丹鉄・鉄印フェスティバル2023、10月7、8日開催の2日間

2023年7月31日(月) 配信

丹鉄・鉄印フェスティバル2023ポスター

 京都丹後鉄道を運行するWILLER TRAINS(飯島徹社長、京都府宮津市)は10月7日(土)、8日(日)の2日間、京都丹後鉄道の西舞鶴駅で「丹鉄・鉄印フェスティバル2023」を開催する。

 同祭典は、第三セクター鉄道等協議会に加盟する鉄道会社らが連携して実施している「鉄印帳プロジェクト」のイベントで、京都丹後鉄道としての開催は初めて。今回は鉄印イベント限定の出展ブースやステージイベントのほか、鉄印帳マイスターカード所有者向けの特典イベント(7日)、イベント開催記念の鉄印販売なども行われる。

 7日(土)には、丹鉄メロディ制作者の小松正史さんのミニライブ、鉄印生みの親であるくま川鉄道の永江友二社長と鉄印マイスター森川あやこさんのトークショーを行う。8日(日)には、鉄道写真家・中井精也さんのトークショー、出展鉄道会社の鉄道部品オークションなどを予定している。

 開催時間は7日(土)が午前10時~午後4時、8日(日)が午前10時~午後3時。会場は西舞鶴駅併設の西駅交流センター3階ホールで、入場無料。

清里丘の公園(山梨県)が破産手続き開始へ 負債は約5億9800万円(帝国データバンク調べ)

2023年7月31日(月) 配信

 清里丘の公園(小林昭治代表、山梨県北杜市)は7月11日(火)に、甲府地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約5億9800万円。

 同社は2003(平成15)年10月に設立されたゴルフ場・レジャー施設運営業者。清里高原で山梨県が所有する「丘の公園 清里ゴルフコース」や「アクアリゾート清里」などレジャー施設の管理と運営を手掛け、07年3月期には年間収入高約8億3000万円を計上していた。

 しかし、周辺のゴルフ場との競合や、施設の老朽化などから来場者数は減少傾向で推移。18年3月期の年間収入高は約6億9100万円に落ち込んでいた。

 コロナ禍における3密を回避した野外スポーツ人気を背景に、来場者数が増加して22年3月期の年間収入高は約4億8200万円を計上していたが、同年12月の指定管理者入札で、管理者が他者へ変更となり、今年1月以降は事業を停止していた。

訪日客コロナ禍以降、単月で初の200万人 地方誘客へ取り組み加速(JNTO)

2023年7月31日(月) 配信

中山理映子理事

 日本政府観光局(JNTO、蒲生篤実理事長)は7月26日(水)に開いた会見で、訪日外国人旅行者数が、コロナ禍以降の単月で初めて200万人を超えたことを報告した。1~6月の上半期では1000万人を突破。一方で、高付加価値旅行者の訪問地域が東京などに集中していることから、中山理映子理事は、「地方誘客・消費へ向けた取り組みを加速する必要がある」と力を込めた。2023年6月の訪日外客数は207万3300人で、19年同月比の72%まで回復している。

 エリア別外客数の回復傾向をみると、最も回復率が高いのは米州・豪州で、19年を上回る25・5%増。次いで、東南アジアが同4・6%減。中国を除く東アジアが12・2%減、欧州・中東が18・2%減となった。

 中山理事は、「地方誘客の課題の原因として、地方宿泊数が多かった東アジア市場の回復の遅れが影響していると考えられる。東アジアから地方空港への直行便が回復すれば、地方部への誘客が加速する」と話した。

 

訪日マーケティング戦略 ターゲットのデータ整理

 観光立国推進基本計画において、主な目標として、2025年までに訪日外国人旅行者1人当たりの旅行消費額を、19年比25%増の20万円としている。また、訪日外客1人当たりの地方部宿泊数を2泊にすることを目指している。

 なお、23年4~6月期の1人当たり旅行支出は20万5000円と推計され、既に目標値を達成しているが、「今後、マスツーリズムが回復するにつれ、全体的に支出額が下がっていく可能性がある」(中山理事)とみている。

 JNTOでは、基本計画を踏まえて、持続可能な観光・消費額拡大・地方誘客促進の実現に向け、きめ細やかにプロモーションを展開するための戦略を策定した。市場別・市場横断・MICEの3部構成とした戦略は、23~25年度で実施される。

 市場別マーケティング戦略では、各重点市場について、旅行者のアンケートデータや海外事務所の知見をもとに、「消費額が大きい」「地方での宿泊の可能性が高い」「一定程度の人数が見込める」セグメントをターゲットとして設定した。

 これらのターゲットを参考にすることで、地域の「強み」に合うターゲットの絞り込みを可能とし、効果的な受け入れ態勢整備の実現や、プロモーションの効率化、新たな地域間連携などが見込める。

 市場横断プロモ―ションでは、長期滞在が期待できるアドベンチャートラベルに着目。21年に北海道で開催予定だった「アドベンチャートラベルワールドサミット2023」(ATWS2023)が9月11(月)~14日(木)に再び北海道でリアル開催されることから、「日本をATデスティネーションとして世界にアピールできる絶好の機会。点ではなく面でコンテンツをそろえていく」(JNTO)とした。

 MICEマーケティング戦略では、国際機関や業界団体との連携を強化する。国際会議とインセンティブ旅行の誘致に、積極的に取り組む。

 また、25年の大阪・関西万博に向けては、近隣の中国や台湾のほかにも、万博開催経験のある米国やイタリア、ドイツ、中東などをターゲットに据えた。

日韓観光セミナー、ソウルで開催(観光庁)

2023年7月31日(月) 配信

日韓観光セミナーのようす(観光庁HPから)

 観光庁は7月25日(火)、韓国・ソウルで開かれた日韓観光セミナー「Discover Japan’s New Treasures!」で日本の特別な観光コンテンツを紹介した。

 観光庁の髙橋一郎長官と、韓国文化体育観光部パク・ジョンテク局長がそれぞれあいさつしたほか、日本旅行業協会の髙橋広行会長が日本人の訪韓促進の取り組みについて説明した。

 韓国のインフルエンサーであるトラベルホリック社のヒョン・グミン氏が訪日プレゼンテーションで登壇し、広島県や沖縄県で体験した「観光再始動事業」に関連する特別な観光コンテンツを紹介。

 また、歌手のキム・ジェジュン氏は、トークショーにて最も好きな日本の旅行先について語るなど、積極的な情報交換が行われた。

 セミナーには日本と韓国の政府関係者や、観光関係者、メディア・インフルエンサーなど、約400人が出席した。

秋の大曲花火鑑賞ツアー販売 ジャルパック、10月7日出発限定

2023年7月31日(月) 配信

秋花火を堪能

 ジャルパック(平井登社長、東京都品川区)はこのほど、秋田県大仙市で開かれる「秋田大曲花火―秋の章―」を鑑賞するツアーを売り出した。10月7日(土)出発限定で、1泊2日か2泊3日が選べる。

 ツアーは自由に行程を組める「フリーコース」と、バスガイド付観光バスで秋田県の観光名所をゆっくりと巡る「観光付きコース」を用意する。

 快適な花火鑑賞ができるよう、ジャルパックオリジナルの昭和西川「ムアツクッション」や軽食・飲み物、ペンライトなど花火鑑賞グッズが付く。

4年ぶりにほろ酔いウォーク開く 福島・飯坂温泉

2023年7月31日(月) 配信

マップを見ながら店舗を選ぶ

 福島県の飯坂温泉で7月14、15の両日、4年ぶりに「ほろ酔いウォーク2023」が開かれ、参加者が夜の温泉街で飲食店めぐりを楽しんだ。

 ほろ酔いウォーク実行委員会の主催。今年で34回目。専用チケット(前売り4000円、当日5000円)を購入し、企画に参加する約30の居酒屋やスナックなかから4軒を選び、一晩で巡る企画。円盤餃子やもつ煮込みとドリンクのセットなど、各店の独自メニューを楽しめる。

 4店舗を巡りゴールすると、抽選でペア宿泊券などが当たる。飯坂の夜を楽しめる企画として、楽しみにしている人も多いという。

 スタート地点の飯坂温泉駅前には多くの参加者が訪れ、受付後は思い思いの店を目指し温泉街へ向かっていた。

あわら温泉開湯140周年記念 あわらカクテルフェス開催へ

2023年7月31日(月) 配信

8月19・20日に開催

 福井県あわら市で8月19日(土)、20日(日)に「あわらカクテルフェス2023」が開かれる。あわら温泉開湯140周年記念のイベント。“フルーツ王国あわら”のフルーツカクテルが60種類以上楽しめる。

 2024年春の北陸新幹線開業に向け、JR芦原温泉駅西口に23年3月に開業した「アフレア」施設が会場。フェスには県内の12店舗が出店し、夏にピッタリな爽やかなフルーティーなカクテルを提供する。お酒に合う食べ物やノンアルコールカクテルも多数出品予定という。

 このほか、ライブやダンスパフォーマンスなども企画する。イベントの開始は午後1時から。

 

「観光人文学への遡航(37)」 一体関係としてのホスピタリティ

2023年7月30日(日) 配信

 観光学の教員になって20年近くが経った。その間、ずっとホスピタリティの概念に疑問を持っていた。

 

 ホスピタリティという言葉をよく口にする人ほど、どこかにあざとさやずるがしこさが見えてしまうことが多く、その人たちが、相手の立場に立ってとか、感謝の心とか、利他の心とかと巧みに言葉を紡ぎ出しているにも関わらず、どこか自分が中心になった物事の捉え方にずっとずっと違和感を覚えていた。そのような人々は、単に表面的に感じがいいだけで、その人々からは、慈愛の心など微塵も感じられなかった。

 

 「情けは人の為ならず」という日本の古くからの諺も同じだ。情けをかけたら人のためにならないという意味ではなく、情けをかけたら巡り巡って自分のところに返ってくるというのが本当の意味だ。だからこそ、人に情けをかけましょう……って、相手のためを思ってと言いながら、実は見返りをもらうことを最優先に期待しているではないか。

 

 結局、この違和感は、「利他性」なんて綺麗な言葉を使っていても、まだ相手を「対象」として自分とは一線を画して見ているところにあることに気づいた。そして、相手は対象ではない、相手はすなわち自分であり、お客様と自分とは「一体」であるという考え方が福祉施設で実践されていることをつきとめた。

 

 それ以来、相手は対象ではなく、自分と一体であるという考え方の源流を辿っていくと、宗教に行き着いた。まずは神道、そして、キリスト教、さらに、もっともそれをわかりやすく示していたのが、仏教、それも密教である真言宗の教えである。日本に根ざしている伝統宗教がそろいもそろって人間同士の関係性のあり方として一体関係を説いていたとは思いもよらなかった。

 

 とくに真言宗では、人間の心のありようを10段階に整理して、最終的な悟りの境地に至るまでのプロセスを明確に示している。「秘密曼荼羅十住心論」とそのエッセンスをまとめた「秘蔵宝鑰」の10段階に当てはめてみると、利他と言いながら、結局は自分の幸せのために行動するのは、その10段階のうち第2住心のレベルでしかない。この第2住心は儒教がここに当てはまるとされている。まさに、道徳心と言いながらも最終的には自分のためを考えていることを喝破したのはさすが空海である。

 

 それこそ、それぞれの宗教が最終形態として、相手を対象と見ず、対象との一体的な関係性に行き着いているのが興味深い。ただ、この一体的な関係性という概念がなかなか伝わらないのだが、秘密曼荼羅十住心論を用いて、一体関係に行き着くまでのプロセスを詳しく説明することで、ようやく伝えることができた。ホスピタリティは単なるおもてなしではないとの概念を、秘密曼荼羅十住心論でさらに解き明かしていきたい。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(222)」 「江戸街道」をどう活かすか(関東広域)

2023年7月29日(土) 配信

五街道の起点。保永堂版東海道五拾三次之内日本橋

 日本初の「旅ブーム」のきっかけとなった弥二さん喜多さんの東海道五十三次の旅。江戸時代の庶民の旅の楽しさや怖いものみたさ、美味しい名物などを今に伝えてくれる。十返舎一九の滑稽本「東海道中膝栗毛」や、歌川広重が描いた「東海道五十三次」の浮世絵は、いま見てもワクワクとする。

 そんななか、「江戸街道」なるプロジェクトがスタートした。少々聞きなれない言葉だが、江戸時代、諸大名の参勤交代のため日本橋を起点に整備された五街道と、その枝道として整備された水戸街道や成田街道などの脇往還を総称した呼称。広域関東圏を所掌する関東運輸局が、これら街道の再生・活用を推進するプロジェクトである。

 かつての「江戸街道」沿いには、寺社仏閣、宿場町などの歴史文化資源はもとより、固有の景観、祭りや食、伝統工芸、温泉などの文化的コンテンツが豊富に点在している。また、このエリアには高度に整備された鉄道・バス・高速道路ネットワークがあり、成田・羽田の2つの国際空港は訪日外国人客の圧倒的なゲートウェイになっている。

 本プロジェクトは、これらコンテンツを改めて精査・編集することを通じて、広域関東における新たな観光まちづくりを推進しようというものである。

 そのために、まずは「江戸街道」のブランディングが不可欠である。私見だが、そのためには「江戸街道」に係る「物語化」が不可欠であり、その意味では、「日本遺産」の手法が有力であると思っている。現在104ある日本遺産の中で、「街道」がモチーフになっている物語は少なくない。冒頭にふれた「弥二さん喜多さんの駿州の旅」や、「四国遍路」、「箱根八里」、さらにはシルクロードの「霊気満山・高尾山」、江戸庶民の信仰と行楽の地となった「大山詣り」などが参考になる。

街道シンポジウム風景(7月7日)

 街道には、今も数多くのコンテンツがあるが、とくに注目するのが街道に伝わる「江戸料理」や、宿場での滞在を促す新しい「泊」の事業などである。

 そんなテーマを議論しようと、7月7日に東京で開催した「街道シンポジウム」に参加した。キーノートは、江戸ワンダーランド日光江戸村を経営する時代村事業戦略室室長で「江戸料理奈美路や」支配人の佐藤達雄さんと、宿場町のアルベルゴ・ディフューゾ化を提案する日本インバウンド連合会理事長の中村好明さんである。

 江戸時代に提供された料理をどのように継承発展させるか、膨大な人数の参勤交代を分散型で宿泊させた宿場町の現代風の再生など、興味深い話題を提供していただいた。これを受けて温泉エッセイストの山崎まゆみさん、リクルート地域創造部の高橋佑司部長、関東運輸局観光部の岡村清二部長らで、パネルトークを展開した。

 各地に残る江戸料理や古民家再生などの新たな「泊」づくりなど、今後の事業の進展を期待したい。

(日本観光振興協会総合研究所顧問 丁野 朗)

tripla、宿泊顧客管理ツール 台湾の宿泊施設にも販売

2023年7月28日(金)配信 

台湾の宿泊施設の顧客サービスと利益の向上に貢献する

 宿泊施設向けITソリューションを展開するtripla(トリプラ、高橋和久CEO)は7月28日(金)、国内で展開してきた「tripla Connect」を台湾でも提供すると発表した。宿泊業界に特化したCRM・マーケティングオートメーションツールで、台湾の宿泊施設での顧客サービスと利益の向上に貢献し、サービス拡大を目指す。

 「tripla Connect」は、宿泊施設が必要とする顧客分析のテンプレートを標準装備したシステムで、宿泊施設がリピート顧客や潜在顧客である宿泊予定者のロイヤリティを高められるもの。同社が提供する予約エンジン「tripla Book」や、多言語AIチャットボット「tripla Bot」とも連携したマーケティング施策が実施できる。行動履歴や特性で分けた自社公式サイト利用者に対し、メール配信やバナー表示など、顧客ごとの志向に合わせた最適な情報を提供できるようになる。

 同社によると「宿泊施設にとって自社公式サイトからの予約を増やすことは、手数料のコスト削減やリピート率増加につなげるための重要手段であり、世界共通の課題。とくに台湾では、宿泊客がコロナ禍以前の水準に回復しておらず、収益最大化の必要性が高まっている」と、提供開始に至る背景を明かした。