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ブッキング、日本の地域の魅力を発信するプロジェクト始動 AIと3.7億件のレビューで地域へ誘客

2026年6月9日
編集部:飯塚 小牧

2026年6月9日(火) 配信

(左から)山田桂一郎氏、ヌノ・ゲレイロ氏、ルイス・ロドリゲス氏、牧野友衛氏

 ブッキング・ドットコム・ジャパンは6月2日(火)、東京都内で報道関係者を対象に、地域観光の新たな可能性を探るイベント「AI×世界中3.7億件のレビューから読み解く、地域観光の新たな可能性とは」を開いた。AIを活用し、日本の地域の魅力を発信する新たなプロジェクト「おもてなしリレー」を開始することを紹介したほか、専門家を招いてパネルディスカッションを実施した。

 日本代表のルイス・ロドリゲス氏は同社が持つレビューデータから、「日本で最も居心地の良い都市」として、10都市が高い評価を得ていることを紹介したうえで、「データを見ると、旅行者はリアルな心のつながりを持つ体験を求めている」と分析。まだ知られていない日本の地方の魅力を世界に発信するため、この10都市からまず大分県由布市と鹿児島県奄美市、長野県・野沢温泉村の3カ所に焦点を当て、「おもてなしリレー」として、本物の日本文化や体験などを紹介していく。

 AIと同社のビッグデータを活用することで、「一人ひとりに合う日本の地域を提案することができる」とし、「まだまだ日本の魅力ある地方は知られていない。このギャップを埋めるのが我われの役目だ」と力を込めた。

 また、北・南アジア地区リージョナルディレクターのヌノ・ゲレイロ氏は日本は世界から最も検索されている観光地であることを示し、「2025年は4200万人の訪日客が訪れているが、30年の目標も達成できるだろう。これをどう地方へ誘えるか」と言及。地方誘客へは、同社のサービスが寄与できることを訴え、「真の体験が最も価値がある。我われが、おもてなしや食、文化などすべてを融合させて紹介することで、日本の魅力をさらに高められると信じている」と述べた。

 イベントには、メタ観光推進機構代表理事の牧野友衛氏が登壇した。メタ観光はこれまでの観光ではない情報を観光資源化し、地域の多様な魅力を可視化する考え方。牧野氏は「スマートフォンの普及などで人の関心が広くなり、さまざまな理由でさまざまな場所に出かけている。従来の観光が捉えられない魅力が各地域にある」とし、「100万集客するスポットではなく、1万人集客する100スポットでもいいと考え取り組んでいる」と述べた。

 また、観光カリスマで和歌山大学客員教授などを務める山田桂一郎氏は地域の在り方について、「世界で評価を受けるのは、観光地化している地域ではなく、暮らしや文化、自然を守り続けた場所。魅力を見つめ直し、アイデンティティを磨きながら、その価値を伝えることが大切だ」と述べた。

 訪日外国人客数6000万人の目標への所感は「本来の目的は6000万人を達成することではない。地域がいかに豊かになったか。観光は目的ではなく地域をよくするための手段」とした。「これから必要なのは集客競争ではなく、地域で価値を共有するエコシステム。行政や宿泊、飲食、一次産業、教育、金融など多様な組織がそれぞれの役割を持ちながら、どのような地域を未来に残したいのか、共通認識を持たなければならない」と述べ、「自分たちの本質的な価値を次の世代にどうつなげていけるのか、この延長線上に観光があるべき」と持論を展開した。

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