「津田令子のにっぽん風土記(81)」温暖な館山でリゾート気分満喫~千葉県館山市編~

2022年1月22日(土) 配信

菜の花が沿道を彩るフラワーライン
館山市観光協会 観光まちづくりセンター室長 木村 義雄さん

 「都心からわずか80分でお越しいただける海と山の両方のリゾートを満喫できるのが館山ではないでしょうか」と、館山市観光協会観光まちづくりセンター室長の木村義雄さんはおっしゃる。

 
 東京都心ではまだまだ寒いこの時期、温暖な館山は既に春の花が咲き始め、花めぐりや甘くて大粒のイチゴ狩りを楽しめる。「のんびりゆったり海と里山」というキャッチココピーがしっくりくる館山市は何度訪ねても新たな魅力に出会える人気のリゾート地だ。

 
 館山城をバックに観梅を楽しめる城山公園は1月中旬に咲き始め2月10日前後に見ごろを迎える。「梅を眺めながらの散策にちょうどいいんですよ。私の朝の日課になっています」と木村さん。「花といえば、伊戸から相の浜までの6㌔の沿道を彩るフラワーラインの菜の花は見事です。都会から訪ねて来られた方は、皆さん喜ばれます」と話す。

 
 それらの名所を効率よく巡れると評判なのが「花海街道サイクリング」と銘打つ電動サイクルだ。台数を50台まで増やし館山サイクリングステーション(館山駅1階にある)で貸し出しを行っている。「5㌔、10㌔と走る方が多いですね。paypayでもお支払いいただけます」。

 
 食は、「やはり館山炙り海鮮丼でしょう」。ネーミングも魅力的なこのどんぶりの由来は、房総半島の最南端に位置する館山市では1年を通して豊富な魚介類が水揚げされる「水産のまち」でもあることを「食」で訴求しようと開発されたもの。地場産食材に徹底的にこだわった新しい「OMOTENASHIご当地グルメ」だ。必ず旬の地場産魚介類を8種類入れる、料金は1800円とするなど、幾つものルールがある。特製の3段どんぶりを使い、上から順に「炙り海鮮」(一の膳)、「刺身」(二の膳)、「彩り花ちらし」(三の膳)となっていて見た目はゴージャス、味も最高とファンは多い。

 

 2月に内容バージョンアップ・料金改定予定だ。ほかにもこの時期ならではの相の浜のうつぼ丼や干物など館山の旬の味も楽しめる。

 
 「昨年、旧館山ファミリーパークの跡地にオープンしたRECAMP館山は平砂浦海岸の目の前にある南国ムードあふれるキャンプ場が新たな観光スポットになるのでは」と木村さん。平砂浦海岸はサーフィンのポイントとしても有名でサンセットがとても美しいビーチだ。椰子の木やトロピカルフルーツなど南国ムードあふれる地で寒い冬を乗りきる旅も、ぜひお勧めしたい。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

熊本県「人吉球磨のひなまつり」 2月3日(木)~3月6日(日)まで開催へ 

2022年1月22日(土) 配信

2月3日から3月6日まで開催

 熊本県・人吉球磨地域の10市町村の民間組織で構成する「人吉球磨ひなまつり実行委員会」(有村政代会長)は2月3日(木)~3月6日(日)まで、「人吉球磨のひなまつり」を開催する。

 同ひなまつりは、人吉温泉女将の会「さくら会」(有村政代会長)が始めた。年を重ねるごとに近隣市町村の参加も増え、10市町村がそれぞれにひなまつりを彩るまでに成長した。

 2020年の豪雨災害や新型コロナの感染拡大により中止した年もあったが、今年で24回目を迎える。「元気を取り戻しつつある人吉球磨の元気なメッセージを伝えたい」(有村会長)と意気込む。

 各市町村の会場では、手作りのひな飾りやひな人形の展示に加え、限定サービスやイベントも企画。豪雨災害で被災した人吉温泉の各旅館ではランチ「おひな御膳」や、宿泊パック「ひなの宿」を用意する。

 2月3日午後2時から、オープニングイベントとして人吉温泉の旅館「清流山水花 あゆの里」で、「さくら会」の女将や関係者も参加して、鏡割りと開会宣言を行う。

完全個室フィットネス&サウナ開業 金メダリスト見延氏監修(マジェスティ)

2022年1月21日(金) 配信

(左から)見延選手、星野代表、イメージキャラクター・林紗久羅さん

 アミューズメント事業やフィットネスクラブなどを運営するNEXUSグループ(星野敏代表、群馬県高崎市)は2月1日(火)、国内で初となる会員制・完全個室型のフィットネス&サウナ「マジェスティ」(東京都・御成門)を開業する。東京オリンピック・パラリンピックのフェンシング競技で、団体金メダルを獲得した見延和靖選手が施設監修を務めた。

 同社は、東京オリ・パラによる需要を見込み、2017年にホテル事業に参入した。しかし、新型コロナなどの影響によりインバウンド需要の見通しが立たないことから、ホテルの営業を21年8月末で終了し、建物を全面改装した。

トレーニングを実演する見延選手

 6~12階までのフロアは、AI(人工知能)を搭載した最新トレーニングマシンを完備した全43室のフィットネス専用個室。2~4階は、ロウリュウサウナルームを21室設置。すべてのサウナルームには水風呂が設置してある。5階は女性専用フロアとなっており、フィットネスマシンのほか、セルフエステ機器やミストサウナなどを備えている。

 1階のクラブラウンジでは、スムージーやプロテインなどのドリンクや、高たんぱくでヘルシーな料理を楽しめる。

月会費は3万円。入会時に入会金3万円、事務手数料5000円となる。また、トレーニングルームなど1室利用ごとにルームチャージ代が発生する。すべて税抜き価格。

 また、会員1人につき1人まで同伴ができることから、会員となったパーソナルトレーナーが生徒と来店し、個人的なジムとして利用することもできる。

左から、バイオサーキットルーム、ロウリュウサウナルーム、女性専用フロア

アソビュー、今冬行きたい場所と温泉地調査 1位は「ゆっくりできる場所」と「箱根」

2022年1月22日(金) 配信

「行きたい温泉地」のランキング。理由は「訪れたことがなく興味があった」が最多だった
 レジャー施設のチケットをインターネットで販売するアソビュー(山野智久社長、東京都渋谷区)はこのほど、今冬に行きたい場所と温泉地をテーマに全国調査を行った。場所の1位は「ゆっくりできるスポット」(33・2%)で、温泉地は神奈川県の箱根(20・1%)だった。
 
 場所の2位以降は「景色がきれいなところ」(27・9%)、「冬にしかできない体験ができるロケーション」(23・4%)、「エキサイティングに楽しめる場所」(4・5%)の順となった。
 
 温泉地は栃木県・鬼怒川(18・8%)、群馬県・草津(14・2%)、兵庫県・城崎(7・7%)、大分県・由布院(7・5%)、佐賀県・嬉野(7・3%)と続く。
 
 温泉地を選んだ理由としては、「訪れたことがなく興味があった」 (31・3%)や「以前行ったことがあって、良かった」(28・2%)、「近い」(14・8%)、「テレビやネットで見て気になっていた」(13・0%)、「少し足を伸ばしてみたいから」(7・4%)、「一緒に行く相手が行きたそうだから」(2・9%)などの回答が挙がった。
 
 さらに、「行く温泉を決めるとき、どんなところを気にするか」の問いには、「温泉街の雰囲気」(32・1%)が最多。2位は「アクセスや立地」(26・6%)で、3位は「周辺の観光地や遊び」(16・8%)だった。
 

ジーリー、物産購入できるオンラインツアー開く コロナ禍でも地方創生を

2022年1月21日(金) 配信

2月12日(土)に高知県、3月5日(土)に北海道でオンラインツアーを実施

 台湾人向けの日本情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)! 日本」を運営するジーリーメディアグループは台湾人の需要と日本の地域が売りたいもののギャップを埋めるため、台湾人社員が地方に赴き、行政と魅力を発掘し、消費を喚起する「オンラインツアー×物産EC」プロジェクトを展開している。2月12日(土)には高知県で、3月5日(土)に北海道で、物産も購入できるオンラインツアーを開催する。

 コロナ禍で渡航が制限されるなかでも、地方創生をはかり、コロナ終息後の訪日需要喚起につなげる。

 訪日客が減少するなか、台湾の日本からの輸入額が2021年に過去最高の560億米㌦を超えたことから、同社は「訪日ロスが輸出市場に転換された」と分析している。

 一方で、「日本製品なら買ってくれるというわけではなく、市場ニーズに合わせた商品の選定や磨き上げ、デジタルを融合した販売方法を取り入れなければ消費につながりにくい」としている。

はとバス共栄会 3年ぶりに新年賀詞交歓会開く

2022年1月21日(金) 配信

はとバス共栄会の前田伸会長

 はとバス共栄会(会長=前田伸・TOKYO TOWER社長)は1月12日(水)、同社のクルーズ船「シンフォニー・モデルナ」号で、3年ぶりの新年賀詞交歓会を開いた。

 前田会長は、「塩見社長が就任して初めて開催となり、久しぶりに会員の皆様とお会いでき、嬉しく思っている」と新年のあいさつを述べた。「新型コロナの影響を最も受けている業界だが、はとバスグループをはじめ、会員が日夜頑張っている。今年は、とら年で強運の年。春先から回復すると確信し、付加価値のある商品づくりをしていきたい」と強調した。

はとバスの塩見清仁社長

 はとバスの塩見清仁社長は、集まった会員に謝辞を述べ、「コロナ禍の2年間、苦難の日々を過ごしてきた」と振り返った。「バスは人々から敬遠されているが、科学的エビデンスに基づいて政策を実行していただきたい。春に向けて明けない夜はない。前を向いていきましょう」と語った。

 役員紹介や、「第20回優秀バスガイド」(旅行新聞新社主催)に選出された同社バスガイドの大曲明日香さんが紹介された。

塩見社長(右)とバスガイドの大曲明日香さん

 鏡開きが行われ、乾杯には松倉由幸共栄会副会長が行った。懇親会はコロナの影響で、商品別の関連施設が各フロアに分かれ、シンフォニー自慢の料理を味わった。

 お楽しみ抽選会には、グループ会社から、はとバス賞はじめ、銀座キャピタルホテル賞、シーライン東京賞、はとバスエージェンシー賞など33本が提供され、池田正己共栄会副会長が閉会の辞を述べた。

ASEAN+3観光大臣会合、渡辺副大臣が参加 観光復興へ共同声明採択

2022年1月21日(金) 配信

左・渡辺副大臣、右・オンライン会合のようす(観光庁HPから)

 国土交通省の渡辺猛之副大臣は1月19日(水)、ASEAN+3観光大臣会合に出席した。カンボジア・シアヌークビルとオンラインでのハイブリッドで開催された同会合では、新型コロナの影響下において、各国がこれまで実施した観光施策に関する情報・意見交換を行った。これにより、観光復興に向けて今後も協力していくことを確認し、共同声明を採択した。

 参加国はASEAN10カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)と日本、中国、韓国の計13カ国。

 渡辺副大臣からは、今後の国際交流の再開に向け、持続可能な観光に関する取り組みや、無料Wi―Fiなどのインバウンド受入環境整備を進めていく旨を話した。

 また、日本アセアンセンターによる人材育成支援をはじめとした、日本のASEAN各国との交流拡大に向けた取り組みを紹介し、各国から謝意が述べられた。

22年は稼げる地域など4観点 県民割停止ルール追加(観光庁長官会見)

2022年1月21日(金) 配信 

観光庁の和田浩一長官は1月19日(水)、会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は1月19日(水)に開いた会見で、2022年の観光行政の舵取りについて、「観光は地方創生の切り札。国内交流の需要喚起や、観光経済の変革、稼げる地域、国際交流再開に向けての準備など、4つの観点から事業に取り組んでいく」と述べた。「オミクロン株による感染者急増というカタチで新年を迎えることとなったが、観光関連事業者には引き続き、事業継続と雇用維持への支援を行う」と語った。

 エイチ・アイ・エス(HIS)の子会社2社によるGo Toトラベル給付金の不正受給問題について、HISは1月18日(火)、観光庁に改善報告書を提出した。報告書では再発防止に向けたグループ全体の法令遵守への意識の向上や、コンプライアンス意識の確認などを挙げた。

 和田長官は、「子会社への管理監督が不十分であったと言わざるを得ない。まずは速やかにこれらの改善策を実施していただきたい」としたうえで、示された改善策がHISや関連会社において徹底されるかどうか注視していく。また、今月中を目途に事実関係に関する調査結果を報告するよう同社に指示した。

 再発防止策として、不正利用の疑いのある調査対象の拡大や給付金支払いに関する審査の厳格化、審査体制の強化など、新しいGo Toトラベル事業の開始までに必要な対策を講じる。

 

経団連の提言 「方向性は同じ」

 日本経済団体連合会は18日(火)、「持続可能でレジリエントな観光への革新」として観光立国推進基本計画の改訂への提言をまとめた。ワーケーションやブレジャーなどの推進や、平日需要の創出、滞在期間の延長、新しいコンテンツの展開、幅広い地域へのインバウンドの展開などが盛り込まれている。

 これを受けて、和田長官は「昨年12月に観光分科会で示した当面の観光政策の考え方と概ね方向性が同じだと受け止めている。引き続き、経済界を含めた関係者から広く意見を求めて参考にしていきたい」とした。

 

県民割停止ルール追加、まん防区域発着の旅行

 新型コロナウイルス感染症対策本部は1月19日(水)、基本的対処方針を変更し、原則として「ワクチン・検査パッケージ」制度について当面適用されないと判断した。これに伴い、観光庁では県民割支援の停止ルールの追加を決定した。

 県民割支援では、「ワクチン・検査パッケージ」を活用し、安全・安心な旅行を前提としてワクチン接種証明や、PCR検査陰性証明などを用いていることを支援の条件としている。また、県民割を実施する都道府県の知事が感染状況レベル3相当以上と判断した場合や、事業を行う県が緊急事態宣言の対象となった場合は県民割支援を停止することとしてきた。

 観光庁では、対策本部の決定により、まん延防止等重点措置の対象となった都道府県の県内旅行のうち、①措置区域を発着する旅行②措置区域への隣接県民による旅行③措置区域の居住者による隣接県への旅行──を停止対象に追加した。

 このほか、「知事の判断によって、措置区域にかかわらず県内全域を対象として県民割を停止することも可能」とした。

東武が会津のスキー場へ専用夜行列車を運行 3月5日までの週末

2022年1月21日(金) 配信

夜行列車で白銀の世界へ

 東武鉄道は3月5日(土)まで、福島・会津に向けスキー・スノーボード専用の夜行列車「スノーパル23:55」を週末を中心に運行している。

 夜行列車は、東京・浅草駅を午後11時55分に出発して福島・会津高原尾瀬口駅に午前5時23分に到着、バスに乗り継ぎ、たかつえスキー場に6時30分ごろ、だいくらスキー場には6時50分ごろに到着する。早朝のゲレンデを眺めながらの朝食や、朝一のパウダースノーを楽しむことができる。

 運行は1月7日(金)~3月5日(土)までの金・土曜日および祝前日の1月9日(日)、2月10日(木)、2月22日(火)から翌日の合計21回。

 同商品は東武トップツアーズの各支店で発売している。定員は138人、料金はリフト券なども込みで1人9600円から。追加1500円で隣の座席も利用できる「ゆったり2座席利用プラン」も用意している。

ONSEN・ガストロノミーツーリズムコラム 鹿児島の温泉の魅力(鹿児島県)

2022年1月20日(木) 配信

硫黄島東温泉

 源泉数では全国2位の鹿児島県。温泉県としてもっと知られていてもいいはずなのに、その知名度は決して高くない。全国的に知られている温泉地、霧島や指宿を有しているにも関わらず、だ。それなのに源泉数が多いというのは、見方を変えれば、いわゆる「観光地」ではない普段着の温泉地や公衆浴場が多いともいえ、実情もその通り。

 鹿児島県は地域密着型の温泉にあふれている。

 神社のお賽銭箱の下に源泉がある紫尾温泉、西郷隆盛が「仙境」と表現した栗野岳温泉、島津の殿様に「天下の名泉」と呼ばれた市比野温泉、住宅街にあるにもかかわらず国道沿いの案内看板から浴場にまでたどり着くのに迷う江之島温泉、不思議な出来事によって温泉神社の御神体が薬師如来という宮之城温泉、世界自然遺産の屋久島を望める絶景の露天風呂なのに無料で入れる東温泉と個性的な温泉は、南北600㌔のまさに県域に点在している。

 めぐっておもしろくない訳がない。

 さらに地球の息吹を感じさせてくれる活火山の桜島や開聞岳もおもてなししてくれる、それが鹿児島の温泉だ。

まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会 東川隆太郎