【レジャー白書2025(速報版)】余暇重視派が67.8% 仕事より重視が過去最高
2025年7月15日(火)配信

日本生産性本部(前田和敬理事長、東京都千代田区)の余暇創研は7月15日(火)、2024年の余暇活動に関する個人の意識や参加実態を調べた「レジャー白書2025」の速報版を発表した。同日に行ったメディア向けオンラインブリーフィングで、余暇創研の長田亮上席研究員は「仕事(勉強や家事を含む)より余暇を重視する『余暇重視派』が67.8%と過去最高を更新」と説明した。

余暇重視派は、「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」「仕事は要領よくかたづけて、できるだけ余暇を楽しむ」の合計で、10年の51.4%から概ね増加傾向。とくに「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」割合が21年以降から増加し、23年には回答者の3分の1を初めて超え、24年は37.8%とこちらも過去最高を更新した。
一方、「仕事に生きがいを求めて全力を傾ける」の割合は10年から24年にかけてほぼ横ばい。「仕事にも余暇にも同じくらい力をいれる」「余暇も時には楽しむが、仕事の方に力を注ぐ」の割合は、年によって増減しつつも、全体としては減少傾向が続いている。
□余暇は国内旅行に活用、参加率が3年連続1位
24年に1回以上の余暇活動を行った人の割合である参加率は、「国内観光旅行」が48.3%と3年連続で1位だった。前年から横ばいで推移しているが、コロナ禍前19年の54.3%より低い割合が続く。男女別でも、男女ともに「国内観光旅行」が1位だが、参加率はいずれも前年からわずかに低下した。
2位は「動画鑑賞」(38.1%)で前年から1.1ポイント増となり、順位を1つ上げた。一方、前年2位の「外食」が3.6ポイント減の3位。4位、5 位はともに前年に引き続き、「読書」「音楽鑑賞」の順となった。

各種目の希望率と参加率の差から算出した、今後実現が期待される潜在需要では、1位が「海外旅行」、2位が「国内観光旅行」、3位が「温浴施設」と前年同様の結果だった。ただし、「海外旅行」は前年から3.9ポイント減、「国内観光旅行」も0.6ポイント減など、多くの種目で参加率、希望率ともに前年より低下したことで、潜在需要も低下する傾向がみられた。
同調査は、今年2月にインターネットを通じて実施し、全国の15~79歳の男女3467人から有効回答を得た。調査結果を取りまとめ、今年10月に「レジャー白書2025」として発行予定。