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トキ消費でファンづくり 既存資源+関心あるモノで新企画を (エンバウンド)

2023年12月6日
営業部:後藤 文昭

2023年12月6日(水) 配信

魅力発信に温泉むすめ活用(和歌山県白浜町)

 全国で若者の温泉旅行離れが課題となるなか、温泉地の魅力を国内外に発信する地域活性化プロジェクト「温泉むすめ」のキャラクターを活用し需要を取り込んでいる温泉地が注目を集めている。同コンテンツを仕掛けたエンバウンドの橋本竜代表に、温泉地が若者需要を取り込むうえで必要なことを聞いた。
◇  ◇

 20―30代の若い層の「旅行離れ」ということが言われていますが、私は「旅行から離れている」のではなく、「情報が届いていない」と思っています。

 今の若い人は情報過多の生活を送っているので、不要と判断した情報は遮断してしまいますが、関心のある情報に出会えばすぐに行動に移します。そのため、若者の興味、関心をリサーチし、若い層に刺さる企画を組み立てることが必要だと考えています。

 企画を考えるうえでは、非再現性、限定性などの要素をもった、「トキ消費」による差別化が重要になります。今は温泉旅館のサービスのクオリティが全体的に向上し、差別化をはかることが難しくなってきています。だからこそ原点回帰し、その地域特有の長所を生かした「貴重な経験」ができる企画を打ち出す必要があります。

 ただし、その地域特有の観光資源の磨き上げは観光地や温泉地では既に行われてきたことと思います。そこで視点を変え、若者の興味、関心あるモノとの組み合わせを試してみるのも有効ではないかと思っています。

 しかし、今の若者に何が刺さるか正確に予測することは難しいです。だからこそ情報収集や企画の試行錯誤を重ね、その地域のファンを創出することができる企画を能動的につくり続けていくことが大切です。

 我われエンバウンドが展開している「温泉むすめ」も、温泉地ごとの個性を持ったキャラクターを作ることで、各温泉地を差別化しながら若い人に対して地域の魅力を発信しています。

 導入している温泉地では、現地限定販売のグッズや、特別な特典、体験が付属する宿泊プランなど、そこにしかないモノを用意するなどし、温泉むすめと既存の観光資源を組み合わせることで、来訪のきっかけを創出しています。

 また、全国22の温泉地では、その地域の温泉むすめを観光大使に任命していただき、温泉地の魅力発信のために幅広く活用していただいています。

 サステナブルなファンづくりのカギは、さまざまな声を取り入れながら、柔軟に新しい手法に取り組もうとする意識を持つことではないでしょうか。

橋本竜代表

 

 

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