ユネスコ無形文化遺産の「古川祭」 4月19、20日の週末に飛騨市で開催
2025年4月2日(水) 配信

岐阜県飛騨市の古川町で4月19日(土)、20日(日)に春の訪れを告げる「古川祭」が開かれる。ユネスコ無形文化遺産に登録され、国重要無形民俗文化財に指定されている伝統的な祭り。両日ともに週末の休日開催となるのは2014年以来、約11年ぶりという。
同祭は気多若宮神社での厳かな神事と時代絵巻の神輿行列、豪華絢爛な屋台行列の“静”の行事と、さらし姿の男性らがもみ合う勇壮な「起し太鼓」の“動”の行事で構成される。
起し太鼓は19日の午後8:30ごろから、まつり広場の祝いの唄「若松様」の合唱とともに大太鼓の乱れ打ちによる「打ち出し」で始まる。高張提灯と丸子提灯を持った老若男女、子供たちの賑やかな提灯行列に先導された行列が、20日午前零時過ぎまで市街地を練り歩く。通りの十字路から突っ込んでくる「付け太鼓」と呼ばれる小太鼓との激しい攻防は迫力そのもの。付け太鼓をくくりつけた約3.5メートルの棒を垂直に立て、一番上で繰り広げらる曲芸「とんぼ」も見どころ。
屋台は19日の朝、全9台が屋台蔵から曳き出されてそれぞれの町内を巡り、翌20日の早朝にまつり広場に曳きそろえられる。獅子舞やからくり人形、子供歌舞伎の奉納もあり、時代絵巻を紐解いているかのように艶やかという。祭りのフィナーレは「夜祭」が開かれ、夕刻になると屋台が提灯を灯しながら厳かに町内をまわる。