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11月から新免税制度へ リファンド方式に移行、不正転売防ぐ(木村観光庁長官)

2026年10月23日(金)配信

観光庁の木村典央長官は10月21日に会見を開いた

 観光庁の木村典央長官は10月21日(水)に開いた定例会見で、11月から移行する外国人旅行者向け消費税免税制度「リファンド方式」について問われ、免税購入品が日本国内で不正に転売・消費される実態や疑念など、免税制度の趣旨や意義を損なう事案に対応できるものと説明した。新制度により「適正な運用がはかられると期待する。国民の理解も醸成され、インバウンド消費を下支えしていくうえで不可欠な消費免税制度の継続、充実につながる」と語った。

 同制度は、外国人旅行者に対し、免税店が免税対象商品を税込価格で販売し、空港で海外への持ち出しを確認したうえで消費税相当額を返金(リファンド)するもの。

 移行に向けては、免税店への周知活動、空港・海港における免税手続き用端末の設置、旅行者向けの周知広報など、業界団体から順調に準備を進めていると報告を受けたという。引き続き、「関係省庁や事業者と連携しながら、円滑な制度移行に向けた対応を進める」と力を込めた。

□九州ふっこう応援割、10月宿泊分から開始

 10月1日宿泊分から始まった観光需要喚起策「九州ふっこう応援割」に対する問いに、応援割の利用状況については、主要旅行会社などに行った聞き取りを報告した。木村長官は「販売前から旅行者からの問い合わせが寄せられ、販売直後には多くの予約が入り、早期に販売上限に達した。総じて堅調に利用が進んでいる」との認識を示した。

 応援割に対する関心が高いことの表れであると評価し、「事業目的である九州地域の観光需要の早期回復と喚起がはかられることにつながり、観光庁としても望ましい」との考えを述べた。

 地震による風評被害や旅行需要の回復状況は、応援割が開始された直後であり、実施主体である各県の執行状況や効果を含めた旅行需要の動向を検証する必要があると見解を示した。現段階の応援割の利用状況や旅行会社に行った聞き取りなどを踏まえ、「旅行需要は回復傾向にある。引き続き、各県における予算の執行状況などを踏まえた需要の動向を注視していきたい」と話した。

□不正アクセスの影響、個人情報の管理徹底へ

 不正アクセスなどを受けて、観光関連事業者から個人情報流出の可能性が疑われる事案が相次いでいることについては、「利用者が不安を招くともに、観光産業全般に対する信頼を損ないかねない。早急な対応が必要である」と強調した。

 同事案は、エイチ・アイ・エス(HIS)と、旅行予約サイト「スカイチケット」を運営するアドベンチャーで発生。両社からは、個人情報保護委員会への報告や、影響を受ける可能性のある旅行者への連絡、原因究明と再発防止に向けた対応を進めていると報告を受けていると説明した。

 観光庁は、両社に適切な利用者対応を求めたほか、旅行業者に対して関係法令の順守、個人情報の管理体制や取扱状況の点検など、個人情報の適正な取り扱いの徹底や、再発防止に万全を期するよう通知した。宿泊業者に対しても、内閣官房国家サイバー統括室から発出されたサイバーセキュリティ対策に係る具体的な注意喚起について周知したと述べた。

 10月1日からは、改正労働施策総合推進法に基づき、すべての事業主にカスタマーハラスメント(カスハラ)対策が法的義務となった。宿泊・旅行業界も同法に基づき、カスハラ対策マニュアルの作成や基本方針の策定、講師を招いた会員向け研修会の実施などが進められていると把握。観光庁として「従業員が安心して働ける職場環境の整備は、人材の確保、定着の観点からも極めて重要であると認識している」と話し、厚生労働省や業界団体と連携したカスハラ防止に向けた対策を講じる考えを示した。

 このほか、国連が定めた2027年の「持続可能で強靭な観光国際年」に向けて、9月25日(金)に官民学で構成する「ナショナル・コミッティー」を設置し、取り組みを始動したと紹介。同日、世界観光機関(UN Tourism)と連携したセミナーも開いた。国内での国際年の活動登録と公式ログマークの使用承認は、12月ごろから観光庁Webサイトで受け付ける予定。

 9月に開かれた「ツーリズムEXPOジャパン2026」については、各国の観光大臣と会談した木村長官が「日本に対する期待が大変高い」と振り返った。日本との直行便を開設し、訪日旅行者と日本人海外旅行者の双方向の増加を要望する声が多かったと述べた。

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