test

より日本人の日常へ 訪日台湾人らが花見体験

2018年4月9日
編集部:平綿 裕一

2018年4月9日(月) 配信 

4月5日、東京・代々木公園で行われた花見体験のようす。満開の八重桜の下、日本の花見文化を楽しんだ

 

台湾・香港向けの訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」を展開するジーリーメディアグループ(吉田皓一代表)は4月5日に東京・代々木公園で、日本の花見文化体験を行った。11人が参加し、満開の八重桜の下、初めての花見を楽しんだ。

 対象は同サイトの利用者である台湾・香港人。訪日回数2回以上の割合(観光・レジャー目的)をみると、台湾は80%、香港は83%とリピーターが多い。主要観光地はすでに一巡した感があり、より日本人の日常に入りこんだ文化や体験に目が向いている。

 「日本にはもう30回以上来ていて、日本全国回りました。ただ満開の状態を見たことはなく、今回体験できて夢が叶った」(60代の台湾人女性)。日本に慣れ親しんでいる台湾人は、日本人の生活文化に高い関心を示すという。同社サイト上でも「寿司屋での正しいマナー」などは注目が集まる。観光情報だけでなく、「日常生活に隠れている文化やマナーに関する記事は人気がある」(同社)と分析する。

 参加者は、桜の種類や花見の流れなどの説明を受け、酒と弁当、花見団子など、日本人の花見の楽しみ方を満喫した。 

 1人で参加した20代の台湾人女性は「仙台からお花見のためにやってきた。座ってみんなでお弁当を味わいながらする花見を体験できて、日本の日常になじめた気がしました。非常に面白かった」と語った。

前列左から2番目が、吉田代表

地方分散化とFIT化

 観光庁の調査によると、ここ数年、リピーター数の割合は全体の6割前後で推移し、17年1761万人だった。このうち観光・レジャー目的別でみると、韓国と台湾、中国、香港の国・地域が8割以上を占める。

 地方訪問率は台湾が1回目で78%、香港は72%。10回以上だと台湾が119%で、香港が115%と、地方訪問率が大きく増える。

 滞在中、今回したことを比べると「日本酒を飲むこと」は台湾の1回目が25%で、10回以上は40%。香港も1回目は31%で10回以上は46%と実施率が上がる。

 一方で「テーマパーク」をみると、台湾人の場合は1回目(32%)と比べて10回目以上(16%)の実施率は半分に減る。日本に来る回数が増えるほど、日本の文化を楽しむ傾向がわかる。

 FIT(個人旅行)化も進む。旅行手配方法では、1回目は団体ツアーが44%で、10回以上は半分の22%。香港ではより顕著で、1回目の団体ツアーが22%で、10回以上は6%と4分の1近くになる。個別手配は、台湾の10回以上は6割、香港は7割を超える割合だった。

 地方への分散と、FIT化は言われて久しいが、台湾・香港などは数値としても目に見えて変化がある。観光による地方活性化に向け、より日本人の日常生活に迫った体験などの重要度が増していきそうだ。

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。