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3・3%増の425億円を要求 観光復興の本格化と「稼げる観光地」へ(22年度観光庁予算概算要求)

2021年9月6日(月) 配信

概算要求総括表(観光庁資料より編集部が作成)

 観光庁はこのほど、2022年度予算の概算要求で、前年度予算比3・3%増となる425億3500万円を求めた。このうち、一般会計は177億3500万円(同19・7%増)。東北復興枠は計8億円を要求した。国際観光旅客税(出国税)を充当する項目には240億円(同8・0%減)を計上した。ポストコロナを見据えた本格的な観光復興の実現をはかるほか、「稼げる観光地」へ転換するための支援や取り組みを実施していく。

地域独自の観光資源で稼げる観光地をつくる

 22年度予算は前年と同様に、新型コロナ感染症への対応や緊要な経費は上限額なしの「事項要求」として、別途所要の要望を行うことができる。今後の感染状況や観光需要の動向なども踏まえ、国際観光旅客税の歳入見通しも考慮し、年末に向けて予算編成過程で検討する。

 事業イメージとしては、「地域独自の観光資源を活用した地域の稼げる看板商品の創出」を目指す。自然や食、歴史、文化、芸術、地場産業などの、地域ならではの観光資源を活用したコンテンツについて、ブランディングや販路開拓を支援する。

 また、観光地の中核となる宿泊施設の改修などにより観光地を再生し、観光サービスの高付加価値化を地域一体となって面的に実施する取り組みを、重点的・集中的に支援していく考え。

2つの新規事業でコンテンツ・モデル形成

 22年度の新規事業は2つ。ポストコロナを見据えた新たなコンテンツ形成支援事業と、持続可能な観光推進モデル事業にそれぞれ4億5000万円を求めた。

 新たな市場やニーズを開拓し、誘客に取り組もうとする地域に対して、専門家の派遣支援を行う。また、このコンサルティングを受けたコンテンツを活用した取り組みのモニターツアー実施への支援も行う。

 とくに、「第2の故郷づくり」として中長期滞在者や、反復継続した来訪者の増加を目指す地域には、その地域との継続した関係性を築くためのきっかけ作りを支援する。例として、プロボノ(自らの職業を通じて得たスキルや知識を提供するボランティア活動)や、貸農園・農産物のオーナー制度、お祭りへの定期的な参加など。これらの効果・課題を検証し、優良事例の横展開をはかっていく。

 また、持続可能な観光推進モデル事業においては、サステナブルツーリズムとして日本が世界の旅行者から選ばれる観光地になるよう、「日本版持続可能なガイドライン(JSTS―D)」の実践を通じてモデル形成を行う。

 このガイドラインは、観光計画ガイドラインの策定に役立つ自己分析ツールや、地域が一体となって観光地づくりに取り組むためのコミュニケーションツール、ブランド化や国際競争力の向上を目指すためのプロモーションツールとしての役割を持つ。

 これまでモデル地域として支援したのは15地域。普及・啓発を行ったのち、モデル地域の認証制度を設ける予定だ。

観光産業の新たなビジネス手法を支援

 観光産業の新たなビジネス手法の導入については、前年度の予算から7倍におよぶ7億円を充当した。宿泊業を地域の観光産業・旅行消費の核となる業種として捉え、宿泊施設を中心として地域全体に広がる付加価値を生み出す取り組みを支援する。

 宿泊事業者+旅行事業者+サブカルなどといった、特定のターゲットに対するハンドメイドな旅行サービスの提供など、複数の業種が連携し新規サービスを導入する。

 また、単純な泊食分離だけではなく、セントラルダイニング導入も含めた、食の魅力の向上や、参加する飲食店の活性化を目指すなどの取り組みを支援する。

 戦略的な訪日プロモーションには、内数として最大の84億3000万円(同14・3%増)を充当した。

 訪日外国人旅行者が大幅に減少している一方で、新型コロナウイルスワクチン接種の進展により欧米を中心に国間の往来を再開する動きも見られる。今後、段階的な国際観光の再開が見込まれるとして、インバウンドの早期回復をはかる。「2030年訪日外国人旅行者数6000万人、訪日外国人旅行消費額15兆円」の目標達成を引き続き目指していく。

出国税は240億円、予算編成で検討する

 このほどの出国税の規模は、国際民間航空機関(ICAO)による22年度の航空需要の回復推計値をもとに240億円を要求した。

 例年では前年度4~3月の出国者実績で出国税を算出している。前年は算出方法を踏襲しながらも、新型コロナ感染拡大による渡航制限でインバウンドが99・9%減という状況を鑑みて、19年8月~20年7月までの出国者数(約2900万人)で算出した。

 出国税を充当する予算に関しては、既存政策の財源の単なる穴埋めをするのではなく、①受益と負担の関係から負担者の納得が得られる②先進性が高く費用対効果が高い取り組み③地方創生を始めとする日本が直面する重要な政策課題に合致する――の3点を基本的な考え方としている。

 前年度の事業例として、ストレスフリーで快適に旅行ができる環境の整備や、地域固有の文化、自然などを活用した観光資源の整備などによる地域での体験滞在の満足度向上──などを実施した。

 具体的な施策・事業については、硬直的な予算配分とならず、毎年度洗い替えが行えるように、観光戦略実行推進会議において、民間の有識者の意見を踏まえつつ検討を行い、予算を編成する。

免税店とIRに税制改革要求

 今回観光庁独自の税制改革要求は、消費税免税制度に係る免税対象者の明確化について求める。

 現行の免税店制度においては、各免税店において非居住者判定などを行う確認業務や、手続きの煩雑により待ち行列が発生している。このことから、免税対象者を「外為法に規定する非居住者」かつ「短期滞在者など」にし、確認方法も併せて明確化することで、確認の手続きが円滑になり、旅行者のショッピングツーリズムの満足度向上を目指す。

 また、IRに関する税制について21年度与党税制改正大綱を踏まえて具体化することを要望した。

 東日本大震災からの復興(復興枠)としては、福島県における観光関連復興支援事業に5億円を要求した。このほか、ブルーツーリズム推進支援事業として3億円を要求。ALPS処理水の海洋放出による風評対策を行う。事業例として、老朽化した海の家の改修や、ブルーフラッグ認証の取得に必要となる取り組みへの支援を通じ、海の魅力を発信するブルーツーリズムの推進をはかる。

 定員要求では、宿泊業の活性化に向けて宿泊業のあり方を構造的に改革するものとして、観光産業課に宿泊業振興企画官を要求。これに合わせた定員の増量も求める。

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