近年の日本の社会運動の歴史を振り返ると、1960年代に最盛期を迎えていた学生運動は、70年代初めに沈静化し、過激派はテロとして地下に潜り、その他の人々は豊かな暮らしを求めるようになった。その結果、バブル経済が到来。しかし、その崩壊後に新たな貧困層が生まれたことにより、手作りの文化と社会参加が見直されるように。この動きに2011年の福島第一原発事故が拍車をかけ、より多くの人々による積極的な社会貢献活動への取り組みが始まった。■静岡県三島でDIY精神のコミュニティスペースをオープンし、出版活動も行っているCRY IN PUBLICの創設者の1人、ブリアン・クリフトン氏をインタビュー。■「脱資本主義宣言」の著者として知られる鶴見済氏が語る、彼が6年前に始めた「くにたち0円ショップ」の、ものを売らない理由とは。■別名リトルプレス、「ZINE(ジン)」と呼ばれる少部数の個人出版物が増えてきた。東京でZINEを手掛ける2人のアーティストを取材。■投げ銭システム、太陽エネルギーなど、型破りな手作り音楽フェス「橋の下世界音楽祭」の主催者、バンド・タートルアイランドのボーカル愛樹氏に会って話を聞いた。
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□〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉フランスで Do It Yourself !
パリの文化施設エスパス・ジャポンが開催した金継ぎワークショップ
先日パリ市内で、大型 DIY フェア (Salon du Do It Yourself) が開催されました。近ごろのフランスでは、「DIY」がエコロジーを意識したハンドメイド文化を総称する流行語になっています。雑誌「マリ・クレール・イデー」が協賛するこの5日間のイベントは、手芸から雑貨、モード、インテリアそして料理までをテーマとする、とにかくおしゃれでクリエイティブな手作りワールド。ビジターのほとんどが女性で、地方からの来場の多さも特徴的です。会場内の300近いテナント出展者は、個人クリエーターから企業までさまざま。日本からの参加も多く、メイドインジャパン商品のセンスと繊細さは相変わらず人気です。美しい梱包技術も日本の文化として広まりつつあるなか、今年は東京に本社を置く梱包用品のシモジマの参加もありました。一方、このフェアはヨーロッパ随一のワークショップ数を誇っています。500以上の有料アトリエの中には日本関係のものも多く、とくに金継ぎワークショップのオンライン予約は早々に満席。フランス人の異文化への関心の高さがうかがえます。クリスマスシーズンと相性のいいこの見本市、来年も目が離せません。
大阪府が水辺空間をみどりと遊歩道でつなぎ、憩いの場となるみどり豊かなにぎわいづくりに取り組んでいる「中之島にぎわいの森」と、2010年からコラボレーションしてきた「DREAMS COME TRUE WINTER FANTASIA」。すでに5つの水辺で「ドリカムツリー」を植樹し、普段は街のランドマークとして、冬はイルミネーションに彩られたクリスマスツリーとして訪れる人々に親しまれている。