25年上半期「飲食店の倒産」458件と過去最多に 「日本料理店」が大幅増加(帝国データバンク調べ)
2025年7月22日(火) 配信

帝国データバンクは2025年上半期(1~6月)に発生した飲食店の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は前年同期比5・3%増の458件と、3年連続の増加となった。上半期として過去最多で、「通年では初めて900件台に到達する可能性がある」(帝国データバンク)状況だ。
業態別にみると、居酒屋を主体とする「酒場・ビヤホール」が同6・3%減の105件で最多。前年から7件減ったが、3年連続で100件を超え、高水準で推移している。
町中華やラーメン店、焼肉店、カレー店などの業態が中心となる「中華・東洋料理店」は同12・8%増の88件と過去最多となった。
とくに増加が目立つのは「日本料理店」で、同53・3%増の46件と、初めて40件を超えた。帝国データバンクは、「団体客の減少や節約志向の高まり、経費削減による企業の接待需要の縮小が逆風となった」と分析する。
倒産要因をみると、コロナ禍で受けたダメージから回復途上にあるなかで、「とくに食材費や人件費など運営コストの増加が影響し、収益確保のメドが立たなくなったことで事業を諦めるケースが多く見られた」(同)という。25年上半期では、飲食店の倒産全体のうち、約1割の50件が「物価高」に起因した倒産だった。
