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円安を好機に、訪日観光消費5兆円へ 25年に向け新観光立国(観光庁長官会見)

2022年10月20日(木) 配信

観光庁の和田浩一長官(10月19日の会見で)

 観光庁の和田浩一長官は10月19日(水)に開いた会見で、総合経済対策での岸田文雄首相の指示を踏まえ、「訪日旅行消費額の年間5兆円超え」と、「宿泊施設のリノベーション支援」を重点に、2025年を目指した新たな「観光立国推進基本計画」策定の検討を行う考えを示した。和田長官は、「世界に向けて日本の観光が再始動したことをPRし、誘客の促進につなげ、インバウンドのV字回復を目指す」と意気込みを述べた。

 和田長官は、「世界的な旅行需要の回復が見込まれ、大阪・関西万博が開かれる2025年をターゲットに、新たな観光立国推進基本計画を策定するようにと岸田首相から指示があった。これまでの基本計画は生きているが、まずは『25年までにコロナ前へ戻す』ということを基本的な考え方としている」と述べた。

 一方で、「訪日観光消費額5兆円超の達成は速やかに実現できるようにとも岸田首相から指示をいただいているため、円安が続いている現状を好機とし、25年を待たず速やかに取り組んでいく」とした。

 今後、交通政策審議会の観光分科会において基本的な方向性や具体策を議論していくなかで、以前から課題となっていた消費額増加や、地方誘客を実現していくための方策も練っていく。コロナ禍において、旅行者の意識がよりサステイナブルを重視する考えに変わってきていることにも触れ、「持続可能な需要が高まっていることを踏まえたうえで、施策や対応などを議論する」考え。

 

全国旅行支援の予算枠「予算の有効活用を」

 全国を対象とした旅行支援事業(全国旅行支援)が10月11日(火)から東京都を除く各県で始まり、20日(木)からは東京都も事業に参加した。

 一方、事業開始に伴い、早々に予算枠を消化して予約停止した旅行事業者が散見したほか、新規の宿泊予約や既存の予約に同支援を適用するための変更が各旅行予約サイトへ殺到した影響で、国内の約5100施設が利用する予約・販売管理システム「TL―リンカーン」でシステム障害が発生するなどした。

 観光庁では、同事業の制度を、国が制度骨格を一律に定めたうえで、地域の需要動向や感染状況に応じて県が柔軟に対応できるよう事業主体は県に任せる仕組みであると説明。旅行者の利便を確保するために、事業者ごとに販売する期間に大きな差が生じないように「販売実績などに応じて県から関係事業者への予算配分を随時見直すなど、全都道府県に周知している」とした。

 和田長官は、「旅行事業者が各都道府県と個別に連絡を取らずとも、一括して申請などを処理することができるように、国としても統一的な事務処理が可能な体制づくりを支援し円滑な運用がはかられるよう取り組んでいる。観光庁としても、都道府県と連携しながら旅行者や事業者が円滑に旅行支援を利用できるように力を尽くす」と説明した。

 事業の予算については、Go Toトラベル事業予算の5600億円を各都道府県に配分し、これに加えて各県が持つ地域観光事業支援(県民割事業)予算の残額が原資となっている。各県は過去の宿泊実績に基づいて宿泊施設・旅行会社・旅行予約サイトに予算枠として配分している。

 観光庁は、「既に予算枠を消費した予約サイトや旅行会社があることは承知しているが、県の予算すべてを消化したとは考えにくい」と見ており、県によっては予算を複数回に分けて配分する方針を取っていると報告。「配分した予算を有効に活用していただき、旅行者の皆さんに円滑に旅行してもらえるように都道府県と連携し、状況を共有しながら、適切に対応していく」考え。

 和田長官は、「地元の旅行事業者や宿泊施設にはまだ予算枠が残っている場合がある。旅行者には幅広いアプローチを掛けていただき、安心安全な旅行を楽しんでいただきたい」と呼び掛けた。

 また、事業の延長や予算の追加配分については、旅行需要の動向や感染状況を注視し、検討していく考え。

 

水際緩和後の動向 アウトバウンドにも注視

 観光庁は、訪日客に対して場面に応じた感染対策を行うように呼び掛けており、今後、日本政府観光局(JNTO)や観光関連団体と連携して周知していく方針だ。

 また、水際対策の大幅な緩和が行われて以降、現時点では観光庁に対して入国時や受入地域などにおいてトラブルが発生したとの情報は届いていない。同庁では、引き続き訪日客受け入れにかかる関係者と連携を密にしながら受入環境の整備に取り組む。

 また、9月の出国日本人数は31万9200人となり、8月の38万6412人から減少した。燃油費の高騰や円安が影響を及ぼしたと見ている一方で、「水際対策が緩和されたことが10月以降どう作用していくかを注視する」考えを示した。

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