〈観光最前線〉米子市にBBQパーク

2022年3月11日(金) 配信

気軽にバーベキューが楽しめる

 鳥取県内でアウトドア事業を展開するスマイルキューブは4月、米子市が管理する弓ヶ浜公園内に「弓ヶ浜公園バーベキューパーク」を開業する。

 バーベキューパークは、米ウェーバー社製の本格グリルやタープ、テーブル、作業台などセットにした区画を計8つ作り、予約制で貸し出す。午前と午後の指定された時間帯で、各2時間30分ずつ利用できる。貸し出し料金はベーシックプランで4950円(1組6人まで)。包丁やまな板、人数分の食器類まで付いた手ぶらBBQプランは7700円(同)。食材や飲み物は各自で持ち込むスタイルだ。

 なお、同社によるとバーベキューパークは、ウェーバー社が4月以降展開する「Weber Select」の認定施設になるという。

【土橋 孝秀】

観光庁、実証実験の成果報告 高校での新科目導入前に

2022年3月10日(木) 配信

(左から)林晃治氏と大原弘氏、北村由美氏、大日方樹氏。教員の立場から課題などを語った

 観光庁は2月25日(金)、オンラインでワークショップ~高等学校の生徒が観光コンテンツを企画開発できるカリキュラムを考える~を開いた。来年度から高等学校の商業科で新科目「観光ビジネス」が導入されるのを前に、実証実験に参加した3校が成果を報告した。

田渕エルガ参事官。観光庁が観光の意義などを学ぶ観光教育の普及していることを紹介した

 冒頭、観光庁の国際関係・観光人材政策参事官の田渕エルガ氏は、観光庁が観光立国の実現を目指す一環で、観光の意義や持続可能な社会を学ぶ観光教育の普及に取り組んでいることを紹介。「2021年度には、高校生が観光コンテンツを企画・開発できる観光ビジネスのカリキュラムを考案した」と語った。

 同科目は、観光資源の課題を見つけたうえで、活用への計画を立て、実施することで、課題発見能力や問題解決力を身に着けることを目指す。

 今回は、金沢商業高等学校(石川県金沢市)と岩倉高等学校(東京都台東区)、徳島県立徳島商業高等学校(徳島県徳島市)の3校が参加し、観光コンテンツからツアーを企画し、発表。岩倉高校と徳島商業高校は、計画したツアーを催行した。

 成果報告では、3校が動画で授業のようすを伝えた。このうち、金沢商業高校は人の心に残り、ほかでは味わえないコンテンツを指すコア体験が、地域の魅力となっていることを教えた。具体例として、大内宿(福島県・下郷町)で提供されている地元のネギを箸代わりにしてそばを食べる「ねぎそば」を挙げた。

 徳島商業高校は、生徒が企画した「自然を満喫ツアー」の内容を紹介。都心に住む家族に非日常を味わってもらおうと、椿谷自然体験村(徳島県・美波町)で山に張ったケーブルを滑車で下るジップラインや、窯でピザを焼く体験を盛り込んだ。

 岩倉高校は、上野駅(東京都台東区)が、最先端な建物が多く並ぶ都心にありながらレトロな外観を楽しめることや、不忍池(同)では、春に桜、夏に蓮の花が綺麗であることを案内するツアーのようすを伝えた。

 パネルディスカッションには、同実験で授業を実施した金沢商業高校の北村由美氏と岩倉高校の大日方樹氏、徳島商業高校の大原弘氏の3氏が登壇した。モデレーターはアコモの林晃治氏が務めた。

 林氏は生徒へのアンケートで観光への興味がある人が実証実験開始前から終了後に13%増え、無い生徒は0%になったことから、「観光に興味を持たせることができた」と語った。

 そのうえで、先生の立場から感じた成果について質問。

 大原氏は「生徒は消費者の立場しか知らなかったが、来てもらうことに対する視点に立つことができた」と振り返った。

 今後の課題については、大日方氏が「観光業界との連携方法は分からなかった。これから交流できる企業など探したい」と話した。

 北村氏は過去に観光に関する授業を実施した経験も踏まえ、「観光資源が少ない地域にある学校は、インターネットでほかの地域を調べれば、授業を行うことができる」とアドバイスした。

シーバスで横浜の桜名所を巡る 3月25日からポートサービスが特別便運航

2022年3月10日(木) 配信

シーバス エース

 ポートサービス(神奈川県横浜市)は3月25日(金)から、横浜の桜名所を巡る春季期間限定特別便「大岡川 桜 クルーズ Sakura Cruising」を運航する。

 同社初となる「SEA BASS 」での大岡川の運河クルーズ。昨年10月に就航した新型シーバス「SEA BASS ACE 」を使用する。

 横浜駅東口のりばを出発し、みなとみらい(観覧車前)から女神橋、国際橋、弁天橋、長者橋などを進み、横浜駅東口のりばへ戻る約60分の船旅となる。船内からは、美しい桜を見上げる臨場感が楽しめる。

 運航は4月10日(日)までで、料金は大人3500円、子供2000円。各便50人限定で、予約は同社予約センターと公式ホームページで受け付けている。

大正から昭和初期にかけての文化や流行を体感 ホテル雅叙園東京 で4月16日から「大正ロマン×百段階段」 

2022年3月10日(木) 配信♯旬刊旅行新聞 ♯ホテル雅叙園東京 ♯百段階段

「港屋絵草紙店」復刻木版画(部分)

 ホテル雅叙園東京 (東京都目黒区)内百段階段で4月16日(土 )から6月12日(日)まで、「大正ロマン×百段階段」が行われる。

大正時代を代表する画家・竹久夢二の作品や、 人気イラストレーター・マツオヒロミ氏の大ヒット作「百貨店ワルツ」とのコラボレーション展示など通じ、大正から昭和初期にかけての文化や流行を体感できる企画。

「百貨店ワルツ」より「美粧部」(部分)

 文明開化の明治時代を経て、それまでの日本には見られなかった新しい大衆文化が大きく花開いた時代、その独自の雰囲気や空気感を持つ華やかなりし「大正ロマン」の世界を、昭和初期の文化財建築で楽しめる。

 竹久夢二は大正ロマンを代表する画家の一人。同展覧会では直筆原画を含む約50点を「港屋絵草紙店」、「美人画」、「童画」、「セノオ楽譜」の4カテゴリーに分け展示する。

 また、会場内にはステンドグラスを配しモダンな喫茶室を再現した部屋も登場。室内に配したステンドグラスに囲まれながら、タイムスリップしたような空間で特別な時間を過ごすことができる。

自然や食などを楽しめる夜間、早朝のコンテンツ造成へ ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構 昨年モニターツアー実施

2022年3月10日(木) 配信

ぬかびら源泉郷・ナイトハイク

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は昨年11月、全国4カ所でモニターツアーを行った。環境省の「2020(令和2)年度温泉地活性化のための夜間・早朝の魅力創出業務」を受託したもの。各地の魅力ある自然や食などを楽しめる夜間、早朝のコンテンツを造成し、新型コロナウイルス感染症などの影響で疲弊した温泉地の活性化をはかるのが目的だ。

 各地の魅力ある自然や食などを楽しめる夜間、早朝のコンテンツを造成し、新型コロナウイルス感染症などの影響で疲弊した温泉地の活性化をはかるのが目的だ。

□ 北海道・ぬかびら源泉郷

三股山荘の朝食

 北海道・上士幌町ぬかびら源泉郷で11月20~22日に行われたモニターツアーは、北海道の中央に位置する大雪山国立公園の東大雪エリアを舞台に、糠平湖畔の夜のネイチャーガイドツアーと、地元の人気喫茶店「三股山荘」が提供する朝食体験が盛り込まれた内容となった。

 「温泉と地域の魅力をもっと知ってほしい」という糠平温泉ホテルの若女将の想いを受けて実現した同ツアー。「人の温もりと自然の魅力が溢れる地域のポテンシャルに驚いた」という声が多くの参加者から上がった。

 一方で、「ぬかびら源泉郷を拠点とした四季折々の過ごし方や、帯広方面からの2次交通を分かりやすく提示する必要がある」など具体的な提案も得られたという。

 ツアーを振り返り担当者は、「今回のコンテンツに対する評価は高く、『車で自由に動いて参加したい』との回答も踏まえ、積極的なPRと、帯広・釧路・旭川など道内観光地と連携した周遊客の誘導戦略も有効」との見解を示した。

□ 福島県会津若松市

会津若松・テントサウナ体験

 福島県会津若松市で11月27~28日、「東山芸妓さんが案内するナイトホッピング」や「猪苗代湖畔でのテントサウナ体験」をメインに据えたモニターツアーが行われた。

 担当者は、「芸妓さんによるガイドや、テントサウナなどの特別なメニューを、通常のツアーでどうオペレーション化できるかが課題」とまとめた。また、ツアーが行われた会津若松市については、「個々の観光素材が充実しているので、それらを複合させ、より魅力的な滞在都市に磨き上げていくことが必要」とモニターツアーでの気付きを語った。

□ 長野県駒ケ根市

 

駒ヶ根でのモニターツアーの参加者-

 長野県駒ヶ根市で11月19~20日に実施されたモニターツアーでは、「たき火BARでの皆既月食見学」や、「千畳敷カールでの朝食と雲海鑑賞」などの体験メニューが提供された。

 担当者は事前アンケートで認知度が低かった「千畳敷カール」に対し、「2612㍍の高さまでロープウェイで上ることができ、頂上からは眼下に広がる雲海などを見ることができるのでポテンシャルは高い」と評価。「酒造工場見学やアウトドア体験などと組み合わせることもできるので、滞在型の魅力的な観光地」と語った。

□ 埼玉県秩父市

 

秩父のモニターツアーの参加者

 埼玉県秩父市では11月5~6日、「秩父地域のBARホッピング」や「夜景と星空観賞」、「早朝の雲海鑑賞」などの体験メニューが盛り込まれたモニターツアーが行われた。

 同ツアーの目玉である「雲海」は、気象条件がそろわず「期待していたほど鑑賞できなかった」との声も参加者から上がった。これに対し担当者は、「雲海の発生に関しては自然現象のため如何ともし難いが、逆に捉えれば再訪を促す理由になる」との見解を示し、「雲海以外のコンテンツを磨き上げ、秩父全体で旅の満足度を上げる必要があると感じた」と分析。

 またツアーに参加した在日外国人から「同じような旅費であれば箱根を選択する」といった声が多く聞かれたことを受け、「秩父と温泉のイメージが結びつかないという回答もあったので、今後は『温泉』を重点的にプロモーションする必要を感じた」とツアーを総括した。

ONSEN・ガストロノミーツーリズムコラム 明治期からSDGs意識(北海道・阿寒湖)

2022年3月10日(木) 配信

阿寒湖のフロストフラワー.

 北海道の阿寒湖は、雄阿寒岳と雌阿寒岳の間にあるカルデラ湖で、1934(昭和9)年に道内で初めて、国立公園に指定されました。域内に前田一歩園財団の私有地があり、ダブルトラップ状態で自然が守られている特異なエリアです。

 前田一歩園財団の初代園主・前田正名氏が1906(明治39)年、国から阿寒エリアの払い下げを受け、牧場として拓いたのが始まりです。正名氏は晩年、「この山は伐る山から観る山にすべき」と語ったそうです。115年前、先進的に始まったSDGsへの取り組みは、現在も受け継がれています。

 阿寒の知られざる魅力を2つ紹介しましょう。1つ目はヒメマスです。雄阿寒岳の噴火で、阿寒湖と阿寒川が一時遮断され、産卵で遡上した紅鮭が陸封されたことから、ヒメマスが生まれました。国内のヒメマスはすべてここから持ち込まれたもので、阿寒湖は日本の原産湖と言えます。2つ目はその特異性です。通常、カルデラ湖は円形ですが、阿寒湖は湖底噴火で隆起したため、大きな湖がいくつにも分断され、入り組んだ形をしています。この自然環境が特殊な風や潮流を生み、浮遊していた糸状のマリモが湖底を転がり、円形マリモができました。

 四季折々に美しい阿寒湖ですが、氷が張って間もない湖面がフロストフラワーで覆われたときや、日の入り直前の湖に釣り人がいる風景などは、ぜひ多くの人にご覧いただきたい一瞬です。

鶴雅アドベンチャーベースSIRI 髙田茂氏

KNTとJTB、共同で管理運営 鎌倉市に大河ドラマ館オープン

2022年3月10日(木)配信

開館初日に行われた開館記念式典のようす

 近畿日本ツーリスト(髙浦雅彦社長)とJTB(山北栄二郎社長)は3月1日(火)、神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮内にある鎌倉文華館鶴岡ミュージアムに、「鎌倉殿の13人 大河ドラマ館」を開館した。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」鎌倉市推進協議会からの業務委託を受けて、管理運営事業を共同で行い、入場券販売管理や運営業務にあたる。

 大河ドラマ館運営全般を担う近畿日本ツーリストは、入場者管理や販売管理などを行う。一方のJTBは、チケット販売システム構築や、広報物制作などの誘客宣伝を担当する。

 「鎌倉殿の13人 大河ドラマ館」は、鎌倉幕府の当時を忠実に再現したジオラマ展示や大型壁面に投影される、ドラマの雄大な背景映像の体感展示などを楽しめる。シアターは4Kスクリーンでドラマの魅力や、撮影・制作のウラ側などを深掘りし、ほかでは見られないオリジナル映像を中心に展開している。また、鎌倉幕府の一角を再現した大型展示の中で記念撮影も可能だ。

館内のようす

 なお、新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止のため、大河ドラマ館の入場は日時指定制と定員制を導入している。

 入場料金は高校生以上が1000円、小中学生が500円、小学生未満は無料。開館時間は通常期が午前9時30分~午後5時(最終入館は4時30分)で、鶴岡八幡宮の祭事などに合わせて変動する場合あり。休館日は、展示替えの休館を除き無休。

 開設期間は2023年1月9日(月)まで。

甲府の「湯村ホテル」が民事再生法適用 負債は約11億円(帝国データバンク)

2022年3月10日(木) 配信

 湯村ホテル(山本邦子社長、山梨県甲府市)は2月28日(月)、甲府地裁に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約11億円。

 同社は1930(昭和5)年4月創業、56(昭和31)年7月に法人改組。「湯村ホテルB&B」の名称で、湯村温泉郷でホテル経営を手掛けていた。客室数99室、収容人数138人で、平日素泊まり約6000円の値ごろ感から、シングルユースの宿泊客に好評を得て、2003年12月期には年間収入高約3億2400万円を計上していた。

 しかし、その後は当地に大手ビジネスホテルチェーンが相次いで進出し、業況が悪化。過去の設備投資を目的とした借入金の返済の目途が立たず、05年には金融負債の一部が代位弁済されるなど、厳しい資金繰りが表面化していた。

 近年は病院との連携で、温泉利用プログラム型健康増進施設として厚生労働大臣の認定を受け、湯治客の誘致に努めていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で客足が急減。20年12月期の年間収入高は約1億800万円に落ち込んだ。新型コロナ対応融資でしのいでいたが、スポンサー候補の目途がついたうえで、今回の措置となった。

 なお、ホテルは通常通り運営されている。

「夕日が見られる宿」  瀬波温泉・汐美荘が1位(楽天トラベル調べ)

2022年3月10日(木) 配信 

大江戸温泉物語 瀬波温泉 汐美荘・夕映えテラス

 楽天トラベル(三木谷浩史社長)はこのほど、「夕日が見られる人気の旅館ランキング」を発表した。夕日が見えることが記載された宿泊プランを対象に、宿泊人泊数の多い順に集計したところ、「大江戸温泉物語 瀬波温泉 汐美荘」(新潟県)が1位を獲得した。

 次いで、2位が「西伊豆小土肥温泉 茜色の海 あるじ栖」(静岡県)、3位「和モダンで愉しむ西伊豆ダイニング 西伊豆 今宵」(静岡県)、4位「漁火の宿 シーサイド観潮」(和歌山県)、5位「小浜温泉 春陽館」(長崎県)──と続いた。

 このランキングは、全国の旅館カテゴリに含まれる楽天トラベル登録宿泊施設を対象に、「夕日」または「夕陽」のキーワードを含み、夕日が見えることを記載する宿泊プランを調査。2021年2月1日~22年1月31日の期間中における宿泊人泊数を集計した。

 汐美荘が建つ新潟県村上市・瀬波温泉の温泉街は、日本海に沈む絶景の夕日で知られる。海岸が眼前に広がるロケーションの良さと、露天風呂や「夕映えテラス」から水平線に沈む夕日を観賞できるのが特徴。

 同館に寄せられた口コミでは、「バリ島のクタビーチのよう」、「オーシャンビュー部屋で、室内でも夕日を楽しめた」などの感想が集まった。

オクマ プライベートビーチ & リゾート、グランドコテージ全面改装 記念プランも販売

2022年3月10日(木) 配信

改装したグランドコテージ(イメージ)。オクマの碧い海と白砂のビーチを表現している
 オクマ プライベートビーチ & リゾート(小野寺剛総支配人、沖縄県・国頭村)は4月23日(土)、全面改装した全48室の「グランドコテージ」をリニューアルオープンする。記念して、「リニューアルオープン記念プラン」も販売している。
 
 同ホテルは全室コテージ&ヴィラタイプのリゾート。今回はバスルームや家具なども一新した。新しい客室は、ホテルのプライベートビーチの碧い海と白砂の砂浜を表現。青と白を基調にし、明るく開放的な内装に仕上げたという。冷蔵庫は、2ドア156㍑サイズを設けた。「リゾート感溢れるこれまで以上の上質なご滞在を約束する」(同ホテル)と自信をみせる。
 
 今回の改装は、17年に実施したロビーやレストランを含めた共用スペースのリニューアルと、20年の戸建てタイプの客室「ガーデンヴィラ」全36室のフルリノベーションに続いて行われた。
 
 同社は「5年間重ねてきた進化が真価となるよう、さらなるサービスの向上を追求する」と話した。
 
 また、リニューアルオープンを記念して、特別宿泊プランをホテル公式サイトで売り出している。2人で利用した際の料金はグランドコテージが4万円~15万4000円、ジュニアスイートが 7万4000円~20万8000円、グランドスイート11万4000円~23万8000円。すべてが、消費税とサービス料込みとなる。