ツアーグランプリ2023、国交大臣賞はJTB　兼高かおる賞は山口智子さん

2023年7月18日
編集部：長谷川貴人

2023年7月18日（火）配信

　日本旅行業協会（JATA、髙橋広行会長）は7月13日（木）、優れた旅行企画を表彰する「ツアーグランプリ2023」の受賞者発表と表彰式を行った。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、今回の開催は2年ぶり。応募総数116作品の中から、国土交通大臣賞にJTBの「こころで旅するカナダ　Tsunagari tabi～コロナ後の新しい旅の提案～」が選ばれた。表彰式では、日本旅行作家協会が創設した「兼高かおる賞」の第2回受賞者の発表と表彰式も行い、俳優の山口智子さんが受賞した。

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　観光庁長官賞には、国内・訪日旅行部門としてJR東日本びゅうツーリズム＆セールスの「共存する人と森・山と人をつなぐ『山の守り人』マタギ文化に触れる旅」が受賞。海外旅行部門では、クラブツーリズムの「地球の歩き方×クラブツーリズム共同企画　ヴェールに包まれていた国がついに観光ビザ解禁！サウジアラビアを深堀する10日間」が選ばれた。

　ツアーグランプリとは、旅行業での企画力やマーケティング力の向上、「観光立国」の施策への貢献を目的に、海外・国内旅行で優れた企画旅行や、訪日旅行で実施された企画提案から優れた作品を表彰するもの。今回は「企画創造」「デジタル活用」に加え、新設した「SDGs」の3部門を選考したほか、審査員特別賞を表彰した。

　選考対象は、21年4月～23年3月までに催行された企画旅行（募集型・受注型）と、訪日旅行で実施された企画提案。応募は国内・訪日旅行が90作品、海外旅行が26作品の応募があった。

　国土交通大臣賞に選ばれたJTBのツアーは、カナダ観光局協力の基、コロナ禍で変化した顧客やサービス提供者の価値観や世界観で求められるであろう「新しいツーリズム」を提起し、そのムーブメントを醸成・定着させるため、再生型観光のモデルケースとして企画。旅人と訪問地が共感しあえる「双方向の共感」という情緒的な価値こそがサステナビリティ推進の原動力であり、観光地の環境保全にも、観光地経済にも持続可能な好循環促す、というコンセプトの商品。今後のサステナブルツーリズムの商品化拡大に向けて業界の参考になる商品である点も高く評価された。

□山口智子さんが登壇、兼高かおる賞を受賞

　表彰式では、日本人の海外旅行ブームを牽引した兼高かおるさんの遺志を受け継ぎ、語り継がれることを願って創設した「兼高かおる賞」の第2回受賞者に、俳優・山口智子さんが選ばれた。

　山口さんは受賞に際して「小さいときから見ていた『兼高かおる世界の旅』から夢と希望、一歩踏み出す勇気をもらって大人になれました」と振り返り、受賞の喜びを語った。「世界は出会うべき感動、輝きに満ちあふれていることを胸に刻んで大きくなりました。旅の素晴らしさは、世界や人生がなんて素晴らしいと知る感動だと思う」と話し、自身も世界の素晴らしさに耳を傾けて知る「LISTEN」の気持ちに立ち返って進みたいと意気込みを語った。

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　「ツアーグランプリ2023」の受賞者、受賞作品は次の通り。

　【国土交通大臣賞】

　JTB：こころで旅するカナダTsunagari tabi～コロナ後の新しい旅の提案～

　【観光庁長官賞】

　〈国内・訪日旅行部門〉JR東日本びゅうツーリズム＆セールス：共存する人と森・山と人をつなぐ「山の守り人」マタギ文化に触れる旅

　〈海外旅行部門〉クラブツーリズム：地球の歩き方×クラブツーリズム共同企画　ヴェールに包まれていた国がついに観光ビザ解禁！サウジアラビアを深堀する10日間

　【国内・訪日旅行部門】

　〈企画創造部門グランプリ〉クラブツーリズム：業界初！高度約1000メートルからの流氷遊覧体験！FDAチャーター中標津直行便で行く！上空から流氷帯を3つの船から間近の流氷を目撃せよ　北海道・神秘の流氷を極める3日間

　〈デジタル活用部門グランプリ〉金沢アドベンチャーズ：金沢周遊ラグジュアリーバス

　〈SDGs部門グランプリ〉穴吹トラベル：「傾斜地農耕システム」から学ぶ持続可能な農業！にし阿波の天空集落渕名集落

　〈審査員特別賞〉グローバルユースビューロー：グローバル音楽の旅