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5年ぶり宿泊100万人超 国内団体獲得で地域活性を 下呂温泉観光協会が総会

2025年6月11日
営業部:鈴木 克範

2025年6月11日(水) 配信

瀧康洋会長があいさつ

 岐阜県下呂市の下呂温泉観光協会(瀧康洋会長)は2025年6月4日(水)、第79回通常総会を水明館で開いた。瀧会長は、個人の誘客やインバウンド獲得で、24年度の下呂温泉宿泊者数が、「5年ぶりに100万人を超えた」と報告するとともに、団体客の減少を課題に挙げ、「バランスを取ることが地域活性化や日本文化の回復につながる」との考えを示した。

 24年度の下呂温泉宿泊者数は、100万1852人(前年比104%)。コロナ禍で一時は50万人台まで落ち込んだが、デジタルプロモーションや全国旅行キャラバン、補助金を活用した事業を積極的に推進し、V字回復を果たした。

 一方、宿泊消費単価(24年4~12月)は1万8367円で、前年同期比97・7%にとどまった。21年度以降、右肩上がりを続けてきたが、昨年度から高止まりしている。要因として瀧会長は「人手不足もあり、1泊朝食や素泊まり(での受け入れを)を増やしていった」と指摘。「飲食店でオーバーツーリズムも発生するなか、中堅(規模)以上(の宿)が、積極的に団体を取る必要があるのでは」と訴えた。実際、100万人を超えた宿泊客数の内訳をみると、国内団体客が5万4046人(前年比26・9%減)と、個人やインバウンドの好調とは裏腹に、唯一減少している。団体客の落ち込みは、酒販店など地域の取引業者への影響も大きい。「旅館だけが生き残ればいいという考えではなく、絶えず地域を考えた取り組みが必要」(瀧会長)と呼び掛けた。

 総会議事では所定の議案を審議し、すべて可決承認した。今年度は、観光GDPの算出方法を確立し、明確なKGI(重要目標達成指標)の作成を目指すとともに、地域住民が誇りを持てる事業を展開する。

 総会後は、熊本県人吉市の農家レストラン・ひまわり亭の本田節代表を招き、「観光と農泊連携の新時代に向けて」と題した講演会も開いた。

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