泊・観光客の呼び戻しを目指す。先頭に立つ九州観光推進機構の石原進会長に、観光復興への意気込みと、今後の戦略などについて聞いた。

【聞き手=九州支局長・有島 誠】

 
 
15年外客数が過去最高全国1の宿泊伸び率

 ――震災前まで九州観光は大変好調だったと思いますが。

 2015年は九州のインバウンドが大きく飛躍した年だと思う。直接入国外国人数が前年比69・1%増(115万7千人増)の283万2千人と過去最高を記録した。これは、機構が見込んだ200万人を大きく上回り、日本全体の訪日外客数の47・1%増と比べても高い伸び率となった。とくにクルーズ船が好調で、前年の19万8千人から約4倍の78万8千人と大きく飛躍した。国別では韓国人が全体の4割強でトップだが、クルーズ船の大半を占める中国人も韓国に次ぐ人数規模となった。

 九州全体の延べ宿泊者数も前年比8・6%増の4545万人泊となり、全国のエリア別で最も高い伸び率となった。日本人の延べ宿泊者数は同3・9%増だが、外国人は同67・7%増となり、全体を押し上げた。これらにより、日帰りも含めた15年の観光消費額は、前年より3千億円上回る2兆5千億円となった。

 ――好調の要因は。

 九州は温泉や自然が豊かで、食べ物もおいしい。インバウンドではアジアに近い九州の地の利もあり、中国や韓国からの観光客が伸びた。円安も追い風になり台湾、香港も増え、タイからは映画の共同制作などメディアを効果的に利用し結果に結びついた。舞台になった佐賀の祐徳稲荷神社には、タイの観光客が押し寄せた。免税やビザ緩和、格安航空の就航も大きい。九州観光推進機構が国別に九州の魅力を発信してきた成果もある。

 香港、台湾からは九州の鉄道が人気だ。乗り放題の九州レールパスは、14年の利用者は17万人だったが、15年は25万人まで伸びた。1人1万円としても8億円の売上増となった。海外客は旅行の日数も長く、平日に利用する。宿泊、交通、飲食など消費額を1人10万円と想定すると、283万人で3千億円近くなる。100万人だった数年前に比べ、2千億円増えたことになる。…

 

※ 詳細は本紙1636号または7月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

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