「観光革命」地球規模の構造的変化(192) 自伐型林業と自律型観光

2017年11月3日(金) 配信

自律型観光の推進を目指す

 衆議院総選挙は、安倍政権の継続が決まった。安倍政権はこれまで「地方創生」「一億総活躍」「働き方改革」「人づくり革命」などの派手な看板政策を打ち出してきたが、地方の深刻な疲弊はまったく改まっていないのが偽らざる現状。

 私は今後の日本の歩むべき方向性として「自伐型林業」の動きを高く評価している。日本は国土の69%が森林であり、世界に冠たる森林大国だ。しかし木材自給率は28%に過ぎず、豊富な森林資源が活用されていない。1960年代以降の高度経済成長によって山村の過疎化が進むとともに、安い外材の輸入によって日本の林業は大打撃を受けた。

 現在の日本では「施業委託型林業」が一般的だ。ようするに山林所有者や地域が林業を自ら行うことをやめ、森林組合や林業企業に施業を委託するという「他者任せの林業」が当たり前だ。施業委託型林業では生産性向上が重視され、高性能林業機械化が進められた。その結果、例えば4人の林業労働者を雇用するために5千万円―1億円の機械投資が行われ、年間に1千万円の修理費を支払い、1日に200―300㍑の燃料を消費する。施業委託型林業は「高投資・高コスト」が前提で、一定の森林の皆伐を行い、環境破壊を誘発。再造林費用を捻出し難いために森林荒廃化が進み、土砂災害の原因になることが指摘されている。

 現在、「自伐型林業」が注目されている。自伐型林業は山林所有者や地域が自らの責任で森林の経営や管理、施業を行う方式。自伐型林業では限られた山林を活用して持続的に収入を得ることが前提になる。そのために良木・良質材を育てて材木単価の向上を工夫し、森林の多目的利活用をはかることによって長期的な森林経営を行い、再造林のコストと労働を捻出する。さらに日本各地で木質バイオマス発電が行われ始めており、自伐型林業との連動をはかることで持続可能な地域経営の可能性が高まる。

 観光分野においても「自律型観光」の推進が不可欠だ。地域観光振興の王道は「民産官学の協働によって地域資源の持続可能な活用を行い、地域主導で自律型観光の推進をはかる」ことである。自伐型林業の動きを参考にして、日本各地で自律型観光が軌道に乗るならば、観光によって地域が元気になるだろう。

(北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授 石森 秀三)

コラムニスト紹介

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

グローバルMICE都市・都市力強化対策本部を設置

2017年11月2日(木) 配信 

グローバルMICE都市・都市力強化対策本部を開催した

観光庁は2017年11月2日(木)に、MICE(国際会議など)の誘致・開催の競争力の向上などのため「グローバルMICE都市・都市力強化対策本部」を設置した。各都市の知見や先進的取り組み、直面する諸課題などについて共有しながら、 都市、国全体のMICE誘致・開催の競争力強化を進めていく。

 MICE※(国際会議など)は、日本滞在中の旅行消費額が観光目的よりも大きいビジネス目的の訪日を促進する。都市の競争力向上や、地域への高い経済波及効果、ビジネスやイノベーションの機会創造などの多くの効果が期待される重要な分野。

 ただ、国際会議開催件数は一昨年まで、アジアで単独1位だったが、昨年は中国が日本と並び1位となり、アジア競合国との国際競争が激化。同庁の調査によると、アジア・中東・オセアニア地域の開催件数シェアは、直近10年間で18・4%から15・4%に落ち込んだ。上位10都市の開催件数を比較すると東京は8位(80件)で、1位のシンガポール(156件)の約半数だ。伸び率も中位につけた。

 同日に開かれた対策本部の冒頭、観光庁瓦林康人審議官は「国としても、あるいは各都市としても、中だるみ感がある。各都市と連携しながら進めていくうえで、何をすればいいのか、見えにくい状況だ」と現状に苦言を呈した。これらを踏まえ、今年8月にはMICE国際競争力強化委員会で中間的にとりまとめを行った。オールジャパン体制で、MICE開催の支援や、官民連携横断組織の構築、C以外のMIEの分野も取り組みを強化していくことなどが盛り込んだ。瓦林審議官は「これにおいても、MICEはそれぞれの都市の力、『都市力』が非常に大事な要素になっている」と、都市力を上げて国際競争力も上げていく方向だ。

 2013年から始まったグローバルMICE都市(東京都、横浜市、京都市、神戸市、福岡市、名古屋市、大阪市、札幌市、仙台市、 千葉市、広島市、北九州市)についても、「始まってから約4年が経過している。この制度自体、このグローバルMICE制度の枠組み自体も含めて、幅広く議論していただく」と制度の在り方も検討していく考えを示した。

 (※)MICEとは、企業会議(Meeting)、企業の報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、 展示会・イベント(Exhibition/Event)を総称したもの。

まち興しに温泉を活用 上天草市の来訪者増担う

2017年11月2日(木) 配信

11月5日、上天草でガストロノミーウォーキングが開かれる。食と温泉を通じ、地域の文化に触れることができる

スポーツや食事など、楽しみながら健康づくりを行う「現代版湯治」に、注目が集まっている。まち興しを盛り上げるテコとしての役割も大きい。民間活力開発機構(みんかつ、里敏行理事長)は、「健康づくり大学」と「健康づくりの郷」と題する湯治を中心に据えた取り組みで、地域をサポートしてきた。

 1987年設立以降、長期滞在や移住者増加で成果を出している。4月からは、熊本県上天草市と提携。市が推進する「上天草市複合型スポーツ&ヘルスツーリズム事業」にノウハウを提供。魅力的なコンテンツ開発など、ソフト強化によって来訪者増に寄与する。

実益を得られるイベントを

 書籍「温泉療養の手帖」の発行を通じ、温泉地(地域)や旅館、病院を結びつけてきた同機構。紹介してきた宿は600を超え、温泉地と病院も計300を上回る。日帰り温泉施設を活用した観光ツアー(新潟県三条市)や、ノルディックウォーキングイベント(神奈川県厚木市)の企画にも携わり、知見を深めてきた。いずれのイベントにも、医師ら専門家が参画。健康相談会などを開くことで、参加者が実益を得られる催しとなるよう腐心した。

新規コンテンツ・プログラムの開発急ぐ

 「上天草市複合型スポーツ&ヘルスツーリズム事業」の目的は、交流人口の拡大と市民の健康促進。同機構は、11月5日開催の「ガストロノミーウォーキング」をキッカケに、市の事業推進にノウハウを提供する。

 「上天草けーな健康フェア2017」や「上天草トレッキングフェア」など、市主催の既存事業への協力だけでなく、「人間ドック事業」や「ヘルSEAメニュー開発事業」といった新規コンテンツ・プログラムの開発も急ぐ。地域と病院などの民間事業者を結びつけ、「現代版湯治」を実現することで、地域の課題解決を促す構えだ。

 2018年2月には「第1回健康づくり大学」を開く予定。ユーザーにプログラムやコンテンツを体験してもらい、アンケート調査を行う。フィードバックを通じ、内容の点検・充実をはかる。なお、「ガストロノミーウォーキング」には本紙記者も参加。後日、詳細レポートを掲載する。

ポスト直虎見据え、渋谷に「居酒屋はままつ」オープン

2017年11月2日(木) 配信 

店内中央の16枚の凧が踊る

大河ドラマ「おんな城主直虎」の舞台であり、出世の街、ものづくりの街としても歴史ある静岡県浜松市は、2017年11月1日(水)~11月30日(木)の1カ月間限定で、 同市の魅力発信の拠点としてShibuya City Loungeに「居酒屋はままつ」をオープンする。1日、午後7時のオープンに先駆け、午後4時からメディア向けに内覧会を開いた。

(居酒屋はままつの店舗情報などは10月24日(火)の配信記事に詳細)

主催者代表あいさつ、山下文彦氏(浜松市産業部 観光・ブランド振興担当部長)

山下氏があいさつ、ゆるキャラも応援に駆け付けた

 現在、浜松市は大河ドラマ「おんな城主直虎」をきっかけとして、全国から多くの人が訪れ、観光で盛り上がっている。ただ、「ドラマも終盤に入り、我われとしてもこれだけにすがる訳にはいかないので、次の手を打たなくてはいけないと考えている」と述べた。

 ポスト直虎を見据えるなか、浜松市“出世100人会議”でさまざまな議論を実施。さまざまな魅力が同市にはあるが、「絞りこむことが重要との考えに至った」(山下氏)。このなかの1つに、毎年5月に行う「浜松まつり」が挙げられた。174町が参加する大凧まつりで、市民の情熱や意気込みが息づいている。

 今回はこの浜松まつりの「醍醐味」と、浜松市民の人柄を表す「人情味」、そして美食の「美味」、この合計3つの“三大味”を「居酒屋はままつ」のテーマに据えた。

 続けて山下氏は「まだ浜松市の皆様の認知度などは今一つの部分がある。渋谷は若者の街。若い人たちにも刺さるような浜松の魅力を、居酒屋はままつを通じて、しっかりと魅力を伝えていきたい」と力を込めた。

山下氏にプチインタビュー、一問一答

今回は国内がターゲットですか。

山下 とくに国内に絞っているわけではない。まずは国内からといった側面もあるが、アジア圏では今回提供するうなぎなどの食材も人気で、食を通じて国内外問わず、浜松の魅力の一端に触れてほしい。

―大河ドラマ館は好調で、来県者が多いようですが。

山下 おかげ様で60万人を超えた。ただ、やはり視聴者層の年齢や、歴史・文化を切り口に訪れる人は、年齢層が高いことはある。今回は食がテーマだが、浜松には浜名湖でのマリンスポーツ、レジャーなども多くあり、居酒屋はままつが、若者への浜松市の認知度向上、訪れてもらうキッカケになればと思っている。

―中部管内の統計で静岡県を見ると、訪日外客数が下がってきていますが、このあたりのお考えを教えてください。

山下 ゴールデンルート真ん中で、バスの中継地が静岡県の位置。これまでは施策を講じなくても団体が来ていたが、やはり何もしなければ減っていくのは当然。一方、中部管内でも伸びている地域はあるので、何とかしなければならないと考えている。

―具体的な取り組みなどはありますか。

山下 インバウンド向けの商談会などは多数行っている。ファムトリップなども実施しており、一定の成果は得られている。第一段階として、人数を増やすことは肝心だが、今後はどれほどの経済波及効果があったのか、なども精査しないといけない。

―狙っている市場などはありますか。

山下 重点地域はアジア。国内は人口減少もあり、現在は、多くの地域が観光に力を入れている状況下で、観光客獲得の競争が激しい。これらを踏まえ、近年の旅行形態の変化、とくに団体客からのFIT(海外個人旅行)化を踏まえ、しっかり訴求していく必要がある。

―ありがとうございました。

みなかみ町がInstagramで写真コンテスト

2017年11月2日(木) 配信

みなかみ町がコンテストを実施中。インスタグラムからでも応募できる(写真は、冬の谷川岳)

群馬県・みなかみ町が12月31日(日)まで、フォトコンテストを実施する。作品は、町の観光PRやカレンダー作成で活用する予定だ。

 インスタグラム部門と写真部門で作品を募り、優秀作品には旅行券や商品券などの豪華賞品を用意する。今回は2次募集期間で、これまで両部門には計900点以上の作品が寄せられている。応募概要は以下の通り。注意事項などは、公式ホームページで掲載する。

群馬県みなかみ町|ホームページ
http://www.town.minakami.gunma.jp/politics/05kouhou/2017-0106-0921-72.html

みなかみフォトコンテスト2017 募集概要

募集期間:2017年11月1日(水)~12月31日(日)

インスタグラム部門応募方法:

インスタグラムにて、ハッシュタグ「 #minakamiphoto 」を付け投稿。

写真部門応募方法:

メールの場合/minakami-photo☆town.minakami.gunma.jp(☆を半角アットマークに変えて送信)に写真データを送付。受信サイズの上限は5MB程度。圧縮ファイル可。

郵送または持参の場合/以下いずれかの住所まで送付・持参

・〒379-1393 群馬県利根郡みなかみ町後閑318番地 みなかみ町役場 総合戦略課 企画グループ 「みなかみフォトコンテスト」係

・〒379-1313 群馬県利根郡みなかみ町月夜野1744番地1 みなかみ町観光協会 「みなかみフォトコンテスト」係

雲海の郷「南魚沼」で早朝トレッキング 雲海に包まれた世界を一望する体験付き宿泊プラン

2017年11月2日(木)配信 

雲海の八海山に光射す

新潟県の南魚沼市観光協会はこのほど、山頂から雲海に包まれた南魚沼を一望できるトレッキング体験付きの宿泊プランを売り出した。雲海写真家がガイドに付き、2017年12月9日(土)まで毎日実施する。

 雲海の郷「南魚沼」。地元に愛される「坂戸山」に早朝から登り、雲海に包み込まれた静寂の世界「南魚沼」を一望できる。朝食は、山頂で味わう雪室コーヒーと米粉パン。地元雲海予報士の雲海予報や、雲海写真家の坂戸山ガイドと撮影ポイントの解説など、着地型旅行ならではの地域体験が盛り込まれている。

 昼食は下山後、南魚沼産コシヒカリを本気で味わう企画「南魚沼本気丼(マジドン)」。六日町エリアの該当店舗から好きな本気丼を選び堪能できる。

プラン概要

名称:雲海の郷「南魚沼」で早朝トレッキング 本気丼ランチに舌鼓プラン

目的地:南魚沼市・六日町温泉

期間:2017年10月1日(日)~12月9日(土)まで毎日開催。

旅行日数:1泊2日(3食付き)

旅行代金:2人1室利用で1人につき、大人1万3,500円、子供(小学生)8,500円(諸税込・体験料込)

最少催行人数:2人以上で申し込みを。(小学生以上対象)

宿泊:申し込みの際に、六日町温泉の2つの宿から選ぶ。

①旬彩の宿ホテル坂戸城 

②ホテル木の芽坂 

スケジュール(簡易版)

1日目:午後3:00 宿チェックイン

2日目:午前4:00 登山開始(予定)、 午前5:30 山頂到着(予定)

雲海を見て下山

正午 コシヒカリランチ「南魚沼本気丼」

   チェックアウト

注意事項

※坂戸山トレッキングは、運動靴もしくは登山靴の用意が必要。

※天候により坂戸山トレッキングが実施できない場合あり。

※雲海は、天気や自然の条件によって望めない場合あり。

※ガイドの予定により、実施出来ない日が発生する場合あり。要事前確認。

申込方法

南魚沼市観光協会ホームページで申し込める。

詳細は南魚沼市観光協会まで
トップページ
http://m-uonuma.jp/archives/3460
新潟県南魚沼市は、ウィンタースポーツはもちろん、国内有数の登山エリアです。また、日本一美味しい南魚沼産コシヒカリや銘酒「八海山」のふるさとでもあります。清らかな雪に育まれた大地の恵みと暖かいもてなしで皆様をお迎え致します!

ピーチ、LCC初の新潟―大阪(関西国際空港)線開通

2017年11月2日(木) 配信 

関西圏から新潟へ、新規路線開設

ピーチ・アビエーション(井上慎一CEO)は来年3月1日(木)から、LCC(格安航空会初社)初の新潟―大阪(関西国際空港)線を開設する。航空運賃は片道4190 円からで、10月31日(火)にチケットの販売を開始した。

 井上CEOは関西地方や関西空港を経由して訪れるアジア旅客によって新潟県を訪れる人が増加するとし、「新潟・上信越エリアの方々と協力しながら、このエリアを盛り上げ、地域経済の活性化、地方創生に貢献したい」と語った。

新潟―大阪(関西国際空港)線 概要

運航スケジュール:

 新潟 午後1:35→大阪(関西国際空港) 午後3:10 

 大阪(関西国際空港) 午後12:00 →新潟 午後1:05

運賃:4190 円~2万3090 円(シンプルピーチ/片道)

宮城の酒蔵ツーリズムを推進 宮城インバウンドDMO・KADOKAWA・パソナが観光推進協定を締結

2017年11月2日(木) 配信

左からパソナ加藤遼副部長、宮城インバウンドDMO齊藤良太共同理事、同太見洋介共同理事、KADOKAWA 垣貫真和局長

宮城インバウンドDMO、KADOKAWA、パソナの3者は11月1日(水)に、「宮城県南4市9町を中心とした国内外観光推進協定」を締結した。酒蔵ツーリズムを企画・運営し、観光振興に取り組む。

 来春には地域に根差した観光コンテンツを国内外に配信し、インバウンドを含む観光客の誘致、それに伴う地域経済の活性化、雇用創出を目指すという。

「宮城県南4市9町を中心とした国内外観光推進協定」概要

締結日:2017年11月1日(水)

目的:宮城県南を中心とした観光の推進に取り組むことで、観光客の誘致、それに伴う地域経済の活性化、および雇用創出を目指す。

それぞれの役割:

 ●宮城インバウンドDMO:県南4市9町の現地調整、地域独自の観光資源の開発など

 ●KADOKAWA:「酒蔵ツーリズム」のコンテンツ開発、自社媒体を活用した海外発信など

 ●パソナ:「酒蔵ツーリズム」参加者を受け入れる地元住民が、民泊や駐車場シェア、スペースシェア等、シェアリングエコノミーを活用した働き方を行う支援など

 ※宮城県南4市9町:丸森町、亘理町、岩沼市、角田市、白石市、名取市、川崎町、蔵王町、七ヶ宿町、柴田町、村田町、山元町、大河原町

菊ともみじの限定ご朱印も、京都・柳谷観音で2017年11月11日(土)から紅葉イベント開催

2017年11月2日(木) 配信

多くのVIPに愛された紅葉を見に来ませんか。

眼病平癒の祈願所として平安時代から信仰されてきた柳谷観音(京都府長岡京市)で、2017年11月11日(土)~12月3日(日)まで、秋の紅葉イベント「柳谷観音 紅葉ウイーク」を実施する。

 期間中は、同山オリジナルの「もみじ」や「菊」の押し花朱印を限定で用意。また、芸術の秋にちなみ「アートも紅葉のように身近に感じてほしい」との想いから「柳谷アートフェア2017」も同時開催される。

「上書院」特別公開

 毎月17日に限定公開している上書院を紅葉ウイーク期間中は、毎日特別公開する。上書院は天皇家・公家や限られた人しか通さない特別な間。戦前に古都百庭に選ばれた同所から眺める名勝庭園(浄土苑)の紅葉は、その美しさゆえに多くのVIPから愛された。2017年11月17日(金)と11月26日(日)にはご朱印菓子も授与される。

柳谷アートフェア

  紅葉ウイーク期間中、同山内で11月の花「菊」と、酉年にちなみ、鳥に関する寺宝を特別公開する。 上書院には江戸時代の画家、尾形光琳の「菊図」を展示。また月替わりで秘宝を特別公開していく企画「柳谷観音寺宝展 十一月」では女流日本画家・広田多津の「紅菊」を展示する。

 そして寺宝庫では酉年と、訪れた人の飛躍を願い鳥に関する作品を展示する。メトロポリタン美術館にも収蔵されている渡辺省亭の「田園に鷺図」や東京国立近代美術館にも収蔵されている土田麦僊の「山鳩」、放浪の画家といわれた寺崎広業の「白鷺之図」、江戸琳派の絵師・鈴木其一の「鶴之図」などの展示も行われる。

押し花朱印の限定授与

限定の押し花朱印の授与も

 毎回、限定数の授与がすぐに終了してしまうほど人気がある押し花朱印。今回は同山の「もみじ」と「菊」の押し花を使った2種類のご朱印を用意。菊は奈良県葛城市の二輪菊。通常は処分される2番花を用いたものだ。値段は1枚500円。また17日限定御朱印を11月26日(日)にも特別に授与する。また当山オリジナルの和綴じ御朱印帳も奉書紙とセットで授与する。

五感で味わう御朱印「御朱印ラテ」

御朱印ラテで心を癒す

  淀殿の御朱印を授与された人のみに提供している「御朱印ラテ」。夏季は休止していたがこの秋から授与を再開する。値段は御朱印とセットで800円。

香袋「御福香 開眼」

香で幸福に包まれる

 仏教において「香」は仏使であり、「良香」は心身に作用し、「好香」は信仰に通じる。「御福香」は訪れた人の「幸福」を祈り作られた。「仏様の御馳走」といわれる「香」を毎日のお供にしてみては。御福香は一体千円で授与される。

完売作家「小木曽誠氏」柳谷観音クリアファイル

 毎回作品が完売する人気画家の小木曽誠氏が柳谷観音を描いた作品を10月に銀座の画廊で発表した。その作品を用いたクリアファイルを限定で授与する。紫陽花と柳谷観音の参道が描かれている作品で1枚500円。

フジテレビ系「直撃LIVEグッディ!」コメンテーター、田丸みゆき氏特別講演

田丸みゆき氏

 フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」のコメンテーターや週刊女性で特集を組まれるなど今注目の女性、田丸みゆき氏。楊谷寺御用達菓子司「笹屋伊織」十代目女将でもある田丸氏の特別講演を2017年11月24日午前10:00から行う。

浄土苑の紅葉を愛でながらお菓子の美しい食べ方を教授。田丸氏と美人膳をいただき上書院へあがる。

定員数:20人(先着順、女性限定)

参加費:5千円(飲食代含む)

「KYOTO STYLE」開催

 京都の寺・花・茶をテーマに「トキ・コト・モノ」を体験するワークショップ「KYOTO STYLE」を2017年11月26日(日)に開催する。

(内容)

「お寺で学ぶ女子力アップ講座」

・柳谷観音オリジナル「写経・写仏」

・柳谷観音Gokan+「美心眼セラピー」

・柳谷観音オリジナル「押し花御朱印」

「無農薬バラ園のワークショップ」

・おくだばらえん「薔薇ジャムづくり」

・おくだばらえん「レジンアクセサリー講座」

「茶農家民宿の抹茶ワークショップ」

・和束・オリジナル茶葉ブレンド講座

・ 和束・抹茶調味料づくり講座

「その他のワークショップ」

・ ヨガ・お琴演奏・かばん作り

イベント概要

日程:2017年11月11日(土)~12月3日(日)

時間:午前9時~午後4時

場所:柳谷観音(楊谷寺)

〒617-0855 京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2

入山料:200円(上書院は別途500円)

寺院概要

寺名:柳谷観音 楊谷寺

代表住職:日下俊英

所在地:〒617-0855 京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2

交通アクセス

・車の場合

長岡京インターチェンジ(京都縦貫自動車道)を降り、そのまま真っ直ぐ山の中に入ると10分程度で到着(大型バスの駐車場も有り)。

・電車の場合

阪急京都線「長岡天神駅」・阪急京都線「西山天王山駅」・JR「長岡京駅」の3駅が最寄駅。毎月縁日(17日)は、当山のシャトルバスが阪急京都線「西山天王山駅」、JR「長岡京駅」の2カ所から発着している。また、京阪「淀駅」から阪急京都線「西山天王山駅」行きのバスも出ている(およそ10分)。

福岡県北九州市・小倉駅新幹線口バスターミナルへ乗り入れ開始

2017年11月2日(木) 配信 

ウィラーエクスプレス(同社発表資料より)

ウィラー(村瀨茂高代表)の子会社で、高速バス「ウィラーエクスプレス」を統括管理するWILLER EXPRESS JAPAN(平山幸司代表)は2017年11月4日(土)から、福岡県北九州市に整備した小倉駅新幹線口バスターミナルへウィラーエクスプレスの乗り入れを始める。新設した小倉駅新幹線口バスターミナルへ乗り入れるバスは、ウィラーエクスプレスが初となる。

 小倉駅新幹線口の高速バス乗降バス停は、これまで待合スペースがなく、天候や気温の問題で乗り降りに不便があったことから、小倉駅エリアで初めて待合スペース付きバスターミナルを整備。さらに、自動販売機・更衣室・Wi-Fi(年内完備予定)、インフォメーションも完備し、利便性が大幅に向上し、より快適な環境でウィラーエクスプレスを利用することができるようになった。現状、大阪・京都・神戸と博多・小倉の間を2往復運行するが、今後は運行便数の拡大を予定している。

小倉駅新幹線口バスターミナル(同社発表資料より)

小倉駅新幹線口バスターミナルへの乗入概要

対象路線:大阪・京都・神戸 ⇔ 博多・小倉

乗入本数:1日2往復

運賃:4900円~1万900円 ※片道の通常運賃の場合

運行会社:日本高速バス株式会社(WILLER EXPRESSチーム)