越後の新緑絶景PR 新潟県

2023年2月24日(金)配信

(右から)田島さん、仲沢さん、渡邉さん

 新潟県の観光宣伝隊が2月8日、本紙関西支社を訪れ、新緑シーズンの苗場ドラゴンドラや奥只見湖遊覧船などを紹介した。

 来社したのは、西武・プリンスホテルズワールドワイドの苗場地区セールス&マーケティング部門営業アシスタントマネージャーの田島芳人さん、奥只見観光の営業課チーフマネージャーの仲沢孝子さん、新潟県観光協会の渡邉徹課長代理の3人。

 苗場ドラゴンドラは、苗場プリンスホテル(湯沢町)がある標高921㍍の「苗場高原」と、山頂に広がる同1346㍍の「田代高原」を結ぶ全長5481㍍の日本最長のゴンドラ。スキーシーズンのほか、新緑と紅葉の時期には観光運行を行っている。

 今年の新緑シーズンの運行は4月29日から6月18日まで。例年5月下旬までの運行だったが今年は延長した。ゴンドラ内からは残雪に包まれた山々や眼下に流れる清津川の清流、神秘的に輝く二居湖などの絶景を見ることができる。

 奥只見湖遊覧船(魚沼市)は、総貯水量約6億㌧という国内最大級のダム湖、奥只見湖で5月20日から11月8日まで運航する。同湖は深い山々に囲まれ、掌のように入り組んでいることが特徴。新緑の時期は残雪が残る山々と水面の風景が「北欧のよう」と評され、秋になると息を飲むほどの紅葉が広がる。

 300人乗りの大きな外輪船を含む4隻体制で運航する。周遊や銀山平、尾瀬方面への3コースある。船内では奥只見湖の歴史や周囲を紹介するアナウンスを行うなど(紅葉のトップシーズンは除く)、観光客へのおもてなしに力を入れている。

 ドラゴンドラと遊覧船の営業が重なる5月20日から6月18日の期間、相互割引キャンペーンを実施する。チケット購入の際、既に利用したもう一方のチケットを提示すると、ドラゴンドラは大人300円引き、遊覧船は同500円引きとなる。

加賀市、大阪で3年ぶり PR会議・謝恩会開く

2023年2月24日(金)配信

宮元陸加賀市長

 片山津・山中・山代の3温泉からなる加賀温泉郷を有する石川県加賀市(宮元陸市長)は2月6日、ホテルグランヴィア大阪(大阪府大阪市)で、関西圏の観光団体や旅行会社の担当者、マスコミ関係者などを招き「加賀温泉郷PR会議・おもてなし謝恩会」を開いた。

 宮元市長は「いよいよ来年春には、北陸新幹線福井・敦賀延伸を迎える。さらに、大阪では2025年に大阪・関西万博が控えており、活気みなぎる時代の到来に期待が持てる。加賀温泉郷は、かつて400万人の宿泊客が訪れる時代があったが、新幹線開業を機に、往時をしのぐ勢いで観光産業を盛り上げるとともに、地域社会の再活性化を目指していきたい」とあいさつした。

 コロナの影響で3年ぶりの開催となった今回は、台北駐大阪経済文化弁事処の向明徳処長や、19年に包括連携協定を結んだ大阪観光局の溝畑宏理事長など、大勢の来賓を含め約100人が出席。会場は終始、にぎやかな雰囲気に包まれた。

PR会議のようす

 謝恩会に先立って行われたPR会議では、九谷焼絵付けやアウトドアアクティビティなどのイチオシ体験メニュー、永平寺への直行バスをはじめとする2次交通、加賀カニごはんや加賀パフェといったご当地グルメなど、加賀温泉郷の魅力を紹介。片山津・山中・山代それぞれの旬の話題もアピールした。

【塩野 俊誉】

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(2月号)」

2023年2月24日(金)配信

https://zoomjapon.info

特集&主な内容

 毎年2月号は、アングレームの国際漫画祭に合わせて漫画に関する特集をしています。今年は、1950年代から60年代に日本の漫画文化の発展に大きな役割を果たした「貸本屋」を取り上げました。既に失われた文化ですが、江戸時代に始まり、活版印刷の発達や民衆の識字率の上昇、明治以降も大衆文化の展開に貢献した文化です。フランスでも知られている手塚治虫や水木しげるの漫画も貸本漫画が始まりだったことも含め、フランスの読者にわかりやすく貸本屋の歴史を説明しています。貸本漫画時代の証言者として、つげ義春の弟で自身も漫画家のつげ忠男さんにお話を伺ったり、世界初の漫画図書館を1978年に開設した内記稔夫氏の活動も紹介しました。旅行ページではローカル線で訪れる岩手県の奥州市(旧水沢市)を取り上げました。

〈フランスの様子〉フランスの高校生は他人を思い、50年後を見て、今動く

「1月31日のストライキ:パリでは大学生や高校生が校舎を封鎖」1月31日。Le Figaro紙のウェブサイトより

 2月初め、日本の高校生などの度を過ぎた悪ふざけは、フランスでも「Sushi-terro」と話題にされたが、同じ時期にフランスで取り上げられたのは、年金制度改革に反対するフランスの高校生。◆1月に政府が年金制度改革を進めるや、主要な労働組合の7つは共闘姿勢を表明。労働組合だけではなく、大学生の組合運動も活発で、高校生の組合もあるフランスでは、若者たちもこの抗議運動に参加。既に何度もフランス全土でデモやストライキが行われている。◆1月31日、高校生組合の発表では、全国で200近くの高校で学校閉鎖があった。パリの進学校やエリート校でも、高校生の組合員が入口を塞いだ。◆組合に参加しているのは一部の生徒だが、一般の生徒もこうした運動に賛同し、学校封鎖に協力的だったり、一緒にデモに参加したという。◆高校生たちは、自分たちの年金も考えるが、自分たちの親の世代や祖父母の世代の年金を心配して、行動を起こしているという。◆3月末の審議終了まで、大きなデモやストライキが続くだけではなく、場合によっては大規模な交通ストなどに激化する可能性もあり、若者も街で声を上げるようだ。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

鹿児島大観協 「有意義な情報交換を」 大阪で新年互礼会開く

2023年2月23日(木)配信

あいさつする大園茂生会長

 鹿児島県内のホテル・旅館の在阪営業所や観光施設、交通機関などで構成する鹿児島県大阪観光連絡協議会は1月31日、旅行会社やマスコミ関係者らを招き、大阪市内のホテルで新年互礼会を開いた。

 同協議会の会長を務める鹿児島県大阪事務所の大園茂生所長は「全国旅行支援もあり、観光地のにぎわいは少しずつ戻り始めているが、鹿児島県の観光業は依然として厳しい状況が続いている」と現状を報告。そのうえで「本日は会員のほか、県内各地の観光団体、自治体も旬の情報を持って参加している。有意義な情報交換の機会にしてほしい」と述べた。

 会場では、鹿児島県観光連盟・国内誘致部の鹿籠六貴子課長が今年12月に世界自然遺産登録30周年を迎える屋久島や、日本復帰70周年となる奄美群島など、県内のトピックスを紹介した。

 また、指宿市が、新たに開発した地元ならではの自然・文化を楽しむ体験コンテンツを、種子島の西之表市は、今年が鉄砲伝来480周年であること、南九州市は、今年5月にオープンするアドベンチャーパーク「森のかわなべ」と、来阪した各自治体が、それぞれ旬の話題をアピールした。

「観光人文学への遡航(32)」 秘密曼荼羅十住心論④空の本質

2023年2月23日(木) 配信

 
 いよいよ第七住心に入る。第七住心は「覚心不生心」。一切は空しいものであり、実体などはないとすべてを否定する心である。第六住心では世の中は差別がないことを目指すべきではあるが、その境地に至るには気の遠くなるような修行の時間が必要であると説いている。しかし、第七住心は、そもそも差別も何もなく、一切は空であるという立場である。

 
 この空の考えこそが、大乗仏教が小乗仏教と大きく異なる点である。この考えをまとめたのが、インドの僧、龍樹である。龍樹は、空の概念を般若経から引き出して、思想として体系化した。般若経の中でも代表的なものは、現在の日本でも大変ポピュラーな般若心経である。般若心経は般若経の中でも最も短い経典であり、262文字にその思想が凝縮されている。般若心経を読むと空の境地が見えてくる。

 
 空とは、なにもないという意味で、世界で最も古くから0(ゼロ)の概念を持っていたのがインド人であったこととも関係が深い。世の中はすべて空であるからこそ、所有欲も当然なくなるし、したがって区別も差別も当然ない。金も地位もすべて実体はないのだから、うらやむことも、ねたむこともない。

 
 第五住心で因縁というキーワードが出てきた。苦しみはその原因があるから引き起こされるという考え方だ。輪廻転生も原因があるから結果があるということなので、因縁そのものだ。しかし、第七住心は、その因縁さえも実体がないと断言する。 

 
 般若心経の中に不が連発する有名なフレーズがある。不生不滅、不垢不浄、不増不減。すなわち、新たに生まれたり滅したりするものはなく、きれいも汚いもなく、増えもしないし減りもしない。すべてエネルギー保存の法則のように、原子の配列状態が変わっているだけで、何ら変化はしていないと解釈できるのではなかろうか。

 
 死というものも、ものが壊れるということも、実際には原子の配列が変わっただけで、なくなってはいない。それを考えると、なにかに執着するということがいかに空しいことかが分かってくる。

 
 般若心経では、色即是空という言葉で空について読み解いている。色とは、宇宙に存在するすべての物質のことである。すなわち、すべての物質は、実体のないものであるということである。そして、色即是空のあとに、空即是色とも書かれている。すなわち、実体のないものがこの世の中のものやあらゆる現象を形成しているということでもある。

 
 第七住心は、一切を否定しつくして至る世界に到達することを言っているようだが、実際は、一切を否定しつくした世界こそがこの現象世界なのであり、その意味では、色即是空と空即是色はセットにして心にとどめておくのがいい。

 

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

阪急子会社、2社合併 阪急阪神ビジネストラベルが存続

2023年2月22日(水) 配信

阪急交通社は4月1日付で子会社2社を合併する

 阪急交通社(酒井淳社長)の子会社である阪急阪神ビジネストラベル(木村貞則社長、大阪府大阪市、資本金6000万円)と、阪神トラベル・インターナショナル(大江康史社長、同所、同2000万円)は4月1日(土)付で合併する。存続会社は阪急阪神ビジネストラベルとし、経営資源の最適化と競争力の強化をはかる。

 合併後は、存続する阪急阪神ビジネストラベルの名称や所在地、代表者、事業内容、資本金、株主・持ち株比率などに変更はない。

 阪急交通社は、「この合併による影響は軽微」とコメントしている。

阪急交通社、組織改編 DX戦略事業本部などを新設

2023年2月22日(水) 配信 

阪急交通社は4月1日付で組織改編を行う

 阪急交通社(酒井淳社長)は4月1日(土)付で、組織改編を行う。事業本部や部署が3カ所新たに設置される。

 デジタル技術の活用を全社的に推進するため、DX戦略事業本部を新設する。業務の効率化と生産性の向上をはかるとともに、マーケティング機能の充実で顧客接点の強化に取り組む。これに伴い、ウェブ推進部は「ウェブ戦略部」へ名称を変更する。

 営業統括本部では、添乗員同行の旅行商品を国内・海外ともに一層強化するため、TC戦略部を設置する。全国の各営業本部化にあった添乗課を一元化し、添乗業務を中心としたサービス機能を、全国において同水準で充実させる。

 九州営業本部では、九州統括センターを再編成・強化し、統括部を新たに置く。営業拠点数の多い九州営業本部内の管理部門の機能を高める目的だ。

ジョルダン、土佐くろしお鉄道 1日乗車券をスマホ利用で

2023年2月22日(水)配信

土佐くろしお鉄道「土佐くろおでかけきっぷ」

 ジョルダン(佐藤俊和社長、東京都新宿区)は2月22日(水)、土佐くろしお鉄道(金谷正文社長、高知県四万十市)が企画・運行する「土佐くろおでかけきっぷ」、「ごめん・なはり線観光1日フリーきっぷ」をモバイルチケットで売り出した。

 同サービスによって、両チケットをスマートフォンでキャッシュレスに購入でき、購入のための窓口探しや時間に捉われることなく、接触機会を最小限に抑えられる。

 「土佐くろおでかけきっぷ」は、高知県南西部を走る中村・宿毛線が土日祝日限定で、普通列車が1日乗り放題となる。高知の観光には外せない四万十川や足摺岬観光などの人気スポットを巡るのに適している。価格は税込で大人500円、子供300円。

 「ごめん・なはり線観光1日フリーきっぷ」は、高知県東部を走るごめん・なはり線が1日乗り放題となる。オープンデッキを備えた観光車両が人気を集め、車窓からは雄大な太平洋が一望できるほか、沿線の観光施設や飲食店などで受けられる割引や特典付き。価格は税込で大人1670円、子供840円。

23年は海外旅行回復へ 心理的ブレーキを解き放ち、ムード復活の契機に(JATA経営フォーラム)

2023年2月22日(水) 配信

髙橋広行会長があいさつした

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は2月21日(火)、オンラインで「JATA経営フォーラム2023『旅行業再生~質的転換へのアクション~』」を配信した。同フォーラムは3月31日(金)まで公開する。髙橋会長は冒頭あいさつで、訪日旅行と国内旅行の回復の道筋が見えている一方で、「2023年は依然として足踏み状態が続いている海外旅行をいかに回復させるかが、今年度のJATAの最大のテーマ」と話した。

 5月8日(月)から新型コロナの感染法上の分類が2類相当から5類へ引き下げられることを受け、髙橋会長は、「海外旅行が回復しない理由について、コロナに対する不安や周囲の目を気にして委縮する人々のマインドセットに要因があると考えている。コロナが季節性インフルエンザ並みに扱われることで、人々の心理的ブレーキが解き放たれ、海外旅行ムードが復活するその契機になれば」と期待を寄せた。

 また、JATAとしてやらなければならないことの2点に「海外旅行の機運醸成」と「新たな需要創造」を挙げた。

 海外旅行の機運醸成では、昨年7月に行った海外旅行復活キャンペーンの第2弾を準備中だとして、会員の協力を呼び掛けた。

 新たな需要創造については、「単にボリュームを増やせばいいというものではなく、我われ旅行会社が知恵を絞り付加価値を作り出して、お客様の琴線に触れるような旅を提供し続けることが旅行会社の存在価値である」(髙橋会長)という考えのもと、同フォーラムのパネルディスカッションで議論を深める。

 このほか、昨年6月の定時総会において旅行業再生戦略会議の提言のなかで発表された、国内の宿泊・観光施設の基本情報を集約し、レジデンス機能を備えた「観光業共通プラットフォーム」の準備も進めていると報告。

 また、会員各社の持続可能な取り組みを共有する目的で、SDGsアワードを23年から新たに行う予定だ。

 同フォーラムの開催に当たり、観光庁の和田浩一長官は文面にて来賓祝辞を寄せた。

 今後は引き続き国内外の観光需要の本格的な回復・拡大をはかることが重要だとして、「国内交流拡大」、「インバウンド回復」、「高付加価値で持続可能な観光地域づくり」の3つの戦略のもと、観光の復活に取り組んでいく旨を述べた。

 基調講演には日本総合研究所会長の寺島実郎氏が登壇し、「2023年世界の構造変化の中で」をテーマに話した。

 このほか、セミナーではコンプライアンスや持続可能な観光、インボイス制度などをテーマに3種類開催した。7つのパネルディスカッションは、観光関連業界から官民学の垣根なく有識者を集めて意見を交わし、旅行業経営について考える機会とした。

煌星観光(千葉県佐倉市)が破産 負債は約1億9800万円(帝国データバンク調べ)

2023年2月22日(水) 配信

 煌星観光(千葉県佐倉市)は2月7日(火)、千葉地裁佐倉支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約1億9800万円。

 同社は2015(平成27)年6月に設立。主に中国からの訪日観光客向けに、県内および首都圏の観光を行う貸切バスの運行を手掛け、19年5月期には年間収入高約2億円を計上していた。

 しかし、新型コロナウイルスの影響により、インバウンド需要が急減。21年5月期の年間収入高は約2000万円に落ち込んだ。この間、コロナ融資を受け、延期開催された東京オリンピック・パラリンピックでの需要回復や、国内客の利用増加に期待したものの、業況は改善しなかった。

 車両のリース代など未払い金が膨らんでいたなか、22年3月に代表が死去。事業継続が困難となったことから、取締役が債務整理を弁護士に一任し、今年に入り準自己破産を申請していた。