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総額1.6倍の1062億円を計上 「新たな旅のスタイル」定着目指す 21年度観光庁予算

2021年1月12日(火) 配信

21年度の観光庁予算は総額1061億6500万円となった

 政府は昨年12月18日(金)、2021年度予算を閣議決定した。Go Toトラベル事業予算を除いた観光庁関係予算額は、前年度比40%減の408億7400万円(同680億9400万円)。20年度第3次補正予算(15カ月予算)の649億9100万円を加えた総額で同1・55倍の1061億6500万円を計上した。一般会計では、「新たな旅のスタイル」定着や、新たな観光ビジネス展開の支援、DX推進などを新規予算に加えた。【馬場 遥】

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でインバウンドが減少したことにより、出国税財源による充当額は同49%減の260億6500万円とほぼ半減する。東北の復興枠は前年度と同額の3億円を充当した。

 一般会計では、観光産業の再生を目指し「新たな旅のスタイル」の普及・定着を推進する。DX(デジタルトランスフォーメーション)による魅力的な滞在コンテンツの造成などを新規予算に組み込んだ。

新たな旅のスタイルで旅行需要平準化へ

 「新たな旅のスタイル」は、新型コロナウイルス感染症の社会変化を踏まえ、休暇取得の分散化を進めるために5億400万円を充てる。

 民間企業において長期休暇が取得しづらい、特定の時期に一斉に休暇を取得する、宿泊日数が短い――などの問題点を挙げ、特定の時期や場所に集中して混雑や密が生じやすかった旅行需要の平準化を目指す。

 テレワークの普及も踏まえて、リゾート地や温泉地などで余暇を楽しみつつ仕事を行うワーケーションや、出張などの機会を活用し出張先で滞在を延長するなどして余暇を楽しむブレジャー、企業や団体の本拠から離れたところに設置されたオフィスで仕事を行うサテライトオフィスなどの普及も促進させ、より多くの旅行機会を創出する。

 また、宿泊施設を核とした地域における新たな観光ビジネス展開の支援として、新規で1億円を計上。宿泊施設や観光施設、旅行会社などの事業者らの連携を促す。

デジタル技術活用し観光需要創出目指す

 「DXの推進による観光サービスの変革と観光需要の創出」には8億円を充当。デジタル技術と観光資源の融合で、従来の形に捉われない新しい観光コンテンツ・価値を生み出すことを目的とする。

 オンライン空間上でのツアーを通じて観光地の情報収集や消費の機会を提供する。

 高精度測位技術(位置情報などに使用される)や5Gなどのデジタル技術を複合的に活用し、文化芸術や自然などの既存の観光資源を磨き上げ、新しい観光コンテンツや価値の創出を目指す。

 観光エリアの経営・マネジメントの変革も行う。ホテルの部屋の施錠やショッピングに顔認証を活用し、鍵や財布を持たない「手ぶら観光」を提案する。また、予約・購買・行動などに関するビッグデータの利活用拡大などの可能性を調査する。

インバウンド回復に向け受入環境整備

 インバウンドの受入環境整備に関わる予算は、前年度に比べ軒並み大幅に縮小する。「訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業」は33億8300万円(前年度は54億1200万円)を計上し、多言語での観光情報提供機能の強化や、無料Wi-Fiサービスの提供拡大、キャッシュレス決済の普及などの取り組みの支援をはかる。

 また、最新の知見を踏まえ、観光分野における感染症対策や持続可能な観光の実現に向けた、地域の先進的な取り組みをモデル事業として支援していく。

 国内外の新型コロナウイルス感染の収束を見極めながら、2030年訪日外国人旅行者数6000万人達成に向け、73億7000万円を充て、戦略的な訪日プロモーションを実施する。

Go To延長予算 6月末を基本想定に

 Go Toトラベル事業は、第3次補正予算で1兆311億1400万円を計上。事業者と旅行者双方が感染拡大防止策を徹底し、事業の延長を決めた。

 中小事業者や被災地など、観光需要の回復が遅れている事業者・地域への配分に配慮し、平日の旅行需要の分散化策を講じる。

 また、延長に係る補正予算は6月末までを基本想定とし、感染状況を踏まえながら柔軟に対応する。

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“総額1.6倍の1062億円を計上 「新たな旅のスタイル」定着目指す 21年度観光庁予算” への 2 件のフィードバック

  1. http://www.ryoko-net.co.jp/?p=89114

    コロナ禍の中、GoToも停止、世の中どう変わっていくのか国民みんなが政府の動向に興味が例年以上にある昨今、せっかくの良いまとめ方して分かりやすくニュース記載してくれているなと感じるニュースなのに、添付の画像が小さすぎて、拡大すると文字がぼやけてしまい全く読めないという残念です。こちらの画像、ちゃんと読めるバージョンの添付いただけないですか?

  2. 旅行新聞新社編集部です。ご覧いただきありがとうございます。また、お褒めのお言葉をありがとうございます。ありがたく存じます。さて、画像の件ですがこちら利用しているサイトの仕様でこれ以上大きいサイズでの画像投稿ができなくなっております。ご希望に添えず、申し訳ございません。本紙では表も大きく使用する予定ですので、読者様でしたら次号の1月11・21日号をお待ちくださいませ。定期購読されていないようでしたら、一部売りもございます。ウェブ版とは異なる記事も多く掲載しておりますので、よろしければご検討くださいませ。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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