金子国交相が新任会見、30年政府目標を推進 国民生活と両立が大前提
2025年10月24日(金) 配信

国土交通省の金子恭之大臣は10月24日(金)、就任にあたって専門紙会見を開き、「観光は成長戦略の柱であり、地方創生の切り札として極めて重要である。2030年までに訪日客数6000万人、消費額15兆円の目標を掲げ、観光立国の実現に向けた取り組みを推進する」と抱負を語った。
観光立国の実現に向けた課題としては「インバウンド(訪日客)が引き続き、3大都市圏に集中する現状。観光客が一部地域や時間帯に集中することや、観光客によるマナー違反で生じる弊害などもある」という認識を示した。政府目標の達成に向けて「インバウンドの受け入れが国民生活に悪影響を与えないように、国民生活との両立のための施策の徹底が大前提」と強調した。
また、25年度末までの改定を目指している「第5次観光立国推進基本計画」にも触れた。現在、交通政策審議会観光分科会が改定に向けて議論を進めており、オーバーツーリズム問題が大きな論点の一つになっている。
金子大臣は地方誘客の促進を継続する一方で、「オーバーツーリズム対策など、観光の持続可能性を高める取り組みを進める必要があると考えている。観光産業だけではなく、地域の住民たちも含め、全国各地に観光の恩恵と観光振興の意義を、国民が実感できるように取り組んでいく」考えを示した。
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金子 恭之氏(かねこ・やすし) 2008年国土交通副大臣、18年自由民主党政務調査会会長代理、21年総務大臣など歴任。25年10月高市内閣で国土交通大臣兼水循環政策担当兼国際園芸博覧会担当に任命される。



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