アジア太平洋12市場の旅行動向調査 国内外問わず旅行先は「日本」が人気 Klook調べ

2023年9月27日(水) 配信

旅行に関する意識調査(Klook調べ)

 訪日旅行・観光予約プラットフォームのKlook(イーサン・リン代表、香港)はこのほど、アジア太平洋地域の12市場で旅行に関する意識調査を行った。これによると、11市場の旅行先トップ3に日本がランクインしており、日本市場の84%が日本国内の旅行を予定していることから、旅行先として国内外問わず人気が高いことが分かった。

 調査は7月1(土)~14日(金)、マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイ・ベトナム・中国本土・香港・日本・韓国・台湾・オーストラリア・インドの計12市場で、18~40歳の男女2400人(各市場200人ずつ)を対象に行われた。

 インドを除く11市場で日本がトップ3に入り、全体の44%が次の旅行の目的地にしていることが分かった。同社は、訪日リピーターが多い台湾市場(76%)と香港市場(56%)に加え、韓国市場(51%)で日本旅行ブームが訪れた影響と分析している。「日本の全国各地に観光地があり、都市観光だけでなく温泉や自然、地元文化のある地方観光の人気が高まっている」(同社)ことが要因として挙げられる。

 また、旅行予算については、全体回答者の3人に1人が、次の旅行でアジアの平均月収である1069米㌦の2倍以上である2000米㌦以上の予算があると分かった。

 国内旅行が圧倒的に多い日本は、次の旅行の予算も過半数が1000㌦以下と、フィリピンと並び最も低い結果となった。

 一方で、中国と香港は予算1000㌦以下が10%となり、全体的に消費意欲が高い傾向にある。とくに中国は、予算3000㌦以上が6割、5000㌦以上が2割近くを占め、突出して高い消費意欲が伺えた。

 旅行先での体験について、全体の44%が「とてもお金をかけたい」と回答し、「ある程度お金をかけたい」の回答を含めると、体験への投資意欲のある人は85%にのぼった。

 さらに、ミレニアム世代やZ世代にとっては、「旅先で何をするか」という体験は、旅行を計画する際に重要視されるポイントとして、宿泊施設や航空券よりも「体験」に投資意欲を抱いている傾向があった。

 同社は、「Z世代旅行者にとってSNSは最も影響を与えるツールであり、目的地や体験を発見する際、検索エンジンや旅行ガイドよりも、SNSを利用する方が主流となっている」と分析。このなかでも、インスタグラムが最も影響力があり、全体の72%が同SNSを利用して旅行を計画していることが分かった。

多言語生成系AIチャットボット導入 20言語以上に対応 大阪観光局

2023年9月27日(水)配信

チャット形式で正確性の高い情報を提供

 大阪観光局(溝畑宏理事長)は10月16日(月)、運営する大阪公式観光情報サイト「OSAKA―INFO」に20言語以上に対応可能な生成系AIチャットボットを搭載する。これまで設置していたAIチャットボットを刷新し、大幅に機能拡充をはかる。

 新しく搭載するのは、Kotozna(後藤玄利社長、東京都港区)が、JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)と連携して提供する「Kotozna laMondo (コトツナラモンド)」。大阪観光局用にカスタマイズを施し、チャット形式で旅行者からの質問に自然な言葉で回答するという。

 天気などリアルタイムで更新される情報も、特定のWebサービスと連携することで回答できる。対応言語は20言語以上で、ブラウザ言語に応じて表示言語が自動で切り替わるため、旅行者側での言語設定は不要だ。

 「OSAKA―INFO」を中心とした大阪の観光情報を提供するWebサイトの情報をもとに回答するが、Webサイトの情報更新にあわせ、コトツナラモンドも自動更新される。

 コトツナラモンドは、OpenAI(米国)が開発したChatGPTの最新版「GPT―4」を活用する。生成系AIは人間のように自然な対応ができる一方で、個別の具体的な質問に対して、回答の正確性は必ずしも高くないという課題がある。コトツナは固有データベースの学習および独自プロンプトエンジニアリング技術で、正確で信頼性の高い情報提供を実現したという。

 今後、大阪観光局公式・観光アプリ「Discover Osaka」にも搭載予定のほか、レストランや送迎などの予約機能などを取り入れる計画だ。

ライドシェアについての意識調査 国内導入には「試験的・段階的に」求める声 KSI調べ

2023年9月27日(水) 配信

ライドシェアに関する意識調査(KSI Web調査より)

 パブリックアフェアーズ領域でコンサルティングを行う紀尾井町戦略研究所(KSI、別所直哉社長、東京都千代田区)はこのほど、ライドシェアに関する意識調査を行った。

 これによると、ライドシェアの解禁には、賛成が45%で、反対が33%だったことが分かった。国内での導入に対しては、「特区を作り試験的に行うべき」が21%、「観光地や過疎地域に限定するなど、段階的に進めるべき」が18%だった。

 タクシー運転手の減少や高齢化の解決策として、一般のドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」解禁の議論が、政府・与党内で浮上していることを受け、Web調査を行った。

 ライドシェアについて、ある程度を含め内容を理解している人は51%。聞いたことがない人は18%だった。職業別に見ると、ある程度を含め理解できている人は、会社役員・団体役員が6割台で最多。

 また、海外でライドシェアサービスを利用したことがある人は5%だった。

 ライドシェアが国内に導入された場合、乗客として「利用したくない」「あまり利用したくない」が52%なのに対し、「利用したい」「ある程度は利用したい」が30%となった。

 なお、ライドシェアのドライバーに「なりたくない」「あまりなりたくない」が合わせて67%、「なりたい」「時間と条件が合えばなりたい」が14%だった。

 ライドシェア解禁で不安に思う点について、事故時の対応や補償が65%と最多になった(複数回答)。一方で、期待する点では、タクシーより低料金で利用できることが47%と一番多かった。

 ライドシェアが国内で受け入れられると思うかどうかでは、「思う」「ある程度思う」が43%、「受け入れられないと思う」「あまり受け入れられないと思う」が44%と、拮抗する結果になった。

 調査は9月21日(木)、全国の18歳以上の男女1000人に対し、オンラインで実施した。

世界を冒険したい”自称”若者を募集 Peachとpovoが航空券や通信代を支給

2023年9月27日(水) 配信

「世界青年電波隊員」キャンペーン

 ピーチ・アビエーションとKDDIが展開するオンライン専用通信ブランド「povo」はこのほど、世界を冒険したい「世界青年電波隊員」の募集を始めた。人生に刺激を求めている18歳以上の“自称”若者を募り、選ばれた3人に航空券と通信代、冒険代を支給するキャンペーン。

 応募者には、「絶対にこれをやり遂げたい!」という熱意と強い信念を期待する。求める人物像は①“自称”若者②冒険プランを持っている③己の不遇を時代のせいにしている④自分を偽って世渡りする毎日に飽き飽きしている⑤自分は、ここにいていいのだろうかと思っている⑥とりかく人生に「冒険」が足りないと思っている――の6項目。

 支給されるものは、Peachが就航する日本発着の国際線の往復航空券と海外で利用できるpovo2.0の通信手段、冒険プランに応じた最大30万円の冒険代。なお、日本発着以外の交通手段は自由。

 募集期間は10月31日(火)の午後11:59まで。詳細やエントリーはキャンペーンサイトから。

10月の行事振替休日は子供無料に! 箱根小涌園ユネッサン

2023年9月27日(水) 配信

10月は「ハロウィンカボチャ風呂」も実施

 温泉施設の箱根小涌園ユネッサン(松山元信支配人、神奈川県・箱根町)は、10月中に学校行事で振替休日となる月曜日(祝日にあたる10月9日は10日の火曜日)に、子供(3歳~小学生)を対象に「秋の振替休日はお子様“無料”」キャンペーンを実施する。

 同施設は今年の7月に開業以来、最大規模のリニューアルを実施しており、初の流れるプール「ボザッピィリバー」が誕生している。10月は運動会をはじめ、学校行事が多いことから、行事を頑張った子供たちに新しいプールを楽しんでもらおうと、水着で遊べる温泉「ユネッサン」エリアの入場料を無料とする。利用には、休日に学校行事があったことが分かる、ちらしやしおりの提示が必要。

 また、10月1日(日)~31日(火)の期間中は、本物の巨大カボチャを使用した「ハロウィンカボチャ風呂」を開催している。水着でハロウィン気分を楽しめるように、屋外エリアの「超絶景 展望露天風呂」で実施する。エリア内には周囲1.4メートル、高さ60センチほどの超巨大おばけカボチャを用意し、重さ当てゲームを行う。100g単位で重さを当てられた人には抽選でユネッサンペア招待券や「箱根ホテル小涌園」ペア宿泊券など豪華景品をプレゼントするという。

JTB、クルーズ旅行を販売 「お買い物チャンネルQVC」で 9月29日正午放送から

2023年9月26日(火) 配信

(写真左から)MSCベリッシマ、海側バルコニー付き船室(イメージ)

 JTB(山北栄二郎社長)は、テレビショッピングを中心としたマルチプラットフォーム通販企業のQVCジャパン(伊藤淳史CEO、千葉県千葉市)のテレビショッピング番組を通じて、旅行商品の販売を始める。

 第1弾として、JTBがチャーターする「MSCベリッシマで航く 年末年始ニューイヤー グアム・サイパンクルーズ9日間」の旅に、QVC視聴者限定の特別企画をアレンジし、9月29日(金)正午放送から売り出す。

 旅行期間は12月30日(土)~2024年1月7日(日)。当日は、横浜港を出発後に船内で年越しカウントダウンパーティを開き、新年を迎えたのちに、1月3日(水)にグアム、4日(木)にサイパンに寄港し、7日(日)に横浜港へ帰着する。

 旅行代金は1室2人利用で26万9998円からで、港湾諸税4万4000円が別途必要。代金には、船内のほとんどの施設利用、食事、イベントなどが含まれる。QVC会員の特典として、ドリンクパッケージや1人55ドルのオンボード・クレジット、船内チップ付き。

「大人の親子旅」ツアーを販売 ジャルパック×東急ホテルズ

2023年9月26日(火) 配信

京都朝活プラン「利き茶体験」

 ジャルパック(平井登社長、東京都品川区)はこのほど、東急ホテルズ&リゾーツ(村井淳社長、東京都渋谷区)と「大人の親子旅」ツアーを売り出した。体力に少し不安のある親世代が旅を諦めずに、娘や息子世代と旅を楽しんでほしいという想いを込めた、高齢者に配慮した旅行商品。

 両社の女性活躍プロジェクトのメンバーが、旅の課題を女性目線で話し合い、「高齢の親が迷惑を掛けるからと旅行を遠慮している」「働き盛りの子世代が忙しくてなかなか企画できない」という意見を反映。事前相談窓口や、「朝活プラン」、荷物宅配サービスなどを盛り込んだ。朝活は地域ごとに「金箔張り体験」や「利き茶体験」などを用意する。

 ツアー形態はJALダイナミックパッケージで、設定期間は2023年10月1日(日)~24年3月31日(日)。設定ホテルは、ザ・キャピトルホテル 東急と金沢東急ホテル 、THE HOTEL HIGASHIYAMA by Kyoto Tokyu Hotel 、大阪エクセルホテル東急、松江エクセルホテル東急。


スノーピークが陸前高田にキャンプ場オープン 仮設住宅利用エリア跡地に

2023年9月26日(火) 配信

フリーサイト

 スノーピーク(山井太会長兼社長、新潟県三条市)は9月23日(土)、岩手県初の直営キャンプフィールド「スノーピーク陸前高田キャンプフィールド」を開業した。同地は県立のオートキャンプ場だったが、東日本大震災後に仮設住宅エリアとして利用されていた。10年以上が経過し、その役目を終えて新たなキャンプ場として運営を再開する。

 テントサイトは陸前高田の海が臨めるオートサイトをはじめ、フリーサイトやグループサイト、ドッグランサイトを用意。バス・トイレ付のモバイルハウス「住箱-JYUBAKO-」やキャビンサイトも設ける。敷地内には炊事棟や暖房・温水洗浄便座付トイレ、24時間使用可能なシャワールームや洗濯機を完備しており、幅広い層が快適に楽しめる。また、必要な道具をすべてレンタルでき、手ぶらでキャンプが楽しめる「手ぶらCAMPプラン」も利用可能だ。

 キャンプギアとアパレルを取りそろえる直営店のほか、不定期でマルシェも開催する予定。

 所在地は岩手県陸前高田市小友町獺沢155-78、サイト数は145サイト。営業時間は午前9時~午後6時。冬季は午後5時まで。

東武トップツアーズ、大淀町と連携協定 協働でまちづくり推進へ

2023年9月25日(月) 配信

協定書調印式の辻本眞宏町長(前列左から2番目)

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は9月19日(火)、奈良県・大淀町(辻本眞宏町長)と、地域の活性化や住民サービスの向上をはかることを目的に、包括連携協定を結んだ。

 大淀町は、大阪や京都などへアクセスしやすく、四季を身近に感じられる自然豊かなベッドタウンとして吉野郡の中核となっている地域。同協定を契機に、それぞれが有する資源や人材を有効に活用した協働によるまちづくりを推進する。

 具体的には、2025年に開設を予定している「子育て支援拠点施設~未来樹(みらいじゅ)~」に関する取り組みをはじめ、地域の課題解決に向けた提案と施策を推進していく。ほかにも、能楽ゆかりの地「桧垣本座(ひがいもとざ)」をはじめとする地域の財産である文化や文化財を活用して地域活性化を目指す取り組み、NFT(非代替性トークン)を活用したふるさと納税による関係人口の構築など。

櫻井家住宅の見学客急増 「VIVANT」ロケ効果鮮明に 島根・奥出雲

2023年9月25日(月) 配信

櫻井家住宅

 9月17日(日)に放送を終えたTBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」の島根県ロケ地の1つとなった同県奥出雲町の櫻井家住宅の見学客が急増している。

 櫻井家は、戦国武将・塙団右衛門の末裔家で、松江藩の鉄師頭取を務めるなど、たたら製鉄で栄えた。櫻井家住宅は1738年に建てられた母屋を中心とし、国の重要文化財の指定を受ける。

 ドラマでは堺雅人さん演じる主人公・乃木憂助の実家として描かれた。8月13日(日)放送の第5話で、阿部寛さん演じる警視庁公安部の野崎守が乃木家の現当主を訪ねるシーンが放送された直後から観光客が増え始めた。

 住宅に隣接する櫻井家の歴史資料館「可部屋集成館」の尾方豊専門員によると、平時は平日が数人、土・日曜日でも10~20人程度だが、盆以降の土・日曜日は100人を超え、平日でも数十人の見学客が訪れるという。1日600人を超える日もあった。

 9月10日(日)放送の第9話では、役所広司さん演じる乃木卓(ノゴーン・ベキ)が、「奥出雲は古来から米作りとたたらで栄えた地域」と言及。砂鉄採取の場所を稲作地に転用する仕組みなど、たたら製鉄が丁寧に描かれた。

 尾方さんは「若い人が明らかに増えた。ドラマでは奥出雲という名称をはっきり出してくれた。鉄とともに暮らしてきた当地の背景を、短い映像のなかで端的に表現してくれた」と喜ぶ。

 ロケは今年4月に行われ、堺さんや阿部さんらが参加した。堺さんは以前、大河ドラマ「真田丸」で真田幸村を演じた際、櫻井家の初代当主である塙団右衛門役と共演した。現当主・櫻井誠己さんの妻の紀子さんによると、その話しを聞いた堺さんは驚き、隣接する資料館の中にある塙団右衛門の兜や鎧を見て回ったという。

 住宅には1803年に櫻井家に初めて松江7代藩主・松平治郷(不昧)公を迎えたときに造られ、現在は国指定名勝の日本庭園がある。阿部さんは以前、庭師の役をしていたことで庭園についての知識があり、櫻井家の庭園を見て「何もかも完璧!」と目を丸くしたという。

 櫻井紀子さんは「皆さん気さくで本当に人柄が素晴らしかった。堺さんに『おはようございます!櫻井さん!』と声をかけられたのが忘れられない」と振り返る。

 「放送後は赤ちゃん連れの家族が訪れるなど、あまりの変化にびっくりしている。元々見学客が多い紅葉シーズンがどうなるか想像がつかない」と嬉しい悲鳴を上げる。

撮影で使用された「上の間」(通常は入室できない)