グランプリは「劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』×北海道函館市」 観光振興の功績評価 第15回ロケーションジャパン大賞表彰式開催
2025年2月28日(金) 配信
第15回ロケーションジャパン大賞の表彰式が2月20日(木)、東京都内で行われ、「劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』×北海道函館市」がグランプリに選ばれた。
2024年の映画興行収入が158億円を超えてトップとなったことや、函館市と共にグッズ販売、ロケ地マップの作製、スタンプラリーの実施などでさまざま施策を展開し、観光振興に貢献したことが高く評価された。
大泉潤函館市長は「大変精密に函館の風景が描かれており、何度も映画を見た市民が多い。聖地巡礼で訪れた人も大変楽しんだと思う」と喜びを語った。
同賞は、地域活性プランニング(藤崎慎一社長、東京都港区)の発行するロケ地情報誌「ロケーションジャパン」が主催するもので、①支持率②撮影サポート③行楽度④地域の変化――4つの指標と約2万人の一般投票を基に審査された。今年は、2023年11月1日~24年10月31日に公開、放送された映画・ドラマ・アニメ40作品・61地域がノミネートされた。
部門賞のうち、支持率部門では「大河ドラマ『光る君へ』×京都府宇治市、福井県越前市、滋賀県大津市」が選ばれた。
NHKの番組をインターネットで視聴できるサービスNHKプラスの平均視聴数が、37.9万ユニークブラウザと歴代の大河ドラマで最高だったことや、「#光る君へ」がXの国内トレンドで1位になったことが評価された。
表彰式では松村淳子宇治市長と山田賢一越前市長、佐藤健司大津市長に壇上で表彰状が授与された。
藤崎社長はロケーションジャパン大賞について、「(受賞で)メディアが取材に来る。これによって、地元をはじめ全国に成果が知れ渡る」とさらなる地域活性化につながることを強調した。
同日、「ロケツーリズムアワード」の授賞式も行われ、地域大賞に千葉県旭市、企業大賞に北海道中央バスがそれぞれ輝いた。
同アワードはロケツーリズム協議会に参画する地域・企業のなかからロケ実績を活用し成果を上げた地域と企業を観光庁が選定・表彰している。
旭市は、ドラマ「孤独のグルメ」で特産品を紹介されたこと、全国初の「ロケ弁グランプリin旭市」で市の魅力の認知度向上に取り組んだほか、ドラマなどの露出で23年のふるさと納税寄付額が前年比で約2倍だったことが受賞につながった。
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米本弥一郎市長は「ロケツーリズム事業には、官民一体となりオール旭で取り組んできた。これが評価され、非常に嬉しい」と感想を述べた。また、「市を紹介する際は、『銚子市の隣の街』と説明し、理解してもらっていた。ロケの町『旭』といわれるよう力を尽くす」と力を込めた。
北海道中央バスは、グループで運営する小樽天狗山(北海道小樽市)において撮影されたドラマ「First Love 初恋」などさまざまなロケ実績を活用し、国内外からの観光客増加につなげた点や、グループ連携で聖地づくりに注力し、小樽市の活性化に貢献した点が受賞につながった。
総評で、山田実希編集長は「受賞した制作者と地域は作品公開後の再開の場として、関係をより深めてほしい」と呼び掛けた。さらに、「(授賞式に出席している)地域は撮影の対応力が抜群に高い。(表彰式が)制作者と地域は交流をはかり、新たな作品の誕生に向けた出会いになれば」と話した。