「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(4月号)」

2025年5月2日(金) 配信

https://zoomjapon.info

特集&主な内容

 本誌では昨年の9月と10月、日本と台湾の関係を特集しましたが、今号ではベトナムと日本との関係に焦点を当てました。かつてフランスの植民地だったこともあるベトナムは、現在、在日外国人の国籍では中国に次いで2番目です。しかし中国や台湾と日本との関係とは違い、在留ベトナム人が急激に増えたのはここ30年で、就労している外国人では、中国人を抜いて一番多いという現実を解説しています。お話を伺ったのは、「日本人の知らないベトナムの真実」(扶桑社、2024年)の著者で開発経済学者の川島博之さんをはじめ、小豆島の石材所で働くベトナム人の若者たち、東京のコンビニでアルバイトをするベトナムの女学生です。グルメページでは、日本での米不足の問題について解説しています。旅行ページでは喜界島を取り上げました。

〈フランスの様子〉ヴェルサイユといえば宮殿ではなく自転車

「動画。“まるで屋外のショールーム”:ヴェルサイユで大人気のカーゴ自転車」(3月23日。Le-Parisien紙のウェブサイトより)

 コロナ禍を経て、フランスではパリをはじめ、各地で自転車の利用が明らかに増えている。◆パリ西郊外のヴェルサイユでも、自身も自転車の愛好者の市長は、自転車専用レーンの増設なども積極的に取り組んでおり、最新の調査では、中規模以上のフランスの自治体で自転車の使用率が一番だった。◆最近の流行りは、子供を乗せるための「ヴェロ・カルゴ(カーゴ自転車)」と呼ばれる、前方の二輪の間にサイドカーのようなものがある三輪自転車。◆これは、フランスの子供乗せ自転車のスタンダードで、子供の安全と親の安心を考えたうえでのフランスの形だが、そもそもオランダやベルギーですでに人気のタイプだ。◆登下校に親や親の許可を得た大人が付き添うフランスの小学校では、この自転車での送迎も増えており、ヴェルサイユの小学校では、最近は朝になると多くのカーゴ自転車が並んでいる。◆ただし、車体がかさばるため、自宅や外出時の駐輪スペースの問題が生じ始めており、自治体にもさらなる対応が求められているという。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旅行新聞 編集部〉

万博で大蛇55体が舞う、石見神楽55年ぶり大舞台へ

2025年5月1日(木) 配信

石見神楽を代表する演目「大蛇」

 島根県浜田市は6月19日(木)、20日(金)の2日間、開催中の大阪・関西万博のEXPOホール「シャインハット」で、伝統芸能「石見神楽」の特別公演を実施する。

 『IWAMIKAGURA HEROES 石見神楽「大蛇」降臨!受け継がれる情熱の軌跡~石見神楽を創り出したまち浜田~』と題した公演で、石見神楽が万博の舞台に立つのは、1970年の大阪万博以来、55年ぶり。

 本公演では石見神楽の人気演目「大蛇(おろち)」を、55年にちなみ、大蛇55体による空前の規模で初披露する。ほかに、「恵比寿」「大江山」など、地域で愛され続ける演目を行う。

 また、公演に合わせ若者世代に人気の現代美術家兼イラストレーターの古塔つみ氏がキービジュアルを制作。特設サイトなどで使用している。

 公演は6月19日(木)午後6:00~、20日(金)午前10:30~、午後2:00~/

モバイルチケット導入、花めぐりパスで周遊促進(山陰花めぐり協議会)

2025年5月1日(木) 配信

 

 島根、鳥取両県にある花をテーマとした6施設で組織する「山陰花めぐり協議会」は4月から、各施設に入園できる共通チケット「山陰花めぐりPASS(パス)」に電子モバイルチケットを導入した。

 これまでは施設ごとにもぎる紙チケットのみだったが、モバイルチケットの追加で利便性を大幅に向上させ、周遊観光をさらに促す狙い。モバイルチケットは日本語のほか、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語、ベトナム語、タイ語の計6言語に対応し、インバウンド向けにPRする。

従来の紙チケット(ポケットサイズの冊子タイプ)も引き続き販売する。

 6施設は、鳥取側が、とっとり花回廊▽中国庭園燕趙園▽湖山池ナチュラルガーデン。島根側が、日本庭園由志園▽松江フォーゲルパーク▽しまね花の郷。

 パス料金も同日から改訂し、1冊3500円(税込、子供料金設定はなし)。元々入園無料の湖山池ナチュラルガーデンを除く、5施設にそれぞれ1回入園できる。5施設すべてに入園した場合の通常料金は4550円のため(シーズンによって異なる)、1050円お得だ。一畑トラベルサービスの本社営業所、出雲、隠岐、境港の各営業所のほか、出雲大社に隣接する古代出雲歴史博物館内のツアーデスクなどで取り扱う。

 購入日から1年間有効のため、季節ごとにめぐるなど自分のペースでゆっくりと利用できる。

 5施設ではパス利用者への特典も用意する。花回廊は「花の種」、燕趙園は隣接する道の駅燕趙園の梨ソフトクリーム50円引き、松江フォーゲルパークは花のポストカードセット、由志園は高麗人参茶試飲券、しまね花の郷はオリジナル花カレンダーポスターをそれぞれプレゼントする。

リロバケーションズが「Fry to Fly Project」に参画 SAFの原料になる廃食用油を提供へ

2025年5月1日(木) 配信

航空機の燃料にSAFを使うプロジェクト「Fry to Fly Project」

 ホテル・旅館運営、再生事業などを手掛ける、リロバケーションズ(田村佳克社長、東京都新宿区)は4月30日(水)付けで、航空機の燃料に使用済みの食用油(廃食用油)を原料としたSAF(持続可能な航空燃料)を使用するプロジェクト「Fry to Fly Project」に参画した。同プロジェクトは日揮ホールディングスが事務局を務め、企業や自治体など多数の団体が参加している。

 リロバケーションズは全国で40施設以上のリゾートホテル・旅館を運営しており、9割以上の施設で食事を提供している。日々、厨房では一定量の廃食用油が発生し、これまでは産業廃棄物として処理していたが、同プロジェクトを通じて新たな資源として活用することが可能となった。同社の施設は朝食と夕食の提供が主で、調理油の使用料が安定的であることから、継続的で効率的な廃油回収ができるという。

 今後は、各施設ごとの保管体制や衛生管理の整備を進めたうえで、5月下旬から廃食用油の提供開始を予定する。

 同社は「一つひとつの“旅”の記憶が、未来の“旅”を支える力へとつながっていく――、このプロジェクトを通じて、当社は今後も脱炭素社会の実現と地球温暖化の抑止に取り組みながら、人々の豊かな余暇の創出に貢献していく」と意気込む。

25年春の叙勲・褒章 清水嗣能氏(旭日小綬章)、北敏一氏、西海正博氏(旭日双光章)ら受章

2025年5月1日(木)配信

 政府は4月29日付で、2025年春の叙勲および褒章受章者を発表した。本紙関連では、旭日中綬章に元全日本空輸(ANAホールディングス)社長の篠邊修氏、旭日小綬章に全日本ホテル連盟会長の清水嗣能氏、旭日双光章に全国旅行業協会副会長の北敏一氏、北海道ホテル旅館生活衛生同業組合理事長の西海正博氏が受章した。

 国土交通省の大綬章・重光章の受章者は、5月9日(金)に皇居で親授式および伝達式が行われ、中綬章以下の受章者は5月14日(水)に東京プリンスホテル(東京都港区)で伝達式が行われる。

 本紙関連の受章者は次の各氏。

 【勲章】旭日中綬章 篠邊修(元全日本空輸社長)航空運送事業功労

 旭日小綬章 清水嗣能(全日本ホテル連盟会長)=ホテルあけぼの社長 観光事業振興功労

 旭日双光章 北敏一(全国旅行業協会副会長)=トラベルシティ社長 観光事業振興功労▽西海正博(北海道ホテル旅館生活衛生同業組合理事長)=森の雫RIN社長 生活衛生功労

 瑞宝中綬章 有野一馬(元北陸信越運輸局長)=元全国旅行業協会専務理事、全日本ホテル連盟専務理事 国土交通行政事務功労

東京プリンスが快眠セラピスト監修の宿泊プラン 「やさしい快眠サポートステイ」発売

2025年5月1日(木) 配信

快眠グッズを備える

 東京プリンスホテル(池田智総支配人、東京都港区)は4月30日(水)から、快眠セラピスト・三橋美穂氏監修の良質な睡眠が体験できるステイプラン「やさしい快眠サポートステイ」を売り出した。

 春は寒暖差が激しく、新しい環境などで自律神経が乱れやすい季節といわれる。そんな春の不調に「眠り」からアプローチをしようと、選りすぐりの快眠グッズをそろえた。

 ベッドでもイスでも利用できる多機能マッサージシートのほか、振動で温ケアもできる「ホット&ウェーブアイマスク」、弾力性に優れた昭和西川の快眠枕「MuAtsu Pillow Bounce」を備える。また、持ち帰りができるグッズとして、日本製の3重ガーゼを使用し、綿100%で通気性・吸水性に優れた柔らかな着心地のパジャマと、睡眠の質の向上や日中の眠気の改善に役立つ睡眠をサポートするサプリメントを用意。快眠のコツが詰まった三橋氏の著書もプレゼントする。

 同ホテルは滞在イメージとして、チェックイン後はデジタル機器の操作は一休みし、本を読みながらのひとときを提案。入浴後は優しい肌触りのパジャマに着替え、マッサージシートやアイマスクでリフレッシュしてからサプリを飲んで睡眠することをすすめる。

 快眠プランの設定は2026年3月31日(火)まで。1室2人利用時の1人料金は1万4600円から。

一休、4月に新たに宿3軒 「一休Plus+」加盟へ

2025年5月1日(木) 配信

天ノ寂

 高級ホテル・旅館の予約サイト「一休.com」を運営する一休(榊淳社長、東京都千代田区)は4月30日(水)、4月に3軒の宿が「一休Plus+」に加盟したと発表した。

 加盟した宿は、天ノ寂(熊本県・天草松島温泉)、YANMAR SUNSET MARINA CLUBHOUSE&HOTEL(滋賀県守山市)、MAISON SHIRO(北海道・長沼町)。

YANMAR SUNSET MARINA CLUBHOUSE&HOTEL
MAISON SHIRO

 「一休Plus+」は、「一休.com」の中でもさらに厳選された宿で構成され、国内オンライン旅行予約サイトでは、同サイトでのみ予約できる。

「八ッ場湖の駅丸岩」がリニューアル 群馬・長野原の観光振興と活性化を

2025年5月1日(木) 配信

八ッ場湖の駅丸岩と水陸両用バス

 群馬県・長野原町の「八ッ場湖(みず)の駅丸岩」が4月26日(土)、地元のベンチャー企業、Dts creation(冨澤裕二社長、群馬県・長野原町)の指定管理のもと、リニューアルオープンした。湖の駅は、同社が運行する水陸両用バスの発着所にもなっており、今後は地元農産物を活用した新メニューの提供や、交通インフラとの連携強化を通じて、地域の観光振興と活性化を目指す。

 同施設は2020年に開業。建物は1929年に建てられた旧長野原町役場庁舎をモチーフにデザインされており、一部には旧庁舎の木材が再利用されている。別事業者が指定管理者として運営していたが、撤退により今年3月末で営業を終了していた。

 他方、Dts creationは首都圏から草津温泉への高速バスや八ッ場ダムでの水陸両用バスの運行などを行っており、同施設を高速バスの休憩所や水陸両用バスの発着場所として利用。こうしたことから、町の発展と雇用創出に寄与しようと、今回の指定管理者に名乗りを上げた。

 新たな価値提供として、同社の子会社で農業を営むトミーファーム(冨澤裕二社長)が生産した、新鮮な野菜を使用した新メニュー「いもんぶらん」などを開発。ここでしか味わえない食の魅力を発信していく。

 今後は7月1日に、敷地内に新たなカフェをオープンする予定。地元食材を生かしたカフェメニューの提供や、観光客の憩いの場としての機能強化をはかる。同社は「地域や観光客に愛される施設づくりを進め、長野原町の観光振興と地域経済の発展に貢献していく」とコメントしている。

訪日客を地方誘客へ、体験重視や少人数旅行に訴求(JNTO)

2025年5月1日(木)配信

JNTOの出口まきゆ理事

 日本政府観光局(JNTO、蒲生篤実理事長)は4月23日(水)に開いた会見で、地方誘客の強化に向けた取り組みについて紹介した。JNTOの出口まきゆ理事は、最近の訪日外国人旅行者の傾向として①体験重視②少人数旅行③地方志向――の3つを挙げ、これらを切り口に地方体験の訴求に注力していく考えを示した。

 体験重視(コト消費)としては、日本ならではの体験や地域の人とのふれあいを求める傾向が多いと説明した。海外の旅行会社やメディアを招請した際、Snow(雪)やサステナブルな旅行、日本ならではの食や工芸、非日常の体験、健康意識などの地方体験が好評だったと報告した。

 訪日客の旅行形態も変化が進み、個人やグループ旅行、家族旅行、FIT(海外個人旅行)などの少人数旅行が増加傾向にあると説明。オンライン旅行会社(OTA)経由の予約も伸長していることから、送客強化地域を選定し、OTAと連携した地方部への送客や販売を促進する取り組みを行ったと報告した。

 地方志向に向けては、25年秋ごろに海外の旅行会社やメディアを招き、地方体験と商談会を行う「アドベンチャーウイーク」を東北で開催する。このほか、地方志向を踏まえてJNTOのSNSやグローバルサイト、ニュースレターを活用して情報発信を実施する。

 出口理事は、地方誘客に向けた2025年度の方針について「戦略的な訪日マーケティングとして、航空会社との連携やアジアにおける大規模キャンペーンのほか、高付加価値旅行、アドベンチャートラベルなどを推進する。それを受けとめるための国内関係者との連携強化、国際会議やインセンティブ旅行の誘致に取り組んでいく」と語った。

JAL自社養成パイロット業務体験のエントリー開始 運航乗務職や航空業界への理解を 

2025年5月1日(木) 配信

パイロットの業務内容など紹介(イメージ)

 日本航空(JAL)は4月25日(金)から、2025年度のJAL自社養成パイロット業務体験のエントリーを開始した。職業体験を通じて、運航乗務職の業務や航空業界についての理解を深めてもらうのが狙い。

 プログラムはパイロットの具体的な業務内容や、1日の仕事の流れを紹介し、パイロットの使命感や安全への想い、仲間と協力して安全なフライトを達成する方法を知り、体験することができる。

 自社養成パイロットは入社前に特別な知識や操縦資格が不要で、一からパイロットを目指すことができるという。同社は「業務体験を通じて職業観に触れたい方、将来自らの手で『人・モノをつなぐ架け橋になりたい』」という夢を持つ皆様のご応募をお待ちしております」と呼び掛けている。

 エントリーの対象者は、大学生または大学院生、高等専門学校(専攻科)の学生。短期大学は除く。3年生以上は対面もしくはオンラインの選択制で、1・2年生はオンライン形式となる。実施期間は夏タームが8月20~27日、秋タームが10月5~10日の期間中に1日実施する。

 エントリー期間は夏タームが4月25日~7月6日まで、秋タームが7月7日~8月31日まで。JAL採用ホームページ内から申し込む。毎回応募多数の人気企画のため、体験参加には選考を実施する。