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「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(159)記憶に残るサービス お客様の心の掴み方

2024年4月14日(日) 配信

 

 飲食業界のおもてなし力を、長年感じています。2、3時間の短い時間でお客様に感動を与え記憶させ、リピーターを創造していく。安さやボリューム感でリピーターを得る店もありますが、注目したいのは、サービス力の高さで多くのお客様に愛される店です。私もこうした店に伺い、お客様の心を掴む接客のヒントを得ています。

 あるとき、友人と2度目となる店に行きました。その店では、シェフがカウンター越しにお客様へ声を掛け、料理前の食材をカゴに盛って、お客様一人ひとりに披露します。お客様の中には、このようすをスマホで撮る人も増えています。

 料理前の食材を見せながら、写真を撮るお客様へのサービスでもあります。料理はおいしく品数も多く、メイン料理を食べるころには、お腹がいっぱいになりました。シェフには「少しメインのポーションを落としてほしい」とお願いしたほどで、「量がセーブできるメニューも作ったら」と伝えました。

 お店を出たあと、友人からは「美味しかったけど、あの店は何か損をした気分になるので、もう行かない」と、意外な感想を聞きました。メイン料理と何品かは「もう少し食べたい方は、遠慮なくお申し出ください」と何度も聞かれました。お客様の中で、手を上げている人が何人もいたのですが、我われは残念ながらお腹いっぱいでした。友人はそこに不満を感じたようなのです。

 私は「食べられないのだから仕方ない。余ってももったいないじゃない」と言うと、友人は「だけど、同じ料金を払っているのに、たくさん食べられる人が得しているみたいで、何か嫌な感じがした」。バイキングも同様で、「納得できない」と言っていました。

 別の店では、その友人が「これはうれしい」と、小さな紙袋を手に笑顔を見せていました。その店では、名物の炊き込みご飯のお替わりをお客様に尋ね、お替わりをしなかった私たちにも、「お夜食にいかがですか」とおむすびにして持たせてくれたのです。

 フレンチの店では、デザートとは別に小さな焼き菓子が出されるところもあります。お腹いっぱいでも、コーヒーと一緒に食べられますが、おしゃれな小箱を用意して「お持ち帰りになりますか」と声を掛けてもらえば、「またここに来たい」と思ってしまいます。友人も「ものすごく得した気分」と大満足でした。

 お客様が、提供するサービスをどのように受け取るかを知ることは、他店との違いを創造するために大切です。食後の入浴後、部屋に夜食が届けられていたことや、チェックアウト時に「道中でお召し上がりください」と用意されたおむすびを思い出しました。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

 

 

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