2025年7月29日(火) 配信
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「温泉文化」の適切な保護や、その継承を目的とした「『温泉文化』国民会議」が7月29日、設立した。会長には青柳正規氏(元文化庁長官、多摩美術大学理事長)が就任、温泉文化の調査・研究や、普及啓発、情報発信などに取り組む。
会長代行は全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の井上善博会長が担い、副会長には日本旅館協会の桑野和泉会長、日本温泉協会の多田計介会長が就任した。
同日、全旅連本部会議室で開いた「温泉文化」国民会議の設立準備会で、発起人を代表して全旅連の井上会長は、「最短で2028年に『温泉文化』のユネスコ無形文化遺産登録に向けて、さまざまな活動に取り組んでいるが、温泉文化の定義や、担い手の整備に加え、保護措置に責任を持つ団体の設立が必要だった」と新組織設立の目的を説明。
そのうえで、「このたび多くの方々のご協力によって、設立の運びとなり、ユネスコ登録に向けて、概ね準備が整った」と謝辞を述べた。
温泉文化の定義や担い手については、「『温泉文化』のユネスコ無形文化遺産登録に向けた検討会」(青柳正規座長)を中心に、文化庁、観光庁、環境省、厚生労働省の4省庁がオブザーバーとして検討会に参加してとりまとめている。
青柳氏は会長就任のあいさつで、「温泉文化を適切に保護し、その継承を推進することを会の目的としている。多くの温泉に携わる人々とともに、温泉文化の歴史や伝統を重んじ、持続可能な発展を促進していくことに寄与していきたい」と抱負を語った。
今後、会の活動に賛同する旅館・ホテルなどは正会員に、観光団体や企業などは賛助会員に、自治体などは特別会員へ、入会を幅広く呼び掛け、温泉文化のユネスコ登録へ一層の弾みを付けたい考えだ。