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 官民連携で猿島と横須賀市、第二海堡の魅力を発信――。「三笠ターミナル」オープン

2020年7月28日
営業部:後藤 文昭

2020年7月28日(火) 配信

(左から)原田社長、上地市長、鈴木社長、加藤副局長、荒川代表

 官民連携で猿島と横須賀市、第二海堡の魅力を発信――。トライアングルや横須賀市など5者は7月15日(水)、「三笠ターミナル」(神奈川県横須賀市)をオープンした。

 1階には猿島航路のチケット売り場とお土産ショップ、軽飲食施設を設置。2階には、猿島と、第二海堡を中心とした海堡の魅力を紹介するビジターセンターを設けた。細かい文字を極力排し、写真や映像などで魅力を訴求する。ターミナル横には観光タクシーを常駐させ、市内観光の拠点としても活用する。

 7月14日(火)、三笠ターミナル内で記者会見が行われた。

 トライアングルの鈴木隆裕社長は「トライアングル本社のオペレーター室には、横須賀観光に関するお客様からの生の声が集まっている。このターミナルは、官民連携でこの集まった声にどう応えるかを検討し生まれた。受入態勢が整ったことで、早朝や夜も猿島を活用しやすくなるなど、今後の横須賀観光の可能性が広がった」と笑顔を見せた。

 また同氏は、「環境」と「観光」を今後の観光の重要なテーマに掲げ、「環境問題も含め、猿島という場を使い、環境と観光を両立させた新しいカタチを創っていきたい」と意欲をみせた。

 横須賀市は同ターミナル内に観光案内所を設置し、訪れる人にまだ知られていない横須賀の魅力を伝え、周遊、再来訪につなげていく。これに加え、市内初の試みとして3台の大型デジタルサイネージを設置し、ビジュアルを活用した魅力発信も行う。

 上地克明横須賀市長は「それぞれの得意分野を生かした官民連携の取り組みが『観光』を切り口で行われたのは、横須賀ならでは。訪れる人の期待感も倍増される」とあいさつした。

 今年度中の整備完了を目指している「ルートミュージアム構想」にも触れた。同構想は、近代化遺産が点在する市内全体を「軍港資料館」と捉え、周遊を促す取り組み。「構想の魅力を感じられる重要拠点になる」と上地市長は期待感を示す。

 京浜急行電鉄の原田一之社長は、同社が販売するよこすか満喫きっぷの昨年度の販売枚数が過去最高だったことを報告し、「三笠ターミナルがオープンすることで横須賀の観光周遊ルートがさらに整備される」と今後の展望を語った。

 そのうえで「猿島観光を楽しんだ観光客に、観音崎にある観音崎京急ホテルで温泉を楽しんでもらうプランなども、トライアングルとともに企画していきたい」と語り、「グループを挙げて地域連携での魅力発信をすることで、横須賀のまちと東海岸エリアの観光活性化に務める」と力を込めた。

第二海堡と猿島 相乗効果で盛り上げ

ビジターセンター

 2019年にスタートした第二海堡上陸ツアーは、昨年約60回行われ、2650人が上陸した。海堡とは、明治から大正にかけて、首都東京を防衛するために東京湾口部に建設された海上要塞。ツアーの事務局を務める海堡ツーリズム推進機構と、用地の大部分を所有する国土交通省関東地方整備局は連携し、ビジターセンター内に展示スペースを整備。建設当時の姿を復元したジオラマ模型や、現地のようすを体感できるVR(拡張現実)の展示、歴史や現存する遺構を紹介するパネルなどを用意した。

 東京湾海堡ツーリズム機構荒川堯一代表は、「ポストコロナの横須賀の観光がどうなるか見通しが立たないが、非接触型の観光に移行するのではないかと思っている。そのなかで、第二海堡という観光資源の人気が出てくると期待している」と語った。

 国土交通省関東地方整備局の加藤雅啓副局長は、第二海堡の一般公開に至った経緯を説明し、「ビジターセンターとの相乗効果でさらに上陸ツアーが盛り上がり、多くの人に横須賀に足を運んでもらえる契機になることを期待している」と祝辞を述べた。

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