直近の緊急事態宣言では車の検索数が減少 今年のGWは「自転車」が1・5倍増(ナビタイム)
2021年5月28日(金) 配信
ナビタイムジャパン(大西啓介社長、東京都港区)の交通コンサルティング事業はこのほど、新型コロナウイルス感染拡大前から現在までの、ナビゲーションサービスの経路検索数や目的地検索の変化を分析した。この結果、直近(2021年4月25日から)の緊急事態宣言下では自動車や公共交通の検索は減少したが、21年ゴールデンウイークの自転車検索数は、前年の1・5倍となった。
分析内容は主に、交通手段別の経路検索数の変化と、ジャンル別・自動車の経路検索数、GW期間中のスポットランキング(自動車)、GW期間中における都道府県間の越境移動をまとめた。20年2月3日週の値を100とした時の週次の検索数をグラフ化し、比較している。
交通手段別の経路検索数は、20年4月7日~5月25日までの1度目の緊急事態宣言期間中は、自動車と公共交通の検索数が減少していた。一方で、自転車の検索数が増加していたことが分かった。
2度目の緊急事態宣言中(21年1月8日~3月21日)はすべての検索数で伸長が見られた。
4月25日から発令された3度目の宣言中は、自転車の検索数のみ増加し、とくにGW期間の検索数は前年に比べて約1・5倍となった。
GW中のスポット検索では、大型商業施設が人気だった前年に比べ、国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)や、あしかがフラワーパーク(栃木県足利市)など、屋外の観光スポットが人気を集めた。
GW期間中の都道府県間の越境移動については、公共交通機関を利用した移動需要が増えていることが分かった。
徒歩や電車、バス、飛行機、自動車、バイク、自転車、フェリーを対象にした検索を分析した結果、すべての交通手段の全国平均検索数が前年同期比2・4倍に増加した。
とくに、北関東や、山梨、長野、静岡県など中部地方で関東に隣接している県と山陰地方、九州地方は平均より高水準だった。
一方、札幌や東京、名古屋、大阪、福岡などの大都市圏では平均値を下回る結果となった。
この調査は20年2月3日~21年5月16日までの期間を対象に、同社提供の「NAVITIME」や「カーナビタイム」、「自動車NAVITIME」などから同意を得て取得した検索履歴データを活用している。