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地域活性プランニングと静岡県・西伊豆町、めざせ!「聖地移住」の仕掛けが話題に ロケ活用で観光客増・郷土愛醸成へ

2025年11月5日
編集部:木下 裕斗

2025年11月5日(水) 配信

炊き出しでロケをサポートする食部会のメンバー

 2025年度西伊豆町ロケツーリズム中間報告セミナーが10月16日(木)、静岡県・西伊豆町(星野淨晋町長)で開催された。同町のロケ事業に伴走支援を行う地域活性プランニング(藤崎慎一社長、東京都港区)の講師らが、今年度の成果の中間発表を行った。参加者は町民や議員、役場職員など31人。

 セミナーでは今後の発展に向けアドバイスを行ったほか、冊子「西伊豆ものがたり」が紹介された。地域活性プランニング発行のロケ地情報誌「ロケーションジャパン」が、西伊豆町で20年から進めるロケツーリズム事業の軌跡と成果をまとめたもので、町内の全戸に配布した。

10月16日(木)に開催されたセミナーのようす

 具体的な内容として、20~24年度の撮影件数が20年度の約10倍の381件と伸びたことや、連続テレビ小説「あんぱん」、映画「THE オリバーな犬、(Gosh‼)このヤロウ MOVIE」などのロケ実績が掲載された。作品を通じ、地域の魅力が世界に発信され、西伊豆町は聖地巡礼の仕掛けやロケ地看板を整備し、訪日客が増加。24年の観光交流客数は、約57万4000人に増えた。

 過去の取り組みや目指す姿をまとめたため、同冊子は町内で大変話題になり、郷土愛の醸成にもつながったという。

 同町在住の堤圭祐さんは「町のロケの歴史が詰まっている。成果の多さに驚いた」。山本清實さんは「町を出て暮らす子や孫に見せる。みんなの反応が楽しみ」と話す。

 西伊豆町役場の土屋佑斗氏は「成功事例としてメディア取材も増え、反響の大きさに驚いている」と語った。

 同町によるロケ誘致に向けた活動はコロナ禍前の19年から実施。担当者が官民一体の体制づくりや撮影対応、ロケ実績の活用をロケツーリズム協議会で学んだ。対応力は映像制作者から評判となり、同協議会でも成功事例として紹介された。

 同町で映画を制作した源田泰章監督は「ロケさぽ西伊豆のサポート体制は手厚く、ロケーションも豊富。またこの町で撮影したい」と高く評価している。

 同協議会を後援する観光庁の長﨑敏志観光地域振興部長は「ロケ誘致後も観光客を呼び込み、経済効果をもたらしていることが素晴らしい。このような成功例が、全国で一層増えることを期待している」と語った。

 音頭を取った星野町長は「最近応援いただく声が増え、子供たちのために取り組んできた本事業の意義を確信している。これからも全国に西伊豆のファンを増やしていきたい」と語った。

 全国で兆しが見えてきた「聖地移住」を目指し、同町は今後、一層取り組みを強化していく。

 また、伴走支援を行う地域活性プランニングの尾野恭音地域プランナーは「西伊豆町の盛り上がりはたまたまではなく、町全体で仕掛け挑戦してきた結果。その背景を冊子で多くの人に知ってほしい。今後もロケの実績活用で町の認知度を向上させ、聖地移住者の獲得を狙っていきたい」と意気込みを述べた。

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