2025年5月16日(金) 配信
カランシン総支配人(左)と最高ハピネス責任者の「セリーン」
ラグジュアリーホテルの「フェアモント東京」(カランシン総支配人、東京都港区)が7月1日(火)、東京・芝浦に開業する。フランスを拠点とするホスピタリティグループ、アコーのブランド「フェアモント」は世界で92ホテルを展開しているが、日本では初上陸となる。開業が迫るなか、同ホテルは5月16日(金)に会見を開き、ラブラドールレトリバー犬の“セリーン”を従業員(ハーティスト)として迎え、「最高ハピネス責任者」(CHO、チーフハピネスオフィサー)に任命したと発表した。
同ホテルは野村不動産と東日本旅客鉄道(JR東日本)が共同で推進する再開発プロジェクト「BLUE FRONT SHIBAURA」の1棟である「TOWER S」の35~43階に位置。東京タワーや東京湾が一望できる絶好のロケーションで、全217の客室や、東京都内でも最大級となる1000平方メートルの宴会場などを備える。オーナーは野村不動産。
フェアモントは1世紀以上の歴史を持つブランドで、旗艦店の「フェアモントサンフランシスコ」では1945年、国連憲章に50カ国が署名したサンフランシスコ会議が開かれるなど、各国のホテルで歴史的な瞬間を刻んでいるという。シン総支配人は「フェアモントは長年その国のアイコンとして、歴史を見届けてきた。日本でも何かが起こるときにはフェアモントであるように、すべての中心でありたい」と意気込んだ。
また、同ブランドが掲げる「真のラグジュアリーは、インクルーシブである」という信念のもと、「総支配人として目指すのは、お客様も従業員も双方にとって、毎日の瞬間瞬間が心を満たすものとなること」と力を込めた。包容力に満ちたラグジュアリーホテルを体現するための取り組みの1つが、犬の従業員がロビーで迎え、利用客や従業員に癒しを提供する愛犬プログラム「Canine Ambassador(ケイナイン アンバサダー)」。世界のフェアモント92ホテルのうち、8つのホテルで導入されている。
フェアモント東京CHOの「セリーン」は、ジャパンケネルクラブ(JKC)のテストに合格し、レジデントドッグとして迎える準備を整えているという。動物愛護団体を支援する取り組みも行い、6月16日(月)から予約を開始する愛犬との宿泊プラン「ワンタスティック」の売り上げから10%を寄付していく。本紙の取材に対し、シン総支配人はセリーン起用の理由について、「世界中の顧客は犬好きな方が多い。愛溢れるおもてなしで利用客を迎えたい」と笑顔で語った。