test

レジャー施設の2割「チケット代」を値上げ、フリーパスは5千円超え

調査レポート
2026.07.16
株式会社帝国データバンク
2026年「主要レジャー施設(テーマパーク)」価格調査




株式会社帝国データバンクは、全国の主なレジャー施設におけるチケット料金動向について調査・分析を行った。


SUMMARY
国内の主要レジャー191施設(テーマパーク・遊園地、水族館、動物園)のうち、2026年に入場料などの「チケット料金」を値上げする施設は50施設・約26%で判明した。前年(71施設・37%)に比べ、値上げとなるレジャー施設は3割減少した。


[調査対象]全国の主なレジャー施設(遊園地・テーマパーク・動物園・水族館)計191施設。なお、対象の変動は下記の通り
■ 新規  :ポケパーク カントー(東京)
■ 対象外:ノースサファリサッポロ(北海道、閉園)、東京ドームシティ アトラクションズ(東京、休業中の為)
[注1] 一般券(入場料)=チケット料金のうち、施設へ入場するための金額。
フリーパス=チケット料金のうち、1Dayパス料金または回数券・体験料金(入場料未設定時)。
[注2] 「遊園地」は、大規模な体験型アトラクション(遊具)を有するテーマパークを含む
[注3] 一部施設での料金設定および施設区分の定義変更を行ったため、2025年以前の価格について再集計を行った。修正後の数値は本調査データに反映されている

主要レジャー施設の2割で「チケット代」値上げ、前年から減少
国内の主要レジャー191施設(テーマパーク・遊園地、水族館、動物園)のうち、2026年に入場料などの「チケット料金」を値上げする施設は50施設・約26%判明した。前年(71施設・37%)に比べ、値上げするレジャー施設は3割減少したものの、人件費の増加分や電気代を転嫁する動きが続いているほか、ハイシーズン時に料金を引き上げる「変動料金制」の導入も進み、値上げの動きが続いた。


施設別に値上げした割合をみると、「テーマパーク(遊園地を含む)」は対象101施設のうち、32施設がフリーパスを含めたチケット代について値上げした。2025年(51施設)から大きく減少したものの、約3割のテーマパークでチケット価格が改定された。「水族館」(7施設)は前年から減少した一方、「動物園」(11施設)は前年から増加した。





フリーパスは平均5千円超え、調査開始以降で初
価格改定前後のチケット料金をみると、チケット種別や施設ジャンルによって傾向が分かれた。2026年におけるレジャー施設全体の「一般券(入場料)」平均価格(大人1名)は1768円だった。2025年平均(1697円)に比べ4.2%・71円上昇し、金額の上昇幅としては2022年の調査開始以降で最高だった。このうち、遊園地・テーマパークで多く導入されている、入場料とアトラクション乗り放題がセットとなった「フリーパス」の平均価格(最高額)は5033円となり、3.2%・158円増となった。調査開始以降で初めて平均価格が5000円を超え、全チケット種別で最も高額だったものの、値上げ幅は3年ぶりに100円台にとどまるなど、急激な価格上昇ペースからは一服感もみられる。5月のGW期間や夏休み期間などのハイシーズン料金、土日祝日料金などダイナミックプライシング(変動料金制)、追加料金で乗り物の待ち時間を短縮するチケットも登場し、フリーパス・一般入場料ともに価格上昇が進んだ。


この結果、一般的な入場料とフリーパスの平均価格差は、2022年の2571円・2.7倍から、2026年には3265円・2.8倍となった。ダイナミックプライシングの導入が確認できたレジャー施設は、対象191施設のうち少なくとも32施設となった。


施設ジャンル別にチケット料金平均をみると、「一般券」平均が最も高いのは「水族館」の2202円だった。餌代などの飼育コストや電気代、水質維持などエネルギーコストの影響を受けやすく、2022年以降の値上げ率では34.6%増(1636→2202円)と、全施設で最も大きかった。ただ、大幅な価格改定が相次いだ2023年以降は小幅な上昇にとどまり、2026年の上昇幅は前年平均から44円・2.0%増にとどまり、全ジャンルで最も小さかった。「テーマパーク」の入場料は1728円となり、前年平均から106円・6.5%増加した。「動物園」は1473円で、全施設で最も料金が低かった。動物園では、2022年時点(1283円)に比べると1割超の値上がりとなっているものの、テーマパークや水族館に比べると値上げの伸びは緩やかだった。餌代の高騰など物価高の影響で、動物園でも入場料を引き上げる動きが広がっているものの、市町村など自治体・公営による運営が多いため公共サービス色が強く、値上げに対する利用者の反発が大きいことから、値上げ幅が少額にとどまるケースが目立つ。



「気軽に買えない」値段設定、付加価値をどう訴求するかがカギ
値上げが「モノ」から「サービス」へと波及する動きが広がり、花火大会などコト消費にも「一部有料化」や「プレミアム化(高額化)」の動きが急速に進んでいる。レジャー施設でも、電気代や人件費をはじめとした運営コストの上昇を反映した値上げに加え、繁忙期や土日祝日などに通常と異なる料金設定を行う「変動料金制(ダイナミックプライシング)」の導入・拡大など、利用状況に応じた柔軟な料金設定が普及している。

ただ、こうした施策は集客力の高い一部のテーマパークや水族館などに限られるほか、特にテーマパークのフリーパスは2022年比で約23%高くなり、家族4人で来場した場合の負担増加額は数千円規模に達するなど、家計の負担も重くなっている。近年のレジャー消費は「モノ消費」から「コト消費」へ移行しているものの、物価上昇のペースに賃上げが追いつかず家計の実質的な購買力が低下している現状では、大幅な価格改定が来場者の減少を招くリスクも顕在化しつつある。実際に、「若者のテーマパーク離れ」に代表されるように、若年層における高額な価格設定に対する来園意欲の減退や、価格に対する期待値とのズレから、コアなファンや既存顧客のリピート率が低下するといった動きもみられる。


2026年以降もレジャーチケットの価格は値上げの動きが続くとみられる。ただ、これまでの一律的な値上げではなく、付加価値の高いチケット種別の拡充や変動料金制、さらには訪日外国人向け料金の導入などを通じて収益を確保するなど、「どのような価値なら利用者が対価を支払うのか」を考慮した柔軟な価格戦略が問われる局面に突入するとみられる。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。