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「味のある街」「水羊かん」――えがわ(福井県福井市)

2019年12月7日(土) 配信

(有)えがわの「水羊かん」1箱800円(大)▽福井県福井市照手3-6-14▽☎0776(22)4952。

 
 水羊かんの季節といえば?「夏」と答えるのが一般的。唯一「冬こそ旬!」と独自路線を貫いているのが福井県だ。

 
 こたつに入りながら、薄い箱に流された一枚板の水羊かんをいただくのが福井流。材料には黒糖が使われているので、コクがあるのに甘さは控えめ。水分多めのプルプル食感が特徴の、和のご当地スイーツである。

 
 熱湯で寒天を溶かしたところに厳選されたあずきあん、特上の黒砂糖、ざらめ糖を混ぜて大きな釜を使って煮詰めてから冷やしていく。40~50度まで冷やした液体状の水羊かんを容器に流し込んで仕上げる。
 
 季節感を大切にと、毎年11~3月末までの冬期限定。県内外の方々への贈答品にも最適だ。由来は諸説あるが、丁稚羊かんの流れを汲むといわれ、大正・昭和のころ、関西に奉公に来ていた丁稚さんが里帰りの折りに食べた和菓子だという。
 
 「なぜ冬に食べるの?」と食通で福井出身の義兄に聞いても「わからない。ただ昔からそうだった。お正月に食べるものだと聞いたことがあるよ」と。食文化として冬に甘味「水羊かん」がポピュラーになったのは、冷蔵庫があまり普及していない時代に、糖度の低い水羊かんを夏に作ると、すぐ腐ってしまったことが要因の一つという。雪は降るけれど水羊かんは凍らない。そんな気候風土にあってこそ、水羊かんが冬に広まったという。
 
 「えがわの水羊かん」は密封容器に入っているので、お取り寄せも可能だ。防腐剤など一切使用しておらず早めの召し上がりをおすすめする。保管は必ず冷蔵庫で。
 
 銀座一丁目にある「食の國 福井県」に「えがわの水羊かん」が並んでいた。小豆餡の風味より黒砂糖の味の方がかなり勝っている。思ったより薄味であっさりしている。
 
 「冷蔵庫でぎんぎんに冷やして食べるとさらに美味しい」と義兄。木のへらでそろりとすくい、つるりと口に入れて黒砂糖の甘さを感じながら熱々のほうじ茶をすする。東京にいながら、波の花舞う越前海岸の風景が広がってきた。
   
(トラベルキャスター)
 
 

コラムニスト紹介

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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