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伝言ゲームで魅力発信を 各地域の最新情報も 「世界自然遺産観光振興シンポジウム2020」  

2020年10月19日
編集部:入江千恵子

2020年10月19日(月) 配信

Web開催となった世界自然遺産シンポジウム

 東京都と東京観光財団は10月13日(火)、観光従事者を対象にオンラインの「世界自然遺産観光振興シンポジウム2020」(運営事務局:JTB)を開催した。ブランディングの観点から魅力を伝える方法について説明を行ったほか、屋久島や知床など国内4地域の代表者が観光素材や最新情報を紹介し、約200人が視聴した。

 基調講演は「旅行会社と考える世界自然遺産の新しい魅せ方」と題し、エイトブランディングデザイン代表の西澤明洋氏が登壇。ブランディングとは「差異化であり、地域の魅力の本質を正しく広めるための“伝言ゲーム”」と述べ、新たな切り口としての活用方法を提案した。

 昨今、情報として信頼性が一番高いとされるのは「信頼する誰かが伝えてくれる情報」とし、従来の企業側から発信する広告から変化していると指摘。「一方的に魅力を伝えるのではなく、実際に訪れた人がすすめる伝言ゲームが起こることが結果的に売り上げ増加につながる」と述べた。

 伝言ゲームを始めるに当たり、ブランドに必要な条件には①地域・伝言する人の熱い想い②良いモノ③コミュニケーションチーム――の3つを挙げた。ブランドとは「コンテンツだけに頼らず、仕組みづくりをカタチにしていくことが問われる」とし、そのうえで「最後は“人”であり、その場所で何をしたいのかを言語化し、内外に発信(約束)していくことが今後問われていく」と力を込めた。

 さらに西澤氏は「良いモノがあるから勝手に伝わるのではなく、伝える人がいるから良いモノが伝わっていく。そのうえで、しっかり伝わっていくためのコミュニケーションチーム(企画担当者、伝え行く人など)のつながりが非常に大事」と語る。

 注意点は「ブランディングとマーケティングを混同すること」と話し、売ることをゴールに据えて施策を練るのではなく、どのようにすれば魅力が伝わるかを考えることが重要だと述べた。

 ブランディングデザインは、コミュニケーション、コンテンツ、マネジメント(ブランド戦略)の3階層から成り、コンテンツの魅力をマネジメントし差異化できれば、ブランディングはスムーズに進むとアドバイスした。

屋久島(鹿児島県)

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 1993年に世界自然遺産に登録された屋久島(鹿児島県)は、屋久島野外活動総合センターの市川聡氏が説明を行った。「素材は無限にある。自然をどうアレンジするかが大事」と力を込めた。

 近年、アイランドホッピングの人気が高まっていることを受け、奄美大島発の夜行フェリーを紹介。奄美大島を午後9時20分に出港、屋久島に午前4時40分に到着することで「奄美大島の観光を楽しんだあとに屋久島に来ることも可能」と述べた。

 また、島内の1周道路は約100㌔ある大きな島であることを踏まえ、目的地に合わせて「宿泊場所を選ぶことが重要」だと述べ、効率よく観光するコツだとアドバイスした。

 新型コロナウイルスへの対応は、乗船前や航空機着陸後に体温測定を実施しているほか、縄文杉への登山バスは従来の定員55人から30人に減らして運行している。

 医療は、海上保安庁や自衛隊と連携した搬送体制、1時間程度で結果が判明するPCR検査機の導入を行っている。

 現在、島内のネット環境が整備され、ワーケーションの誘致を進めている。「良好な環境の中でリフレッシュし、仕事の能率を上げてもらいたい」とPRした。

白神山地(青森県・秋田県)

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 1993年に世界自然遺産に登録された白神山地(青森県・秋田県)は、白神コミュニケーションズの後藤千春氏が「究極な癒しの森。五感をフルに活用してほしい」と魅力を紹介した。

 最新情報として、山や森のガイドに特化した秋田県知事認定の「白神ガイド」が2019年度までに24人に増えたことを報告した。また、主にインバウンド向けのDMO「あきた白神ツーリズム」を2019年に設立。外国人旅行者の相談や旅行商品開発のサポートを行っている。

 新型コロナウイルス対策では、入場者の制限や誘導を実施しているほか、ガイドの対策として前後2週間の健康チェック、ガイド・レシオの少人数化に取り組んでいる。

 観光素材には「なべっこ遠足」を挙げた。秋田県の文化のひとつで、秋の新米収穫後に屋外できりたんぽ鍋などを食べる風習があるという。ガイドツアーに組み込むことで、地元ならではの体験を提供できる。

知床(北海道斜里町・羅臼町)

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 世界自然遺産には2005年に登録された。知床ネイチャーオフィスの松田光輝氏は、知床の豊かな自然と生態系について「一度にすべてを見ることはできない。知床は何回も行かなければならない場所」とPRした。

 宿泊施設は、斜里町・ウトロ温泉地区のキャパシティは約3500人と多い。一方、漁業が中心の羅臼町は民宿が多いほか、インバウンド対応のゲストハウスもある。また、知床観光ホテル(2010年廃業)跡地に加賀屋(石川県・和倉温泉)の進出が検討されているという。

 新型コロナウイルスへの対応は、各業界のガイドラインに沿った感染症対策を講じているほか、シンボルキャラクター「知床トコさん」を使ったポスターなどで新しい生活様式を呼び掛けている。

 新たな見どころは「ウトロ鮭テラス」を挙げた。サケ・マスの漁獲高が日本一の斜里町にあり、サケなどを荷揚げするようすをウッドデッキから見下ろせる施設で「多い時は1隻で40㌧ほど積んで帰港する。水揚げ作業を次から次に見ることができ、かなり迫力がある」と紹介した。

 ほかにも、季節ごとのおすすめ情報について「冬はエゾシカやキツネ、モモンガなどの動物が見られる。夏は涼しく星もきれいで、桜は7月まで見られるので、本州で見逃してしまった人もぜひ来てほしい」と多くの魅力を語った。

小笠原(東京都)

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 世界自然遺産への登録は2011年。小笠原村観光局の根岸康弘氏は「小笠原はリピーターに支えられている観光地」と述べ、旅行客のつながりの強さを強調した。

 定期航路のスケジュールから、片道24時間の航海と最低3泊の現地滞在が必要となり、その間に旅行客同士の仲が深まり、リピーターが増えという独特の魅力を紹介した。小笠原ファンを集めたイベントは、初回の300人から現在では2500人まで増えているという。

 「新大阪駅を午前7時20分の新幹線に乗れば、午前11時出港の定期船に乗ることができる。羽田空港からも竹芝桟橋までアクセスが良い」とPRした。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の水際対策として、8月11日から定期航路の乗船客を対象に無料のPCR検査を実施。9月1日からは乗船前に検査結果が分かるように迅速化されている。

 自然豊かな小笠原では、ドルフィンスイムのほか、ダイビング、ホエールウォッチング、ハイキング、戦跡めぐりなどができる。海遊び以外に「小笠原は亜熱帯のジャングルが、白神山地にはブナの原生林があり、世界自然遺産の各地域にはさまざまな種類の原生林がある。旅行会社には原生林を巡るツアーなどを作ってほしい」と要望した。

 

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