老舗旅館「丹後の湯宿ゑびすや」運営のぎょうき、特別清算開始命令受ける(帝国データバンク調べ)
2026年5月19日(火) 配信

ぎょうき(旧商号:ゑびすや、代表清算人=蛭子正之氏、京都府京丹後市)は4月15日(水)に京都地裁宮津支部から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約1億7000万円。
同社は1930(昭和5)年創業、90(平成2)年4月に法人改組された。京丹後市内の夕日ヶ浦木津温泉で観光旅館「丹後の湯宿ゑびすや」を運営していた。
源泉掛け流しの温泉と、大正ロマン漂う風情ある本館に特色があり、小説家・松本清張が65年初夏から2カ月間にわたって滞在し、小説「Dの複合」を執筆したことでも知られていた。
日本海の海産物や地元の有機栽培の野菜を使った食事を提供し、2004年3月期には年間収入高約1億8000万円を計上していた。
しかし、近隣で人気の城崎温泉などとの差別化ができず、集客力は低下。建物の老朽化もあり、若年層をはじめとする新たな利用客層を開拓できず、業績は伸び悩んでいた。
「運転資金や設備改修資金を金融機関からの借入金で賄っていたものの、借り入れは年商規模を大幅に上回り、債務超過に陥っていた」(帝国データバンク)としている。
20年以降は、新型コロナの影響で業績悪化に拍車がかかり、年間収入高は1億円を下回る水準にとどまり、赤字を計上。抜本的な改善策が見いだせず、25年に事業を譲渡。同社は25年5月31日に現商号に変更し、同日開催の株主総会の決議により解散していた。





