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横ばいのブライダル市場、多様なスタイルで活性化を

2018年3月2日
編集部:謝 谷楓

2018年3月2日(金) 配信

【表1】国内の婚姻数の推移と増減率.。2012年以降、減少が続いている(クリックで拡大)

ブライダル市場のマーケット規模が縮小するなか、業界ではさまざまなウェディングスタイルを提案することで活性化を狙う。JTB首都圏が運営する「ウエディングプラザ銀座本店」では、開設から5年を経て、年間挙式数が初年度と比べ20%アップを達成。3月1日(木)には、事業強化と業務拡大のためリニューアルオープン(移転含む)を果たした。

【表2】ブライダル市場と婚姻の増減率を比較した。市場規模は回復傾向にあるのが分かる(クリックで拡大)

 ブライダルの市場規模は近年、微減傾向にある。矢野経済研究所の調査によると、17年の市場規模(予測)は2兆5,150億円。昨年と比べマイナス0・6%となっている。【表2】は市場規模と婚姻数の増減率を比較したもの。12年以降、市場規模の縮小は落ち着きを見せつつあり、減少率は縮まってきた。婚姻件数の減少がつづいているにもかかわらず、横ばいが続く理由として、婚礼ニーズの多様化とそれに合わせた商品展開・販売方法の充実を挙げることができる。

 観光と挙式双方で消費増を狙える「リゾートウェディング」に対する注目が高い。沖縄県では、リゾートウェディング客の県内消費額を少なくとも約180億円(2016年)と見積もる。チャペルでの挙式だけでなく、沖縄のビーチや自然を背景にしたフォトウェディングも人気で、アクティビティの1つとして取り入れる観光客も多い。新婚旅行の記念にフォトウェディングを行うという考え方も広まっている。フォトウェディングは、インバウンドにも好評だ。

 ワタベウェディングでは、体験談や婚礼のスタイルから、好みのウェディングを見つけられるよう、ウェブサイトに工夫を施している。ユーザーは来店前に、リゾートウェディングに関する情報を得ることができるため、初対面のプランナーとのイメージ共有も容易だ。海外だけでなく、沖縄をはじめとした国内リゾートウェディングの普及にも力を入れている。

 JTB首都圏が運営する「ウエディングプラザ銀座本店」も、主力はリゾートウェディング。オープン記念の「相談会&セミナー」では、ハワイやグアム、バリ島、沖縄を中心に説明を行う予定となっている。

 なお、結婚情報誌「ゼクシィ」を企画運営するリクルートマーケティングパートナーズの調査(結婚トレンド調査2017・全国)によると、挙式や披露宴パーティの総額は減少に転じたものの、招待客1人当たりにかかる費用は3年連続の増加となった。招待人数が減少傾向にあるなか、1人当たりの負担が増加した格好だ。内容面では、参列者との絆や思い出の共有をはかる演出に対する人気が高まっている。

 絶対数が減少するなか、観光商品としての面白さや、ユーザーの要望に真摯に応じる姿勢、演出力が一層求められそうだ。

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