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スタジオジブリ初の観光動画「風になって、遊ぼう。」が好評 愛知県

2022年2月15日
編集部:飯塚 小牧

2022年2月15日(火) 配信

ジブリの世界観が観光動画に(※こちらから動画は開けません)

 愛知県はこのほど、スタジオジブリが制作した同県の観光動画「風になって、遊ぼう。」の再生回数が、公開から2週間で約30万回に達したと発表した。スタジオジブリが初めて手掛けた観光動画で、ジブリ作品に通底する、風や飛翔、走る喜びや、歴史を感じるノスタルジーを巧みに織り込んだ構成に加え、映像や音楽とのシナジーも相まって、公開直後からYouTube上では好意的な反響が大きいという。

 動画は、全編を通して愛知県内で撮影を行った実写作品。県内の観光スポットを単に紙芝居的に見せるのではなく、主人公の少女が「風になって」各地を駆け巡るストーリー仕立ての構成になっている。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、1月27日(木)に開かれたメディア向け発表会で、「(ジブリが)アニメーションでないものを手掛けるのは、非常に珍しい」と語っている。

 中川龍太郎監督は、「スタジオジブリの素晴らしい作品たちが表現してきた、疾走感や冒険への憧れを表現する『挑戦』」と受け止め、制作をスタート。ジブリの作品世界に通じるロケ地を探すため、この種のショートムービーでは異例となる、通算10日以上に及ぶロケハンを愛知県内で実施した。中川監督は、出演者の「走り方」にもこだわり、オーディション参加者に実際に走ってもらう選考を重ねて、ランニングフォームが美しい園原ららさん(愛知県在住)を少女役に選定した。

疾走感を表現するため、ランニングフォームが美しい園原さんを選定©2022 Studio Ghibli

 YouTube上のコメントでは、「少女が走り出した瞬間、カメラの視点がまるで風になったような気持ちにさせてくれた」「カメラワークのおかげで臨場感が本当に凄すぎるし、現実世界なのにジブリの中に入ってるみたいだなって思ってたらメイとサツキの家(原文ママ)が出てきて鳥肌立ちました…」「風に乗って、豊かな自然と暮らす人々の気配や歴史を感じながら旅している様で、心地よく、この土地を大切にしたいなぁ、と胸に迫るものがありました。商業的じゃなく、物語を展開させるPR動画…流石です」など、絶賛する声が多数寄せられているという。

 動画には県民にも良さを再認識してもらいたいという狙いもある。愛知県の調査では、県民が友人や同僚に対し、愛知県への観光を薦める可能性は低い傾向が続いており、2020年の調査でも、48.0%が「可能性が低い」との選択肢を選んでいる。2週間以上県内を巡った神奈川県出身の中川監督は、「この作品を通じて、実際に愛知にお住まいの方々にふるさとの素晴らしさを再発見してもらえたら、こんなに嬉しいことはない」とコメントしている。

 なお、動画で紹介しているのは全15スポット。(※番号は動画内での紹介順)。

 

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