藤岡市・神流町・上野村で魅力体験 群馬県・多野藤岡地域を巡る

2020年5月10日(日) 配信

 「心にググっとぐんま わくわく 体験 新発見」をテーマに、群馬デスティネーションキャンペーン(群馬DC)が4月1日―6月30日まで展開している。群馬県の多野藤岡地域(藤岡市・神流町・上野村)では、昨秋にDCを視野に入れて、首都圏旅行関係者を対象とした1泊2日の現地視察会を実施した。新しい企画や、ブラッシュアップした魅力ある観光素材など、見どころを紹介する。

 【古沢 克昌】

 道の駅「万葉(まんば)の里」(神流町)

 地元産の野菜や味噌などの特産品を販売しているほか、食堂では神流町産のそばを使った手打ちそばセットや山菜、キノコなど季節に応じたメニューを取りそろえる。昼食では神流町産のそばと天丼を試食した。

 

 古民家の宿「川の音(ね)」(神流町)

古民家の宿「川の音」離れ

 神流町の自然豊かな麻生地区に2018年6月にオープンした。神流川沿いにひっそり佇む古民家で、空き家となった築130年の養蚕農家の旅館へのリノベーション事業で誕生した。客室は全4室。

 19年7月には同じ敷地内に「離れ」(全2室)も新築でオープンした。

 

 神流町恐竜センター(神流町)

 神流町で日本初の恐竜の足跡化石が発見されたことをきっかけに建設された。多数の貴重な恐竜化石の展示のほか、迫力あるライブシアターや化石レプリカ作成などが体験できる。19年5月にリニューアルオープンした。館内にある「恐竜食堂」では、そば・うどん類のほか「アンモナイトウインナー」や「イグアノ丼(牛丼)」「プテラノ丼(鳥照丼)」などを食べることができる。

 

 ノルディックウォーク(上野村)

ノルディックウォーク体験

 ノルディックウォークは2本のポールを用いて歩くスポーツで、普通のウォーキングより運動効果が高いのが特徴だ。森林率が高く、空気がきれいな上野村でノスタルジーな風景に癒されながら、ノルディックウォーキングを体験してみたい。

 

 ヴィラせせらぎ(上野村)【宿泊】

 宿の目の前を流れるのは、清流・神流川。客室タイプは4種類で、ガラス張りのラウンジやレストランから四季折々の自然が楽しめる。上野村温泉郷の1つ「向屋温泉」を源泉に持つ温泉大浴場のほか、神流川のせせらぎと星空に癒される露天風呂とサウナも完備。車で10分の場所には巨大吊り橋「上野スカイブリッジ」や、関東一の規模を誇る鍾乳洞「不二洞」がある人気の観光スポット「天空回廊エリア」で、観光の拠点としても好立地に位置する。

 

 森林セラピー(上野村)

森林セラピー体験

 森林セラピーとは、癒し効果が科学的に検証された「森林浴効果」のこと。森の中を歩くと、不安感や緊張、心労を軽減させ、気分をリラックスさせる効果がある。森林セラピストが誘うセラピーメニューは五感で浴びる森林パワーが体験できる。なお、昨年発生した台風19号の影響で現在は森林セラピーを中止している。再開時期未定。

 下久保ダム(藤岡市) 神流川にある総貯水量1億3千万㌧のダムサイトを見学。堤体の長さは605㍍あり、コンクリートダムとしては日本一の長さになる。

 

 道の駅「上州おにし」(藤岡市)

道の駅「上州おにし」で養蜂体験

 19年4月にリニューアルオープンした道の駅。下久保ダムの見学後、新しくなった「下久保ダムカレー」を試食した。昼食後に養蜂体験を行い、自ら採取した蜂蜜をお土産に持ち帰った。

 

 高山社情報館(藤岡市)

 世界遺産高山社跡のガイダンス施設で、高山社跡に関連する資料やパネルを展示。「繭クラフト体験」でパンダのまゆ人形を制作した。

 

 道の駅「ららん藤岡」(藤岡市)

道の駅「ららん藤岡」でやよいひめ苺ソフトを期間限定販売

 高速道路と一般道路の両方から利用可能なアクセスの良さが抜群の人気の道の駅。産直品と食事のアグリプラザ、人気のスイーツが集まるグルメプラザなど、藤岡の美味しいものがワンストップで手に入る。期間限定の「やよいひめ苺ソフト」は粒食感が絶妙でとても美味しかった。

 問い合わせ=多野藤岡観光開発協議会(群馬県藤岡行政県税事務所内)☎0274(22)5101。

「街のデッサン(229)」 女性で在ることだけで美しい オードリーアワードの考え方

2020年5月9日(土) 配信

真珠が女性をより美しくする

 イタリアのローマには、若かりし頃を含め都合10回ほど訪れているが、その都度楽しみにしているのは「スペイン広場」である。いつ訪れても、階段にも広場にも観光客であふれているのは、この広場の美的景観だけではなく、1953年製作の映画「ローマの休日」のためであろう。今の若い世代でも必ずこの映画は見ていて、ローマ観光の最大の目玉になっている。

 物語は、親善訪問でローマを訪れたさる王国の女王様のしがない新聞記者との淡い恋がテーマだが、ウィリアム・ワイラー監督が結末を実に感動的に描いている。この時のデビュー早々のオードリー・ヘプバーンの美しさが見事だった。子供の私が観た映画では、ヘプバーンの魅力というよりは女性というものの美しさに目覚めた、という覚醒感の方が強い。それほど彼女の美しさが普遍的であった、というべきであろう。

 長じて、「女であること自体が美しい」という概念は捨てなければならない局面に幾度となく出会うことになるが、この宗旨は今でも持ち続けている。何年か前、再放映の「ローマの休日」を観たが、あくまでも無垢なヘプバーンの美しさにまた感嘆した。その時、ふと彼女の女としての美しさを明らかに支持している小物があると気が付いた。首に輝いている「真珠のネックレス」である。

 さらに最近、イギリスの推理作家アガサ・クリスティのポートレートを見ていて、気が付かなかった彼女の美しさに瞠目したが、やはりネックレスが彼女の美しさを雄弁に引き立てている。女性と真珠が一体となって、女という存在を美しく造形している、といったらよいのかもしれない。

 2019年の産業観光まちづくり大賞のなかに、志摩市の真珠養殖とその活用が入っていたが、内容は「志摩を訪れた女性客にアコヤガイの養殖場で真珠の取り出しと、それを使った宝飾品の試作」という体験観光であった。貝の中で大切に育てられた真珠を見つけるのも、真珠の飾りを創るのも、大いなる体験だし喜びに違いない。

 しかし、私の直感は女性が希求する体験とは発見でも創作でもなく、身に付けた何気ない真珠が彼女の美しさを際立たせ、女性としての存在を賞賛と感動の坩堝に引き込むことでないだろうか。その「真珠美人」のコンテストを開くとしたら、美しき真珠を生み出した志摩市しかない、と私には思える。一連の真珠を胸に、世界中の国々から真珠美人の集まる大会を夢見ている。その大会が出す賞の名前は「オードリーアワード」と決めてはいるが。

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

【にっぽん旬旅】~動画で各地の魅力紹介~鹿児島県大隅半島~

2020年5月8日(金)配信

 鹿児島県の東に位置する大隅半島。ここ大隅半島には数多くの古墳があり、古墳マニアの間では古墳の聖地ともいわれています。その中でも、大崎町の横瀬(よこせ)古墳、肝付町(きもつきちょう)の塚崎(つかざき)古墳群、東串良町(ひがしくしらちょう)の唐仁(とうじん)古墳群、3つの古墳について動画の中で紹介しています。

 動画では、古墳マニアの前方後円(まえがたこうえん)さんに出演して頂き、3つの古墳について熱く語って頂きました。この3つの古墳は、距離的にとても近い位置にあり、歴史的にも重要な意味合いがあると考えられています。

 また、3つの古墳にはそれぞれの特徴があります。横瀬古墳はだれでも古墳の上に上ることができ、360度のパノラマビューイングを楽しむことができます。塚崎古墳は、円墳上に塚崎神社の御神木とされる大楠が根を張り、唐仁古墳には古墳上に大塚神社が鎮座しています。古墳を見るだけではなく、別の視点からも楽しむことができます。

 この動画を見て、大隅の古墳に興味をもって頂き、実際に足を運んでいただきたいです。そうすれば、古墳だけではない、大隅の素晴らしさに気づいて頂けると思います。

大隅の古墳 前方後円が行く

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(183)」悠久の時が流れる「石の島」の物語(備讃諸島(笠岡市・丸亀市・土庄町・小豆島町))

2020年5月8日(金) 配信

100メートル断崖絶壁の石切場(笠岡市北木島)

 高さ100メートルの石の断崖絶壁。良質の石を求め下へ下へと掘り進んでいくうちに、天空にそびえるような絶壁となった。岡山県笠岡市の沖合、北木島にある石切場である=写真上。

 瀬戸内海の笠岡諸島、小豆島、塩飽(しわく)諸島で構成される備讃諸島は、400年にわたって日本の代表的な名建築を支えてきた「石の島」である。小豆島は、古くは近世城郭の技術的頂点、大坂城の石垣を供給した。北木島は、日本銀行本店、横浜正金銀行、大阪市中央公会堂、三越日本橋本店など、数々の名建築を支え続けてきた。

 100トンを超える巨石をどうやって運んだのか。その謎は、この海を制する海運にあった。この地域の塩飽水軍による優れた操船技術と海運力がなければ、巨石を運ぶことは不可能である。丸亀市の沖合、本島はかつて塩飽水軍の本拠地であり、江戸時代には奉行所が置かれ、塩飽廻船の根拠地となった。幕末の有名な咸臨丸(かんりんまる)の乗組員の多数が、この塩飽廻船の船乗りたちであったという。

 備讃諸島の島々は、どこも街路が屈曲し、十字路のない複雑な町割りが特徴である。塩飽の中核となる本島・笠島地区の集落は狭い道路が複雑に交差し、見通しがきかない意外性が面白い。マッチョ通り(町通り)と呼ばれる中心道路に沿った町家形式の家屋の集落が、はじめて訪れる人々を魅了する。

 また、笠岡諸島の真鍋島は中世真鍋水軍の本拠地であり、山城を核とした防衛的な町割り集落が魅力的である。小豆島土庄集落も、「迷路のまち」と呼ばれ、地図がなければ方向感覚を失う。いずれも個性豊かな島の景観と町割りが大きな特色的である。

 どの島も、石切、加工、商い、出荷、海運という一連の産業を担ってきた石材産業が主産業であった。その富が、島の固有文化と娯楽を生んだのである。北木島には、石工や島民娯楽のために、学校講堂のような映画館が昭和期まであり、コミュニティーの核として再生に取り組んでいる。石工たちの労働歌である「石切唄」=写真下=や、ハレの日に石工たちにふるまわれた「石切り寿司」などが、今も島に根付いている。

シンポジウムで披露された「石切唄」

 2市2町の石の物語は、昨年5月「知ってる!? 悠久の時が流れる石の島」のタイトルで日本遺産に認定された。その活用手法をテーマに今年2月、笠岡市でシンポジウムが開かれ参加した。

 幹事の小林嘉文笠岡市長ら2市2町の首長の結束力は強く、各島を結ぶチャータークルーズなど、島文化の魅力をつなぐ、テーマ旅の商品づくりなどに取組んでいる。物語にある感動・共感をどう生かすか、島民など市民の誇りや自覚をどう促すか、一過性のイベントではなく、島の再生につなげる持続的事業をどう生み出すか。課題は少なくないが、新たな取り組みに期待したい。

(東洋大学大学院国際観光学部 客員教授 丁野 朗)

【にっぽん旬旅】~動画で各地の魅力紹介~鹿児島県~

2020年5月7日(木)配信

 鹿児島県は、日本一の鹿児島黒牛やかごしま黒豚、お茶、ブリ、カンパチなど、安心・安全でバラエティ豊かな食に溢れていますが、これらの魅力を「健康」をテーマに紹介する動画です。映像では、鹿児島出身のスポーツキャスター宮下純一氏と、「ご当地アイドル」日本一に輝いた鹿児島の女性アイドルグループ「サザンクロス」のメンバーがナビゲーターとなり、鹿児島の魅力を伝えます。

 途中、地元タレントが演じる「おじさん」がユーチューバー風に、鹿児島弁で魅力を面白おかしく伝えています。コミカルでテンポの良い、通販番組のような動画で、「鹿児島県ってこんなところなんだ!」、「鹿児島県の食を“味わってみたい”」と思っていただける動画になっています。

 現在、鹿児島の逸品をお取り寄せできるキャンペーンを下のリンク先で実施中。コロナ収束後は、是非鹿児島にお越しください。

美食編【どんどん味わいたくなる かごしまのグルメ】

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(112)嘆くよりできる「考動」を 考動は勇気を与える

2020年5月7日(木) 配信 

 

 多くの人が利用するホテルや旅館、レストランには、フロントやレジ周りなどに多くの消毒液が設置されています。ただ、あまり意識もなく、使う機会はほとんどありませんでした。

 最近は意識して入店、退店時には使うようにしていますが、他の人の使用状況を見ると、残念ながらそれほど多いとは思えません。多くの人に使用する習慣がないのではないでしょうか。

 日本の宿泊施設、飲食店などは、すでに衛生面を非常に厳しく管理しています。必ずというほど使用したテーブルは布巾で拭き、食事前にはおしぼりが提供されます。当たり前の環境の中で、私たちの健康は守られていたのです。だから、設置された消毒液に意識がなかったのかもしれません。

 先日、宿泊予定のホテルにタクシーで向かいました。ホテルに入ったとき、入口に置かれた消毒液の前で「消毒にご協力をお願いします」と、スタッフから声を掛けられたのです。

 新型コロナウイルス流行初期は、ホテルでこうした対応はまだ少なかったです。チェックインを終え、エレベーターのボタンを押すときに思ったのは「安心感」でした。接触感染としてバスや電車のつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなどが危険といわれていました。エレベーターのボタンなども気になっていたのです。

 過剰反応かもしれませんが、そうした接触を減らすことで、感染もしくは媒介してしまうリスクを考えると仕方のないことかもしれません。それだけに、入口で除菌された人が館内にいると思うだけでも、少しの安心感を得ることができたのです。

 航空会社のラウンジには、サービスでパンやおむすびなどが置いてあります。ある日、そのコーナーにロープが張ってありました。提供をやめたのではなく、四方から取りに行ける入口を1カ所にして、ラウンジスタッフが消毒液を持って、食事を取りに来たすべての人の手の平に散布していたのです。飲食店でも同様の行動に出逢いました。

 ただ置いておくだけで、使用はお客様任せではなく、目の前のお客様のために、他のお客様のために、そして社員のために、こうした行動こそが必要なのではないかと感じたのです。

 専門家ではないのでその効果は分かりませんが、厳しい環境を嘆くだけではなく、私たちにできることを実行していく強さが求められています。想像を超えるコロナの影響下に誰もが不安な毎日を送っているなか、考えて動く「考動」を現場で実行される姿を見掛けると、大きな勇気をもらえます。皆さんの考動が周りにいる人々を元気にするのです。

 
 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

「味のある街」「岩谷堂羊羹」――回進堂(岩手県奥州市)

2020年5月6日(水) 配信 
 

回進堂の「岩谷堂羊羹」(新中型本煉)▽岩手県奥州市江刺愛宕字力石211

 作家は羊羹好きが多いというが、明治の文豪・夏目漱石が羊羹について珠玉の文章を遺している。

 
 「…菓子皿のなかを見ると、立派な羊羹が並んでいる。余は凡ての菓子のうちで尤も羊羹が好きだ。別段食いたくはないが、あの肌合が滑らかに、緻密に、しかも半透明に光線を受ける具合は、どう見ても一個の美術品だ。(中略)今生まれたようにつやつやして、思わず手を出して撫でて見たくなる。…」(『草枕』新潮文庫より)
 
 羊羹についてこんな素晴らしい表現をされたら、いてもたってもいられなくなる。
 
 今回は、岩手の銘菓として全国に知られる岩手県奥州市江刺の回進堂の「岩谷堂羊羹」を紹介しよう。
 
 始まりは延宝年間(1637~1681年)と伝えられ、伊達藩・岩谷堂城城主の保護推奨により、城の名を付けることを許されたと記されている。その歴史のなかで、回進堂は羊羹専門の菓匠として誕生したという。
 
 美味しさの決め手は素材選び。小豆、寒天、砂糖と材料はいたってシンプル。小豆あんには主に地元農家と契約栽培でつくる紅南部小豆や、岩手大納言と北海道産小豆。白あんはいんげん豆(北海道産手亡)。寒天は、長時間の煉り上げに耐えうる厳選した国内産を使っている。
 
 波照間産の黒砂糖など純度が高く、純粋な甘味かつあくの少ない砂糖を使うというこだわりよう。
 
 漆黒を纏った美しい艶と、切り口の鮮やかさにうっとりしながら口に入れる。漱石だったら何と表現するだろうか。
 
 「美味しい。甘すぎず、硬すぎず、柔かすぎず」今までに食べたどの羊羹よりも羊羹らしいというのが感想だ。
 
 聞けばこの店の煉り羊羹は焦がすほどの高熱を加えながら、ひたすら煉りこんで仕上げる。選りすぐりの素材と磨きのかかった熟練の技とのマッチが素晴らしい。
 
 そうそう8月下旬までの期間限定ゼリーや、水羊羹の発売が行われるので、こちらも忘れずに。
 (トラベルキャスター)
 
 
 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

【にっぽん旬旅】~動画で各地の魅力紹介~鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市~

2020年5月6日(水)配信

 薩摩國発祥の地、薩摩川内市で巡る自分の色を見つける旅。大好きな色の着物を羽織り、日本の文化や伝統に触れる。慌ただしい時間を忘れ、自分の色を見つける旅にでかけよう。

薩摩川内市で自分の色を見つける旅

「観光革命」地球規模の構造的変化(222) コロナ禍による危機の連鎖

2020年5月5日(火) 配信

 新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)は4月に入ってから欧米諸国を中心に爆発的に拡大している。世界全体の感染者数は3月26日に50万人を超えた後、4月2日に100万人、9日に150万人、15日に200万人、21日に250万人と、ほぼ1週間ごとに50万人が上積みされ拡大している。

 とくに米国は世界最多の82万人超の感染者が確認され、死者は4万5千人超に達している。米国で最も深刻なニューヨーク州は4月21日までに感染者が約25万人、死者が約1万5千人を記録。州政府は3月22日に外出制限の行政命令を発令。厳しい外出制限と共に、生活必須業種を除いて原則在宅勤務が義務付けられ、違反企業には罰金が科される。

 日本では4月21日時点で感染者は約1万2000人、死者は312人だが、安倍首相は4月7日に緊急事態宣言を発令した。対象地域は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、期間は5月6日まで。首相は生活維持に必要な場合を除く外出を自粛し、人との接触を7、8割減らすように呼び掛けた。7都府県の知事は私権制限を含む法的措置が可能になり、外出やイベント自粛要請、学校や映画館などの使用停止が行われている。

 コロナ禍は目に見えないウイルスが原因なので、万人に生存危機・健康危機をもたらす。そのために感染拡大を抑え込むことは不可欠で、外出制限、徹底的な検査、データに基づく治療法とワクチンの開発が必要だ。世界各国で緊急事態宣言が発せられ、外出制限や営業制限や就業制限などの実施によって、世界的に経済危機・生活危機が生じている。

 日本でも政府による緊急事態宣言後にコロナ感染拡大の抑制のために外出自粛やイベント自粛などが常態化し、その結果として広範囲に及ぶ経済危機が生じている。今後は企業倒産や従業者解雇などによる生活破綻が顕在化する。政府は緊急経済対策のために巨額の予算投入をはかっているが、コロナ禍による経済危機・生活危機の解消は容易でない。

 「経済は命があれば取り戻せる。病気や死という痛みを最小限に抑えるために『経済の痛み』を受け入れるべきだ」という意見もあるが、経済の痛みをできるかぎり和らげるためのさまざまな公的支援策が不可欠である。

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

【にっぽん旬旅】~動画で各地の魅力紹介~鹿児島県~

2020年5月5日(火)配信

 自然・温泉・食・伝統的工芸品等をテーマに高画質4Kカメラで撮影し、実際に鹿児島を旅しているような臨場感あふれる動画です。

 雄大な桜島をはじめ、指宿の菜の花畑や屋久島の白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)など、鹿児島の美しい風景はもちろん、薩摩切子や大島紬、黒豚しゃぶしゃぶなど、鹿児島の多彩な魅力が盛りだくさん。夏の風物詩「六月灯(ろくがつどう)」や奄美の「八月踊り」など、鹿児島の暮らしに寄り添ったあたたかみのある映像で、鹿児島の暮らしを味わうこともできます。

 特設サイトには撮影ポイントや地図、解説テキストも掲載しています。英語や中国語(簡体字・繁体字)、タイ語にも対応しているので、鹿児島を訪れる際はぜひご活用ください。

KAGOSHIMA Energetic Japan「Special 2min」