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【フランス】旅行者の人数で入場時間分ける JATAのアウトバウンド促進協議会「B2Bウェブセミナー」

2020年6月9日
編集部:入江千恵子

2020年6月9日(火) 配信

Webセミナー「フランス」(画面のスクリーンショット)

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)が5月27日(水)に開催した「B2Bオンラインセミナー」で、フランス観光開発機構は現状や観光地の受け入れ対策、新たな観光素材などについて説明を行った。

 同機構の金田レイラ氏はフランスの観光業の動きについて、「7月からのバカンスに向け、徐々に宿泊施設やランドオペレーターが営業を再開している。秋には受け入れ態勢が確立する」との見通しを示した。政府も積極的なバカンスの取得を促すとともに、国内に滞在することを推奨し、国内消費の回復と観光業の立て直しをはかりたい考えだ。

 徐々に再開の動きを見せる各観光地では、旅行者の人数によって入場時間を分けたり、国が定める衛生基準をクリアした施設に公認ロゴの配布を決めるなど、新たな対策に取り組んでいる。

 14万人を超える新型コロナウイルス感染者が確認されたフランスだが、5月11日(月)にロックダウン(都市封鎖)を段階的に緩和。居住地から100㌔以内または同県内の移動は証明書不要での外出が可能になった。それ以外の移動は、特別な理由がない限り禁止となっている。

 公共交通機関ではマスクの着用が義務化(11歳以上)され、違反した場合は135ユーロの罰金が課される。国境封鎖措置については、欧州連合(EU)圏内限定で6月15日(月)に解除を行う予定。EU圏外からの入国に関しては閉鎖措置を継続する。

 イベントは、5000人以上のコンサートなどは9月までの中止が決定しているが、小規模な美術館や観光施設は徐々に営業再開。同国でのソーシャルディスタンス(社会的距離)の目安は「1㍍」とし、観光施設など混雑しやすい場所では立ち位置を印で表示するなどの対策を行っている。

人数で入場時間を分ける アンボワーズ城の対策

 世界遺産のロワール渓谷にある古城のひとつ「アンボワーズ城」は、5月20日(水)に営業を再開。感染症対策として、①入場者にマスク着用を義務化(11歳以上・持っていない場合は入口で購入)②人が集中しやすい場所の床に、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保持するために1㍍間隔で印を表示す③見学ルートにアルコール消毒を設置④接触頻度は高いドアノブなどは2時間ごとに消毒⑤事前の入場券購入を推奨⑥案内タブレット端末は、保管棚で2分ごとに紫外線による自動消毒――を実施している。

 また、旅行者の人数によって入場時間帯を分けている。午前10時~午後6時はFITのみに限定。グループは午前8時30分~9時30分までの入場で、アンボワーズ城の職員が案内を行う。1グループ最大9人まで、10人以上は複数グループに分けての入場となる。

衛生の安心を「見える化」 公認ロゴ配布

 フランス観光開発機構パリ本部は5月14日(木)の特設委員会で、国が定める衛生基準をクリアした施設に公認ロゴの配布を決めた。観光産業の回復に必要な衛生面の安心を「見える化」するとともに、各施設に衛生基準の拡散を強化する。

新しいコートダジュール地方の提案「カンヌ」

 金田氏は、南フランスの新たな観光素材のひとつに「カンヌ」を挙げた。ニースから西に車で30分ほどのところにあるカンヌは「映画祭」のイメージが強いが、美しい旧市街の街並みが楽しめるという。「小さいニースのよう。街のサイズも小さくて、過ごしやすい。住んでいる人の年齢層が高い分、治安も安定している」と述べた。そのうえで、「宿泊施設のキャパシティもある。見学にも十分に対応できる」と紹介した。

今後のフランス観光開発機構の動き

 フランス観光開発機構では今後もオンラインセミナーなどを行う一方で、今後の状況次第で旅行会社と対面でのイベントを計画しているという。金田氏は「フランスにとって日本市場は非常に重要。10月に来日して、商談会をしたいというリクエストもある」と述べた。セールスコールもオンライン化していく予定。

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