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【特集No.553】入口は温泉むすめ 若者を温泉地の新たなファンに

2020年5月21日
営業部:後藤 文昭

2020年5月21日(木) 配信

 キャラクターコンテンツのプロデュースなどを行うエンバウンド(橋本竜社長)は2016年、日本全国にある温泉地を活性化するためのコンテンツ「温泉むすめ」を発表した。全国の温泉地を擬人化したキャラクターで、121のキャラクター(20年4月現在)を制作。ツイッターのフォロワー数は約4万人にのぼり、各温泉地で行われるイベントには多くの人が集まるという。コンテンツを活用した「地域の活性化」と「若者の旅行需要の喚起」について橋本社長に話を聞いた。

【後藤 文昭】

コンテンツの力で旅需要喚起

 ――まず、温泉むすめについて教えてください。

 温泉むすめは、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」をきっかけに誕生しました。震災が発生した時フランスで会社を経営していたのですが、フランス人のなかには、「もう日本には観光に行くことができないのでは」という人もいました。

 こうした状況の中で、「地元である福島を自分の得意なコンテンツで活性化したい」と考え帰国しました。

 その後、KADOKAWAに入社しコンテンツビジネス全般を学び、16年にエンバウンドを立ち上げました。

 温泉むすめは、グッズ販売や声優イベントなどを通じ、温泉地に人を呼び込む役割を担っています。

 キャラクターは現在、121あり、アニメーションや漫画、ゲームなどのメディア展開も行っています。

 ――キャラクターは、どのように作られるのですか。

 最近は、温泉地側からの依頼で制作がスタートします。

 依頼を受けてからエンバウンドでキャラクターの設定を考え、イラストレーターにキャラクターを描いてもらい、声優に声を吹き込んでもらうと、キャラクターが完成します。

 ――キャラクターを使用する際のルールは設けていますか。

 温泉むすめは、地域活性のきっかけとなるコンテンツなので、地元の名物や特産品などと掛け合わせながら、自由に活用していただきたいです。

 また、グッズ製作時にキャラクターを使う際のロイヤリティは、徴収していません。

 一方で、守っていただきたいルールはいくつか設けています。

 例えば、ファンが温泉地に出掛ける目的と、地域の人とのコミュニケーションを生むために通信販売は禁止にしています。

 また、温泉地の回遊を生むために「1業種1アイテム」に制限しています。

 ――現在、温泉むすめを活用している温泉地はどのくらいありますか。

 現在、約50カ所の温泉地が活用しています。

 なかでも、飯坂温泉観光協会青年部・温泉むすめ活用委員会を設け、月に1度の定例会議で活用方法などを地域全体で話し合われている福島県の飯坂温泉は、理想的な活用をしている地域の1つです。

 飯坂温泉のキャラクターは、地元メディアに多く取り上げられていて、福島市内の幅広い世代に浸透しているとも聞いています。……

【全文は、本紙1794号または5月26日(火)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

 

 

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