「おもてなしセミナー特別編」 西川丈次氏「良いサービスを“感じる力”育てよう」 Casitaオーナー高橋滋氏「お客様に真剣になることが大切」 

2026年3月5日(木) 配信

高橋滋氏

 おもてなし経営研究所所長、観光ビジネスコンサルタンツ代表の西川丈次氏は2月26日(木)、東京都渋谷区のレストラン「Casita青山本店」で、「おもてなしセミナー特別編」を開いた。

 「伝説の接客を体験し、“また来たい”と思われる接客サービスを明日から実践できる習得セミナー」と銘打つ今回の講師には、Casitaオーナーの高橋滋氏が登壇。高橋氏は自ら経験した事例を紹介しながら、「お客様に真剣になることが大切」と力説し、新たなチャレンジにつながるさまざまなヒントを提供した。

西川丈次氏

 第2部講師の西川氏は、「雨の日にキャリーケースが濡れていると、ビジネスホテルのスタッフがカウンターから出てきて真っ白いタオルで拭いてくれた」体験などを紹介しながら、「自分自身が受けた良いサービスを“感じる力”を掴み取ることが大事。感性は育てることができる」と語った。

 セミナー終了後には、参加者はCasitaの特別ディナーを体感した。

千鳥饅頭で有名「千鳥屋本家」(福岡県)など4社、民事再生法の適用を申請(帝国データバンク調べ)

2026年3月5日(木) 配信

 千鳥屋本家(原田眞理子代表、登記面=福岡県飯塚市)と、関係会社「チロリアン」(同代表、同所)など4社は2月27日(金)に、福岡地裁に民事再生法の適用を申請した。帝国データバンクによると、負債は4社合計で約22億6840万円。

 千鳥本家は2006(平成18)年5月に設立。1630(寛永7)年に佐賀県で「松月堂」の屋号で創業、1927年に飯塚市で「千鳥屋」を開業するなど、長い業歴を有する老舗菓子店の流れをくみ、代表商品「千鳥饅頭」は全国的な知名度を誇っていた。

 チロリアンの小売部門を承継し、グループ再編を経て事業を拡大、2020年ごろは年商約11億円を計上していた。

 しかし、コロナ禍の客数減少が追い打ちをかけ、「ピーク時には66店舗あった店舗の閉鎖が進み、直近では42店舗へ縮小、赤字決算が続いていた」(帝国データバンク)という。

 また、「主力商品の一つチロリアンの商標権を巡り係争に発展。その後、和解が成立したものの、商品名をヨーデルンへの変更を余儀なくされた」(同)。依存度の高かった主力商品のブランド力低下とともに、コロナ禍からの売上回復が遅れるなか、金融債務の負担も重く、資金繰りが限界に達した。

 なお、今後は親族が経営する企業の支援のもと、営業を継続する予定としている。

【日本旅行協定旅館ホテル連盟】会員施設に集中送客を 4月から重点方面CP「こころに響く日本の旅」 北海道から展開

2026年3月5日(木) 配信

白石武博会長

 日本旅行協定旅館ホテル連盟(白石武博会長、1673会員)は3月4日(水)、東京都内で2026年第64回理事会総会を開いた。宿泊券増売に向けて、4月から日本旅行と旅ホ連が連携した重点方面キャンペーンの展開など、会員施設への集中的な送客に尽力していくことを確認した。

 昨年の総会で、非改選期(隔年)は理事会総会を開いて総会附議事項を審議し、総会に代えることが決まった。

 白石会長は「旅ホ連の存在理由、活動意義は宿泊券販売拡大。4月からスタートする会員施設への集中送客CPは、進むべきベクトルと、その先の目標となるフラッグが見えた」とし、「日本旅行のスピード感を持った取り組みと感じており、旅ホ連も一生懸命並走してウィン―ウィンの関係となれるように努力していきたい」と力を込めた。

 会員施設へ集中的に送客する重点方面CPの名称は「こころに響く日本の旅」。26年4~9月は北海道、26年10月~27年3月は山陽(岡山・広島・山口)、27年4~9月は東北、27年10月~28年3月は滋賀・奈良・京都で展開する計画。

 日本旅行と旅ホ連が地域と対話を重ね、旅先での宿泊を通じて、「地域の活性化に貢献しながら現地の自然や文化、味覚や体験など、その土地ならではの感動体験を創出していく」試みとなる。日旅連施設企画宿泊券販売で前年比130%を目標に据える。

 このほか、団体販売拡大のため、日本旅行セールス担当者とのワークショップ(商談会)を東日本、西日本エリアで予定。会員の加盟促進や顧客紹介運動の推進も継続して取り組む。

日本旅行の吉田圭吾社長

 総会終了後には、講演会が開かれた。「日本旅行グループ中期経営計画“新章”」について、日本旅行の吉田圭吾社長が登壇した。

 吉田社長は「OTAやAIエージェントとの競争激化やサプライヤー直販の進行に加え、2031年以降は社員の大量退職を想定している。こうした状況を事業構造変革の好機と捉えたい」と語り、DX化による生産性向上や、新たな事業創出による価値向上などに取り組んでいく姿勢を示した。

アニメ聖地88(2026年版)発表 長野県千曲市など33カ所加わる (アニメツーリズム協会)

2026年3月5日(木) 配信

 アニメツーリズム協会(河森正治会長、東京都千代田区)はこのほど、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88(2026年版)」を発表した。新しい聖地に長野県千曲市の「Turkey!」や、群馬県の「頭文字D」など33カ所が加わった。今年は、作品の舞台・モデルとして146カ所、施設に28カ所が選出されている。

 同協会は2018年から、日本アニメの魅力を世界に発信し、地域創生とインバウンド需要の創出を目的に毎年発表している。事務局が国内外のアニメファンを対象とした投票結果をもとに、権利者や地方自治体などと協議し、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」を決定する。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(254)」 湾内クルーズ会社の協議会発足(神奈川県横須賀市)

2026年3月5日(木)配信

ご当地クルーズ事業者協議会が開催された記念館三笠

 旧鎮守府4市(横須賀・呉・佐世保・舞鶴)では、軍港という固有の地形を生かした湾内クルーズが人気である。

 2月14日、湾内クルーズを運営する横須賀市のトライアングル、呉市のバンカー・サプライ、佐世保市の佐世保観光コンベンション協会、舞鶴市の京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)および舞鶴観光協会は、横須賀市の記念館三笠で会合を開き、会員相互の情報共有、人材交流、相互送客などを通したご当地クルーズのさらなる振興を目指して「旧軍港4市ご当地クルーズ事業者協議会」を設立した。

 協議会の設立は、2022(令和4)年冬の「第1回クルーズサミット」以来、相互の現状や連携体制などについて意見交換を重ねてきたが、4年越しのこの日、ようやく協議会の設立にこぎつけた。

 幹事はトライアングル(鈴木隆裕社長)が担い、今後の具体策を検討していくことになった。

 鎮守府4市は、2016(平成28)年に日本遺産に認定されて以来、協働PR活動として「日本遺産MONTH」や4市のガイド交流、4市に立地する高専・大学などによる学術交流やシンポジウムなど多彩な活動を展開してきた。

 しかし、全体に行政主導の活動が中心であり、真の意味での経済活性化につなげるためには、民間企業などによる事業連携が強く求められていた。

 今回の協議会発足は、民間事業者同士で連携し、行政の垣根を超えた事業展開と地域経済の活性化を見据えた取り組みである。

 そのリーダーシップを担うトライアングルは、定番の湾内軍港クルーズのほかに、大人気の猿島や第二海堡クルーズなど、顧客価値をくすぐる事業で、年間50万人の乗船客を獲得している。

 戦艦大和の大砲の試射場であった亀が首(呉市)、かつての中世山城の下に掘った旧海軍鎮守府のガソリン庫のある蛇島(舞鶴市)へのクルーズなど、新たなチャレンジも始まっている。これらのクルーズで、船の共同開発やチャーター、クルーズガイドの相互派遣などができれば、その可能性は大きく拓ける。クルーズ各社は、4市の海軍ゆかりの土産などを相互販売するなど、民間ならではの交流も進んでいる。

大型クルーズ船上で開催された懇親会

 この日のクルーズサミットでは、米軍横須賀基地内の空母(ジョージ・ワシントン)や幕末の横須賀造船所ドックの視察などを行い、汐入に回航した大型クルーザー・シーフレンド8で懇親会を開催した。

 民間企業によるこうした柔軟な活動は、地域相互の経済交流を通じて、地域の活性化に大きく貢献する。鎮守府は昨年、これらの活動が評価され、日本遺産重点支援地域に認定された。

 行政主導のこれまでの活動に加えて、こうした民間事業者による活動を取り込んだ「新たな官民連携」の活動は、全国の日本遺産地域のモデルにもなろう。

(観光未来プランナー 丁野 朗)

5月にみなかみ3ダムの点検放流イベント  チケット販売を開始

2026年3月4日(水) 配信

3ダムで春の風物詩イベント開催

 群馬県・みなかみ町観光協会はこのほど、5月16日(土)と17日(日)に実施する「みなかみ3ダム 春の点検大放流2026(やぎならふじ)」のチケットを売り出した。利根川最上流域に位置する矢木沢ダム、奈良俣ダム、藤原ダムの3ダムが洪水期に実施する「点検放流」を一般公開する特別イベント。

 近年、渇水や以上気象などの影響で水資源の重要性が改めて注目されるなか、みなかみ町は日本を代表する大河川・利根川の最上流域に位置し、東京都市圏の約8割、約3000万人の暮らしを支える水源地。その利根川上流の3つのダムは「関東の水がめ」と呼ばれ、洪水調整や利水、発電など重要な役割を担っている。

 そのなかで、洪水期を迎える前に、放流設備が適切に作動するかを確認する点検放流は年に一度の大切な作業。この迫力ある放流シーンを公開する同イベントは2018年に開始し、今ではみなかみの春の風物詩となっている。

 毎秒最大100トンを誇る日本最大級のホロージェットバブルを有する藤原ダム、“ダムの女王”と称される奈良俣ダム、総貯水容量約2億トンを誇るダイナミックな矢木沢ダムとそれぞれ特色を持つダムを間近に感じられるまたとない機会。今年は、昨年好評だった奈良俣ダムナイトツアーも実施する。

 開催日時や料金はダムにより異なるため、詳細は観光協会のホームページへ。チケット購入はセブンチケットサイトから。

トリプラ、オーストラリア子会社を設立 高橋CEOらがディレクターに

2026年3月4日(水) 配信 

 宿泊施設向けITソリューションを展開するtripla(トリプラ、高橋和久CEO)は2月24日(火)に開いた取締役会で、オーストラリアに子会社を設立すると決定した。今回の設立により、同社の事業拠点は10カ国・地域となる。

 子会社の名称は「tripla Australia Pty Ltd」。現地の公的機関への設立手続きが完了次第の設立で、現時点で設立年月日は未定。ディレクターはトリプラCEOの高橋氏、Vivian Gray氏が就任を予定する。

日本ホテルチェーンで初めてGHAに加盟 東急ホテルズ、「世界から選ばれるホテルへ」

2026年3月4日(水) 配信

武井隆社長(右)とGHAのクリストファー・ハートリー最高経営責任者

 東急ホテルズ&リゾーツ(武井隆社長、東京都渋谷区)が運営する「東急ホテルズ」は3月4日(水)、日本のホテルチェーンとして初めて、世界最大級の独立系ホテルブランドによるアライアンス「Global Hotel Alliance(GHA、グローバルホテルアライアンス)」に加盟した。ブランドの独立性を維持しながら、持続的な成長を実現し、「世界から幅広く選ばれるホテルチェーン」になるための戦略的な取り組み。

 同社は同日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで、「Global Hotel Alliance加盟」記者発表会を開き、武井社長らがGHA加盟の狙いなどを語った。2004年にGHAが発足した際に設立メンバーであった、パンパシフィックホテルズアンドリゾーツは当時、東急グループだったことから今回の加盟を「Reユニオン」と表現した。

 2024年の同社の客室予約数の42%、宿泊収益の53%は外国人観光客が占めており、渋谷は8割、新宿は9割以上が外国人という。地域別にみると、東アジアが46.5%、北米が19.6%、欧州が14.0%と続く。世界の国際旅行は今後益々増加が見込まれるなか、リスク分散などの観点からもGHAへの加盟で顧客層をより幅広い地域に拡大していきたい考え。

 GHAは世界100カ国の50ブランド・950を超えるホテルが加盟しており、同アライアンスが展開するロイヤリティプログラム「GHA DISCOVERY」は3400万人以上の会員を持つ。ステータスに応じた特典やリワード通貨「ディスカバリードル」、会員限定プログラムなどを用意。GHAの会員構成は欧州が1110万人と最も多く、アジア・太平洋440万人、北米220万人となっており、同社はこの顧客層に期待を寄せる。

 また、GHAは予約サイト、アプリを展開し、販売チャネルを有している。3400万人のGHA会員に直接アプローチできるようになることで、富裕層などの取り込みや直接予約の増加をはかる。武井社長は「近年はOTAなどからの予約が多いが、GHAからの送客を増やすことで手数料の低下を実現でき、利益率が拡大できる」と目論む。現状の予約割合は、同社の会員含め直販が約3割。これを5年のうちに、GHA含めた直販比率を4割まで高めることを目指す。

 さらに、同社の会員プログラム「コンフォートメンバーズ」約110万人の会員に対し、世界中のホテルで会員優待料金の適用やリワード獲得・使用が可能になることで、サービスのグローバル化、顧客満足度向上も狙う。

 新たな会員プログラムは2027年4月から「TOKYU HOTELS DISCOVERY(東急ホテルズ ディスカバリー)」として順次開始。ザ・キャピトルホテル東急、東急ホテルなどのブランド店舗から先行し、9月には会員プログラムをすべて統合・変更する。

 武井社長は「ここ渋谷を拠点に、今後も多様な価値を提供していきたい。グローバルマーケットへの挑戦を進めていく」と意気込んだ。

 会見に登壇した、GHA最高経営責任者のクリストファー・ハートリー氏は「日本における観光需要が拡大するなか、東急ホテルズとの提携はまさに時宜を得た戦略的なもの。GHAファミリーに迎えられることを大変嬉しく思う」と喜んだ。

日本旅館協会、キャンセル料問題を議論 宿と利用客の納得に向けて

2026年3月4日(水)配信

パネルディスカッションのようす

 日本旅館協会(桑野和泉会長)は2月19日(木)、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された第54回国際ホテル・レストラン・ショーで、セミナー「泣き寝入りしない宿経営―キャンセル料から見える未来戦略―」を開いた。宿泊予約のキャンセルに関するトラブルが増加し、宿にとって大きな課題となるなか、キャンセル料に関する法律的な解釈や現行の法的枠組みを解説し、宿泊施設と利用客双方の理解と納得を得るための具体的な対策を提示した。

日本旅館協会の桑野和泉会長

 桑野会長は、宿泊取り消しに伴うキャンセル料の徴収について「適正な対価を受け取り、準備していたスタッフの努力を守る」と強調。「お客様の予約機会を公平に確保することが持続可能な宿経営、そして日本の観光業の未来のため不可欠な規律」と説明した。

 このうえで、「キャンセル料を適切に管理・運用することは、時間の価値を守り、顧客との健全な信頼関係を築くための経営戦略そのもの。今回のセミナーが、宿経営を継続するための一助になれば」と語った。

 はじめに、同協会が昨年11月に実施した「キャンセル料運用状況アンケート調査」の結果を発表。同協会と全国旅館ホテル生活衛生同業組合(全旅連)の会員ら772人が回答した。

 調査結果によると、個人客からキャンセル料を「収受している」が92.6%で、大多数の施設が宿泊取り消しに伴う規定(キャンセルポリシー)を設定。しかし、収受割合でみると「ほぼ取れている」が46.7%と半数を下回り、多くの施設がキャンセル料による回収率の低さや客とのトラブル、事務作業の煩雑さに苦労していると答えた。

 団体客も「すべて収受」が32.4%にとどまり、旅行会社や企業との関係性で契約通りの収受が難しく、大幅な予約変更によるキャンセル対応が最も苦労していると回答。インバウンドに関しては、エージェントがキャンセル料を払わなくても良いと考える場合や、言語・文化の違いでキャンセルポリシーの理解が進みにくい点など、対応への課題が挙がった。

 今回の調査により、個人、団体客ともにキャンセルポリシーを設定しているが、実際には回収しきれていない構造的課題が浮き彫りになった。

請求課題と基礎を整理、Payn矢崎氏が講演

Payn取締役COOの矢崎達則氏

 セミナーでは、「キャンセル料の課題と法的基礎を整理する」と題し、キャンセル料の請求・回収業務を自動化する請求ツールを提供するPayn取締役COOの矢崎達則氏が講演を行った。キャンセル料に関する現状の課題と法的な基本情報を整理し、考え方の土台について解説した。

 矢崎氏は、消費者庁が実施した「キャンセル料に関する消費者の意識調査」の結果を基に、「旅行業界はあらゆる業界の中で、最もキャンセルの影響を受けるビジネス」と分析。とくに「ホテル・旅館などの宿泊」のキャンセル割合が30.6%と最も高く、宿泊事業者は消費者に対して、①適切な説明②妥当な金額③現地決済の回収導線――を提示することが重要との考えを述べた。

 キャンセルポリシーの原理原則として「予約は契約」「キャンセル料請求は債務不履行による損害賠償請求」であり、事業者はキャンセルに生じた損害を請求する正当な法的権利を持っていると解説。「経営者として正しい知識を持ち、無条件な免除や曖昧な対応ではなく正当な請求行為は適正に行い、泣き寝入り一択から脱却する意思を持つことが重要」とした。

現場の実践例を紹介、具体的な対策を議論

全旅連常務理事の山本氏(左)と、全旅連青年部副部長の小林氏

 パネルディスカッションでは、旅館・ホテルの経営者らがキャンセル料に対する取り組みを紹介し、具体的な対策について議論した。矢崎氏に加え、全旅連常務理事の山本剛史氏(喜びの宿高松、群馬県・草津温泉)と全旅連青年部副部長の小林篤史氏(ホテルニューステーション、長野県松本市)、日本旅館協会政策委員の内田宗一郎氏(古屋旅館、静岡県・熱海温泉)が登壇。モデレーターは日本旅館協会政策委員長の西村総一郎氏(西村屋本館、兵庫県・城崎温泉)が務めた。

 山本氏は、全旅連の第4部会である「宿泊料トラブル対策部会」担当として、ノーショー(無断不泊)やカスタマーハラスメント(カスハラ)など、宿泊料を回収できない問題への解決策を協議していると紹介。モデル宿泊約款の改正のほか、予約画面上で重要事項への同意チェックや予約時のクレジットカード認証の導入、カスハラ対策などを協議し、とくにノーショーの回収導線を提供したい考えを強調した。

(左から)日本旅館協会政策委員の内田氏と、政策委員長の西村氏、Payn取締役COOの矢崎氏

 内田氏は、キャンセル料がほぼ徴収できていない状態から、売上減を覚悟しながら全予約を事前カード決済に切り替えたが、ほとんどマイナス効果はなかったと報告した。団体予約も、予約部屋数に応じた階段式キャンセル料でリスクを適正化。事前決済の切り替えによって、「結果的にキャンセル徴収100%を達成した」と述べた。

 続いて、ビジネスホテルを運営する小林氏は、楽天トラベルなどの宿泊予約画面で提示されるキャンセル保険の仕組みを宿泊業界に取り入れることを提案。「抑止力になる保険というサービスを業界としても考えていただきたい」と語った。

 最後に、各登壇者から今後のキャンセル料問題に対する取り組みを宣言して会を締め括った。

ビジネスホテル運営「掛川観光開発」 破産手続き開始決定受ける(帝国データバンク調べ)

2026年3月4日(水) 配信

 掛川観光開発(落合朝子代表、静岡県掛川市)は2月5日(木)、静岡地裁掛川支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、「負債は調査中」としている。

 同社は1994(平成6)年11月に設立されたビジネスホテルの運営業者。JR掛川駅南口近くの本店所在地に「掛川ビジネスホテル駅南」を構えるほか、東名高速道路の掛川IC付近で「掛川ビジネスホテル駅南イン」を運営していた。両ホテルとも好立地を生かして、ビジネスや観光の拠点として一定の宿泊客を確保していた。

 しかし、新型コロナの影響により、利用客が大きく減少したことで、2020年4月から長期休業を強いられていた。その後も、「営業再開の目途が立たず、過去からの債務もあったことで事業の継続を断念した」(帝国データバンク)という。

 なお、掛川ビジネスホテル駅南インについては、現在他社が別の名称で運営している。